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清春編
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「おや、清春君… どうした…?驚かせてしまったかな…?」
哲也が抜け抜けと、俺にそんなことを言ってくる。
驚かせてしまったどころの話しではない。
あり得ない…
俺は気付けば、口を開いていた。
「これは… いつ… どこで… … ?」
内容は、まだいい…
だが、俺にとって、その発見の時期は、重要だ… こだわるべき事項だ…。
願わくば、最近真由の部屋で見つけたと…100歩譲って、家に忍び込んだということには目を瞑ってやるから…
せめて、最近…
つい先日、見つけたばかりだ、それでそれを今日持ってきたと、言え…
俺は静かに、それだけを願っていた。
だが、あろうことか哲也は…俺の希望の回答を堂々と避け、通り過ぎ…
真逆の回答を、俺に放り投げてきた…
最も、希望しない答え…
奴はこう…言ってきた…
「ん… これか… このメモは、真由が自殺を計った日… その日の夜に、すぐに見つけたものだが… … 」
それが、何か…?
…とでも、続けるかのように、
さも、当然のことであるかのように、哲也は堂々と言い放った。
「は… … 当日… … … ?そ、んな… 」
はらわたが煮えくりかえるとは…
こういう…精神状況を言うのかと思えるほどに、俺は男に…心の底から、イラつきを覚えた。
「なんで… 今になって…」
怒りで、声が震える…だが、続ける…
「 そんなものを手にしたなら、すぐに俺に見せてもらうのが、筋っ… いっ!…はっ… …、 く… あ…」
今度は突然、
男に思い切り…脛を蹴り上げられ、痛みで、チカチカと目の前に火花が散る…
痛みとその衝撃に、一瞬飛び上がりそうにもなったが、手足を固く縛られたままで…その場で苦痛に耐えるより他、なかった…
最後までこちらの話を聞かない…
なんと…短気で、凶暴な男だ…
なぜ、真由のような素直で可愛らしい女に、
こんな凶暴な兄がいるのか…
半分血のつながりがあるとはいえ、性別は違うし、やはり性格は様々だな…
俺はそんなことを思いつつも、歯を食いしばって、痛みに耐えた…
「うるさい… 本当に、君は… 」
頭上で小さく呟く男の声が聞こえ、
ゾッと寒気を覚えたが、臆病な俺は聞こえないふりをして…
男のその後の動きに、
全神経を集中させた…
哲也が抜け抜けと、俺にそんなことを言ってくる。
驚かせてしまったどころの話しではない。
あり得ない…
俺は気付けば、口を開いていた。
「これは… いつ… どこで… … ?」
内容は、まだいい…
だが、俺にとって、その発見の時期は、重要だ… こだわるべき事項だ…。
願わくば、最近真由の部屋で見つけたと…100歩譲って、家に忍び込んだということには目を瞑ってやるから…
せめて、最近…
つい先日、見つけたばかりだ、それでそれを今日持ってきたと、言え…
俺は静かに、それだけを願っていた。
だが、あろうことか哲也は…俺の希望の回答を堂々と避け、通り過ぎ…
真逆の回答を、俺に放り投げてきた…
最も、希望しない答え…
奴はこう…言ってきた…
「ん… これか… このメモは、真由が自殺を計った日… その日の夜に、すぐに見つけたものだが… … 」
それが、何か…?
…とでも、続けるかのように、
さも、当然のことであるかのように、哲也は堂々と言い放った。
「は… … 当日… … … ?そ、んな… 」
はらわたが煮えくりかえるとは…
こういう…精神状況を言うのかと思えるほどに、俺は男に…心の底から、イラつきを覚えた。
「なんで… 今になって…」
怒りで、声が震える…だが、続ける…
「 そんなものを手にしたなら、すぐに俺に見せてもらうのが、筋っ… いっ!…はっ… …、 く… あ…」
今度は突然、
男に思い切り…脛を蹴り上げられ、痛みで、チカチカと目の前に火花が散る…
痛みとその衝撃に、一瞬飛び上がりそうにもなったが、手足を固く縛られたままで…その場で苦痛に耐えるより他、なかった…
最後までこちらの話を聞かない…
なんと…短気で、凶暴な男だ…
なぜ、真由のような素直で可愛らしい女に、
こんな凶暴な兄がいるのか…
半分血のつながりがあるとはいえ、性別は違うし、やはり性格は様々だな…
俺はそんなことを思いつつも、歯を食いしばって、痛みに耐えた…
「うるさい… 本当に、君は… 」
頭上で小さく呟く男の声が聞こえ、
ゾッと寒気を覚えたが、臆病な俺は聞こえないふりをして…
男のその後の動きに、
全神経を集中させた…
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