【完結 R18】ほかに相手がいるのに

〜彼氏〜

最後

　　　　　『下…脱いで…』

たった今、拓海に言われた言葉が、…　頭をかけめぐる…。

本番を…しないから、口で…してみて欲しい…
そう、拓海に言われたから…苦手な行為に、応じたつもりだった…
お昼にも抱かれて、身体も疲れ果てていて…本当に気が進まなかったから…

なのに…下…脱いでって…　もしかして…、そういう、…こと…？

「んっ…っ…ン…拓海…っ…　何…もう、やだ…眠い…私…」

「…いいから…脱げよ…　俺、明日帰るんだし…　　いいじゃん…　も、…口…離していいから…」

　　　　　　　　　　　　　「…　…　」　

拓海はいつから…こんな風に、なって…、いや…変わって…しまったのだろう…。

「ん…　ふ…」
拓海に言われたとおりに…私はそこから、ゆっくりと唇を離す…
ティッシュを取って、口元を拭う…。
苦しくて…　拓海に頭を抑えられている間、色々な感情が入り乱れ、涙が出そうになった…。
もちろん…泣かずに堪えたが…

しばらく口を開いたままだったせいか、少しだけ、顎が痛い…　

私の口内から出た後も拓海のモノは萎えることなく…屹立したまま…　
私はそこから、なんとなく視線を逸らす…。

「葉月…なぁ…いいだろ…？眠いなら、すぐ済ませるから…、な…　…？」
欲情をはらんだ…拓海の低い声…。

拒否…できない…　

拓海の手が…私の頬を包み、そのまま私の下半身にそろそろと伸びる…。

スカートをたくし上げられ、下着の上から…拓海の指がそこに触れる…。

「あっ…やっ…」布地の上から何度かそこを擦られ…ビクンと身体が跳ね上がる…。

「な…　おまえも…欲しいだろ…？　俺の…　これ…」　

そう、耳元で優しく囁く一方で、…一気に下着を膝のところまでずり下ろされ、
…指を…茂みの中から…中へ…挿入される…。

ぐちゅ…ぐちゅ…ん　何度も私の中へ…数本の指が出入りし…中で…擦られ、動かされ…頭がぼうっとしてくる…。

「…ふ…葉月…おまえも、眠いとか言いながら…完全に、濡れてんじゃん…も…我慢できない…」

拓海が…私を横抱きにしたまま、少し乱暴に指を引き抜き、そこへ…手早く避妊具ゴムを被せた自身の堅いものを…あてがう…

ひたと…茂みの中心へ触れたその先端を…何度も上下に擦られ、そのこすれる刺激に、息が上がる…。

「も…、挿れるぞ…葉月…　…　」　
…拓海のモノの…堅い先端が…少しずつ…私の中へ…沈んでいく…。

脚を閉じたままの格好で、メリメリと引き裂かれる身体…私のそこが…拓海でいっぱいになる…。
ズンと奥まで貫かれ、「はっ…、拓…っ　あ、あっ…　ん…、」思わず拓海にしがみついて、喘ぐ…。

「葉月…　葉月っ…！くっ…うっ…っ…」
横向きに寝たままの体勢で片足を持ち上げられ…そこを開かれたような恥ずかしい姿勢で、腰を激しく打ちつけられる…。

もっと…もっと、乱暴にして…痛くてもいいから、激しく突き上げて…　
私を…　滅茶苦茶にして…この先、ずっと、拓海のことを嫌だったと…思えるくらいに…酷く、して欲しい…。

そんな…自分勝手な…乱れた気持ちが…、私の心に、じわじわと広がっていく…。

「あっ…あン…あっ　…　あっ…」拓海のもたらす律動に揺らされ、淫らな声を上げてしまう私…。
尖った切っ先で、奥の方をえぐるように突かれ続け…やがて、おかしな感覚が私を襲い始める…。

「あっ…あ…だめ…それ以上…　あ…、い…や…ああっ…　ん…　　やめ…　あ…　んンっ　ン…」

絶え間なく喘ぐ私の声は、拓海の激しいキスによって、かき消される…。
　

今日で…　

これで、最後だ…。

拓海に…こんな風に、抱かれるのも…　

熱い…少し乱暴なキスだって…逞しい身体に包まれるのも、もう…今日で、最後…。



拓海…ごめん…　　

　　　　　　　　ごめんね　…

最後、強い力で腰を引き寄せられ、逃げようもないほど肌と肌が密着した状態で、ズンと奥を貫かれ、尻をつかんで激しく揺さぶられ…たまらずに叫ぶ…　

「あああっ…ん…　やぁ…　あ、…んっ…　　ん…ぁ…」ビクビクと…私の内部が収縮する…。　
こんな…気持ちなのに…　身体の快楽に…流されてしまうなんて…　

最悪…最低な女だ…

拓海の…そんなに乱暴ではない、最後の…優しいセックス…

　　　　　　　ごめん、拓海…　　


「っくっ…はっ　…ああ…、…　葉月…　あぁ…　っくっ…」

一度イッた後も、拓海が私を抱き締め…腰を私のそこへ押し付け、自身のモノを更に奥へ押し込むように何度も…突き上げてくる…　まだ…堅い…ままの、拓海の性…

「んぅ…　…あ…　んっ…　はぁ…、…」　

私は心の中で、拓海に何度も謝りながら…

まだ…中にいる拓海を…
最後とばかりに、感じ続けた…。