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会食
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「いいよ、なんでも奢るから遠慮なく頼んでよ~」
今日の私は、大盤振る舞い。
職場の後輩女子たちを連れて、高級レストランへ来ている。
有料個室で総勢10人。
この会社に入社して10年。
気付いたらこんなに沢山の年下の可愛い後輩が出来ていた。
「由奈さん!本当にいいんですか?ここ、めっちゃお値段高いみたいですよ…ほら見てください…単品一品で2000円以上しますよ…注文するの怖いです…やっぱりお店変えませんか…?なんだか私、気が気じゃないです…!」
二期下の後輩の笹山ちゃんが、不安そうに私に小さな声で囁く。
「え…なんで?気にしなくていいってば…本当に全額私が払うから心配しないで。」
「でも、本当に大丈夫なんですか…?多分お酒とか含めてこの人数じゃ10万円とか、普通に超えそうですし…私怖くて」
本当に心配性な笹山ちゃん…2度も確認してくる…
「だから~」私は彼女を部屋の隅に連れて行き、耳元で小さく囁く。
「ねえ…笹山ちゃんって口堅い?約束守れる?」
「はい!もちろんですよ…なんですか由奈さん」
「当たったの…私」
「 え 」
「だから…当たったのよ私…た・か・ら・く・じ…に当選」
「ええ…!?…そうなんですか…なるほど、でも…」
「…当選額、聞きたい?」聞かれもしないのに、自分から促す私。
「はい!聞きたいです…」彼女は首をぶんぶんと、縦に振る。
「実はね… 円…」
「ええっ…!… う、嘘 …えっ…!」
突然大きな声を上げて驚く彼女
私もさすがにビビった…彼女の声の甲高さに…。
既に席に着いてる女子達が一斉に私たちの方を見る。
「わっ…!シィっ…声が大きい!」
私は彼女の顔を真っすぐに見つめる。
「皆には内緒よ…だから今日は本当に心配ないの…だから存分に飲んで食べて、楽しんで…」
「あ…ありがとうございます…でも…本当にすごい…ですね…おめでとうございます…」
私と笹山ちゃんはやっと席に着き、改めてメニューを広げる。
「じゃあえっと、これと… …」
彼女はやっとおとなしくなり、素直に注文を始めた。
私達は食事とお酒を楽しみ、結局会計は15万円少し
…でも、私は、ニッコリ微笑む。こんなの、余裕…
彼女らはレジ前でその金額に驚いていたけど、私には別に…
「あ…いいよ~払ったら行くから、先に外に、出ていて…」
そう言って私は気分よく、全ての支払いを済ませた。
翌日
なぜだか、会社の空気が違うことに気付いた。
なんて言っていいのかよくわからない…遠巻きに見られているような…
今日もトイレに行ったとき、そこに居た女の子たちが、私の顔を見た途端会話を強制終了させた…
…ばれてしまったかもしれない… 昨日の今日で…?
もしかして、彼女が話しちゃったかもしれない…
もしくは、中央にいた子に盗み聞かれたか… ああ…
実はひっそりと来月初めに一身上の都合で会社を辞めようと思っていたのに…
やっぱり、社内の人間には言うべきじゃなかったのかもしれない…
私は少し後悔しつつも、もうバレたなら悩んでも仕方ないなと頭を切り替える。
その日のお昼休み、驚くことがあった。
社内一イケメンで…でも、かなりの遊び人だと噂されている5つ年下の石元さんが突然私に話しかけてきたのだ。
「ねえ田中さん、今日あたり良かったら夕飯なんて一緒にどうですか?」
なんで、いきなり… 私は困惑する…。
今日の私は、大盤振る舞い。
職場の後輩女子たちを連れて、高級レストランへ来ている。
有料個室で総勢10人。
この会社に入社して10年。
気付いたらこんなに沢山の年下の可愛い後輩が出来ていた。
「由奈さん!本当にいいんですか?ここ、めっちゃお値段高いみたいですよ…ほら見てください…単品一品で2000円以上しますよ…注文するの怖いです…やっぱりお店変えませんか…?なんだか私、気が気じゃないです…!」
二期下の後輩の笹山ちゃんが、不安そうに私に小さな声で囁く。
「え…なんで?気にしなくていいってば…本当に全額私が払うから心配しないで。」
「でも、本当に大丈夫なんですか…?多分お酒とか含めてこの人数じゃ10万円とか、普通に超えそうですし…私怖くて」
本当に心配性な笹山ちゃん…2度も確認してくる…
「だから~」私は彼女を部屋の隅に連れて行き、耳元で小さく囁く。
「ねえ…笹山ちゃんって口堅い?約束守れる?」
「はい!もちろんですよ…なんですか由奈さん」
「当たったの…私」
「 え 」
「だから…当たったのよ私…た・か・ら・く・じ…に当選」
「ええ…!?…そうなんですか…なるほど、でも…」
「…当選額、聞きたい?」聞かれもしないのに、自分から促す私。
「はい!聞きたいです…」彼女は首をぶんぶんと、縦に振る。
「実はね… 円…」
「ええっ…!… う、嘘 …えっ…!」
突然大きな声を上げて驚く彼女
私もさすがにビビった…彼女の声の甲高さに…。
既に席に着いてる女子達が一斉に私たちの方を見る。
「わっ…!シィっ…声が大きい!」
私は彼女の顔を真っすぐに見つめる。
「皆には内緒よ…だから今日は本当に心配ないの…だから存分に飲んで食べて、楽しんで…」
「あ…ありがとうございます…でも…本当にすごい…ですね…おめでとうございます…」
私と笹山ちゃんはやっと席に着き、改めてメニューを広げる。
「じゃあえっと、これと… …」
彼女はやっとおとなしくなり、素直に注文を始めた。
私達は食事とお酒を楽しみ、結局会計は15万円少し
…でも、私は、ニッコリ微笑む。こんなの、余裕…
彼女らはレジ前でその金額に驚いていたけど、私には別に…
「あ…いいよ~払ったら行くから、先に外に、出ていて…」
そう言って私は気分よく、全ての支払いを済ませた。
翌日
なぜだか、会社の空気が違うことに気付いた。
なんて言っていいのかよくわからない…遠巻きに見られているような…
今日もトイレに行ったとき、そこに居た女の子たちが、私の顔を見た途端会話を強制終了させた…
…ばれてしまったかもしれない… 昨日の今日で…?
もしかして、彼女が話しちゃったかもしれない…
もしくは、中央にいた子に盗み聞かれたか… ああ…
実はひっそりと来月初めに一身上の都合で会社を辞めようと思っていたのに…
やっぱり、社内の人間には言うべきじゃなかったのかもしれない…
私は少し後悔しつつも、もうバレたなら悩んでも仕方ないなと頭を切り替える。
その日のお昼休み、驚くことがあった。
社内一イケメンで…でも、かなりの遊び人だと噂されている5つ年下の石元さんが突然私に話しかけてきたのだ。
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なんで、いきなり… 私は困惑する…。
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