188 / 538
~杉崎~
制御不能
しおりを挟む
はあ…
俺は部屋の片隅で、彼女がシャワー室に足早に向かうのを、背中で感じ取った。
バタン… カチャ …カチャ
きゅっ… …シャー… … …
ああ…
今… 彼女は生まれたままの姿で…あの扉の向こうに…。
本当に…俺としたことが…
あの、純粋な彼女に、なんてことを…してしまったんだろう…。
居酒屋までは…普通に楽しかったんだ…本当に。
彼女と話すのも…美味いものを一緒に食べるのも…彼女の笑顔も…一緒にいるだけで幸せだった。
ずっと話していたいと…彼女となるべく長く一緒にいたいと、ただ…そう思っていただけだった…。
あんな場所でのキスは、さすがにまずかったとは思うけど、彼女も恥じらいながら一生懸命応じてくれて…もう、離したくないと思った。
でもそれでも… 彼女が拓海と…例の彼氏ときちんと別れてから…
俺だって、智花に話をして…正式に独りになってから彼女と…そう、思っていたのに…。
彼女が口にしたあの一言で、俺は…おかしくなった。
水無月さんは言った。
拓海が週末にまたこっちに来ると…。
その時にゆっくり、話をすると…。
それは当然のことだ。
俺だって智花に話さねばならない。
好きな人ができたと…相手は水無月さんだと、きっと彼女には言わざるを得ない…。
それが、智花に直接会ってなのか電話なのかそこはまだ定かではないが、近いうちに話すことになるだろう。
だが、…馬鹿な俺は、彼女の真っすぐで正直な言葉に、動揺した。
…週末に拓海が来る…
つまりはまた、前に居酒屋で4人偶然に会った時と同様、九州から奴が…彼女の家に泊りにくるということだ。
拓海は彼女の部屋に泊り…彼女にどんな淫らなキスをし、彼女の身体を…何度むさぼるのだろう…
彼女がどのタイミングで拓海に俺とのことを…言うにしろ、いざ、会ってしまえば…
きっと奴は…一度は…彼女を抱くに違いない。
もしかしたら彼女の言葉に逆上して、…彼女をいつもよりもさらに、激しく求めるかもしれない…。
彼女のあの白い…華奢な身体に…あの男が… のしかかり… 何度…
そんな淫らな…情景が…彼女のあの…たった一言で…俺の頭によぎった…。
不意に、よぎってしまったのだ…
その瞬間から、俺は…自分の感情をコントロールできなくなった。
彼女はまだ、あの男の恋人であることに変わりはなく…
…俺が今、どうこうと言える立場じゃないのはわかっているのに…
ただ…嫌だと、確かに思った。
あの男が彼女に触れるのも…
彼女の唇も…その、身体にすら、拓海に…触れられたくないと、思ってしまった…。
馬鹿な俺…。
まだ、俺は奴と同じ土俵に立ててもいないのに…。
俺は静かに目を閉じて、彼女の先ほどまでの姿を思い起こす…。
俺は部屋の片隅で、彼女がシャワー室に足早に向かうのを、背中で感じ取った。
バタン… カチャ …カチャ
きゅっ… …シャー… … …
ああ…
今… 彼女は生まれたままの姿で…あの扉の向こうに…。
本当に…俺としたことが…
あの、純粋な彼女に、なんてことを…してしまったんだろう…。
居酒屋までは…普通に楽しかったんだ…本当に。
彼女と話すのも…美味いものを一緒に食べるのも…彼女の笑顔も…一緒にいるだけで幸せだった。
ずっと話していたいと…彼女となるべく長く一緒にいたいと、ただ…そう思っていただけだった…。
あんな場所でのキスは、さすがにまずかったとは思うけど、彼女も恥じらいながら一生懸命応じてくれて…もう、離したくないと思った。
でもそれでも… 彼女が拓海と…例の彼氏ときちんと別れてから…
俺だって、智花に話をして…正式に独りになってから彼女と…そう、思っていたのに…。
彼女が口にしたあの一言で、俺は…おかしくなった。
水無月さんは言った。
拓海が週末にまたこっちに来ると…。
その時にゆっくり、話をすると…。
それは当然のことだ。
俺だって智花に話さねばならない。
好きな人ができたと…相手は水無月さんだと、きっと彼女には言わざるを得ない…。
それが、智花に直接会ってなのか電話なのかそこはまだ定かではないが、近いうちに話すことになるだろう。
だが、…馬鹿な俺は、彼女の真っすぐで正直な言葉に、動揺した。
…週末に拓海が来る…
つまりはまた、前に居酒屋で4人偶然に会った時と同様、九州から奴が…彼女の家に泊りにくるということだ。
拓海は彼女の部屋に泊り…彼女にどんな淫らなキスをし、彼女の身体を…何度むさぼるのだろう…
彼女がどのタイミングで拓海に俺とのことを…言うにしろ、いざ、会ってしまえば…
きっと奴は…一度は…彼女を抱くに違いない。
もしかしたら彼女の言葉に逆上して、…彼女をいつもよりもさらに、激しく求めるかもしれない…。
彼女のあの白い…華奢な身体に…あの男が… のしかかり… 何度…
そんな淫らな…情景が…彼女のあの…たった一言で…俺の頭によぎった…。
不意に、よぎってしまったのだ…
その瞬間から、俺は…自分の感情をコントロールできなくなった。
彼女はまだ、あの男の恋人であることに変わりはなく…
…俺が今、どうこうと言える立場じゃないのはわかっているのに…
ただ…嫌だと、確かに思った。
あの男が彼女に触れるのも…
彼女の唇も…その、身体にすら、拓海に…触れられたくないと、思ってしまった…。
馬鹿な俺…。
まだ、俺は奴と同じ土俵に立ててもいないのに…。
俺は静かに目を閉じて、彼女の先ほどまでの姿を思い起こす…。
0
お気に入りに追加
224
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子
ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。
Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。
【R18】こんな産婦人科のお医者さんがいたら♡妄想エロシチュエーション短編作品♡
雪村 里帆
恋愛
ある日、産婦人科に訪れるとそこには顔を見たら赤面してしまう程のイケメン先生がいて…!?何故か看護師もいないし2人きり…エコー検査なのに触診されてしまい…?雪村里帆の妄想エロシチュエーション短編。完全フィクションでお送り致します!
【R-18】クリしつけ
蛙鳴蝉噪
恋愛
男尊女卑な社会で女の子がクリトリスを使って淫らに教育されていく日常の一コマ。クリ責め。クリリード。なんでもありでアブノーマルな内容なので、精神ともに18歳以上でなんでも許せる方のみどうぞ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる