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~杉崎~
欲望
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卑怯な俺は、
彼女を…美味しい珈琲があるなどといった理由で、部屋に招き入れた。
珈琲豆を最近購入したのは事実だが、何もこんな夜に…彼女を部屋に呼ぶこともないのに…。
実際に彼女も一瞬、返事に躊躇した。
俺の提案に、内心驚いていたのは彼女の態度からも明らかだった。
俺はとにかく、
もう少しだけ、彼女と一緒にいたかった。
…彼女に、近付きたかった。
もちろんもともと、その場の雰囲気次第で二次会に行くことはあり得ると考えてはいたが…まさか、俺の部屋に誘うなんて、自分でも想定していなかったのに。
拓海が来ると聞いてしまったことで、
本当に、男として…大人気ないに尽きるが、
『家に来ないか…』
…そう、気付けば、口に出してしまっていた。
それにしても、彼女がまさか…素直にきてくれるとも思っていなかった。
普段は生真面目な彼女。
前に見舞いに来てくれた時とは状況が違う。
ほぼ、断られると思っていたのに…答えはYES。
結果、彼女を部屋に招き入れ、中から施錠をした途端…そして、彼女の華奢な…緊張で震える小さな背中を目にした途端、俺は壊れた。
いや…タガが外れたと、言ってもいい…。
理性が…保てなくなった。
馬鹿な俺は、彼女を強引に引き寄せ抱き締めて…淫らなキスをした。
おまえ…一体、いくつだよと、自分に問いたくなる。
10代の頃、女にがっつく時期の盛りのついた男じゃあるまいし、理性を保てず彼女に…そんなことをするなんて…。
自分で自分が、信じられない…。
これまでの俺の人生、
本当にこんなことは、一度もなかったのに。
10代後半に積極的な年上彼女相手に童貞を捨て…それから今までの間…求められるまま…もちろん俺から求めることもあったが、
普通に…ごく普通に女と身体を重ねてきた。
なのに今はどうだ…。
俺は今までとは違う感情を前に、戸惑っている。
ただただ…
彼女…水無月さんが、欲しい…。
抱きたい… 彼女とセックスがしたくてたまらない。
彼女の、ほの白くて華奢な裸体…
控えめな胸…小さな尻…
水無月さんの全てを、自分のものにしたい…。
不思議だ…
彼女はいわゆる痩せ型、華奢な身体付きで、全く豊満とは程遠い身体付きなのに…
俺は彼女の身体、全て…全てに反応してしまう。
俺の隠しようもない本音…欲望…。
組み伏せて、彼女を俺のものに、したい…。
早く…したい…、
即物的な表現になるが、挿れたくてたまらない…
俺のモノをねじ込んで彼女を喘がせ…泣かせて、めちゃくちゃに、したい…。
俺は一体…どうしてしまったのか…
抑えなければ… この感情は、…ヤバい。
彼女を、絶対に怖がらせてはダメだ…。
今まで通り、優しい男…紳士の仮面を被らなければ…。
そう、漠然と、思った…。
彼女は間違いなく、俺のことを紳士な…淡白な男だと思っている…。
周りからも、今までの彼女からもそんな風に言われ、セックスについては物足りないと言われたこともある…。情けない話だが、反応しなかったことも…
智花でさえ、俺を普通の男よりは、淡白だというのに…。
彼女に関してだけは違う…
欲望を抑えなければ、襲ってしまいそうなほどに…。
彼女が欲しい…
彼女が欲しくて、
彼女のあげる声を聞きたくて、たまらない…。
俺は、自分自身が作り出してきた今までの印象にがんじがらめだが… でも全然、中身は違う…
たぎるような欲望を必死に抑えているただのいやらしい男の一人に過ぎない…。
ああ…でも、さっきは…
本当にヤバかった…。
俺は無意識に、浴室の方向に目をやる。
彼女を…美味しい珈琲があるなどといった理由で、部屋に招き入れた。
珈琲豆を最近購入したのは事実だが、何もこんな夜に…彼女を部屋に呼ぶこともないのに…。
実際に彼女も一瞬、返事に躊躇した。
俺の提案に、内心驚いていたのは彼女の態度からも明らかだった。
俺はとにかく、
もう少しだけ、彼女と一緒にいたかった。
…彼女に、近付きたかった。
もちろんもともと、その場の雰囲気次第で二次会に行くことはあり得ると考えてはいたが…まさか、俺の部屋に誘うなんて、自分でも想定していなかったのに。
拓海が来ると聞いてしまったことで、
本当に、男として…大人気ないに尽きるが、
『家に来ないか…』
…そう、気付けば、口に出してしまっていた。
それにしても、彼女がまさか…素直にきてくれるとも思っていなかった。
普段は生真面目な彼女。
前に見舞いに来てくれた時とは状況が違う。
ほぼ、断られると思っていたのに…答えはYES。
結果、彼女を部屋に招き入れ、中から施錠をした途端…そして、彼女の華奢な…緊張で震える小さな背中を目にした途端、俺は壊れた。
いや…タガが外れたと、言ってもいい…。
理性が…保てなくなった。
馬鹿な俺は、彼女を強引に引き寄せ抱き締めて…淫らなキスをした。
おまえ…一体、いくつだよと、自分に問いたくなる。
10代の頃、女にがっつく時期の盛りのついた男じゃあるまいし、理性を保てず彼女に…そんなことをするなんて…。
自分で自分が、信じられない…。
これまでの俺の人生、
本当にこんなことは、一度もなかったのに。
10代後半に積極的な年上彼女相手に童貞を捨て…それから今までの間…求められるまま…もちろん俺から求めることもあったが、
普通に…ごく普通に女と身体を重ねてきた。
なのに今はどうだ…。
俺は今までとは違う感情を前に、戸惑っている。
ただただ…
彼女…水無月さんが、欲しい…。
抱きたい… 彼女とセックスがしたくてたまらない。
彼女の、ほの白くて華奢な裸体…
控えめな胸…小さな尻…
水無月さんの全てを、自分のものにしたい…。
不思議だ…
彼女はいわゆる痩せ型、華奢な身体付きで、全く豊満とは程遠い身体付きなのに…
俺は彼女の身体、全て…全てに反応してしまう。
俺の隠しようもない本音…欲望…。
組み伏せて、彼女を俺のものに、したい…。
早く…したい…、
即物的な表現になるが、挿れたくてたまらない…
俺のモノをねじ込んで彼女を喘がせ…泣かせて、めちゃくちゃに、したい…。
俺は一体…どうしてしまったのか…
抑えなければ… この感情は、…ヤバい。
彼女を、絶対に怖がらせてはダメだ…。
今まで通り、優しい男…紳士の仮面を被らなければ…。
そう、漠然と、思った…。
彼女は間違いなく、俺のことを紳士な…淡白な男だと思っている…。
周りからも、今までの彼女からもそんな風に言われ、セックスについては物足りないと言われたこともある…。情けない話だが、反応しなかったことも…
智花でさえ、俺を普通の男よりは、淡白だというのに…。
彼女に関してだけは違う…
欲望を抑えなければ、襲ってしまいそうなほどに…。
彼女が欲しい…
彼女が欲しくて、
彼女のあげる声を聞きたくて、たまらない…。
俺は、自分自身が作り出してきた今までの印象にがんじがらめだが… でも全然、中身は違う…
たぎるような欲望を必死に抑えているただのいやらしい男の一人に過ぎない…。
ああ…でも、さっきは…
本当にヤバかった…。
俺は無意識に、浴室の方向に目をやる。
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