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本編 淫魔王のペットは人間界に絶望しながら堕ちていく。

7日目 彰、性奴隷の幸せを感じる。【完結】

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「さぁ、ショウちゃん♡お下着を脱いでアルカシスを興奮させてぇん♡」

 エリザベータが腰をクネクネさせながら震える彰に言った。
もうアルカシスからも、この淫魔界からも逃げる事はできない。たとえ逃げたとしても、誰も自分を待ってはくれなければ人間界に戻る意味がない。

もう、腹を括るしかない。

 彰は震える手で、ゆっくりとアルカシスに着せられた下着を脱いでいく。
下着を脱ぎ捨てた彰は、カタカタと震え涙目になりながらアルカシスを見上げた。エリザベータや他の淫魔達の視線が、裸の自分に集中している。目の前で向き合う美丈夫のアルカシスは、彰の言葉を促すように言った。

「ショウ、下着だけ脱いでも伝えなければ意味がない。きちんと言葉で言いなさい」

 アルカシスの言葉が鼓膜を通過して脳内に直接語りかけるように響いた。彼の言葉とムスクの香りが今まで震えていた彰の身体を弛緩させ、裸のままアルカシスの仕立てのいいスーツをぎゅっと握る。

「アルカシス様っ、アルカシス様も、脱いで・・・脱いで、くださいっ」

 甘えるように上目遣いで自分を見つめる彰に、アルカシスは口端を吊り上げた。

「私は脱ぐだけでいいのかい?ショウが望むなら脱ぐだけにするよ?」
「えっ?」

 ねだってアルカシスを求めたのに、彰は肩透かしをくらい、言葉が出なかった。そんな彼に、アルカシスはゆっくりとスーツを脱ぎながら言った。

「ショウ、私が脱いだらどうしてほしいか。全部自分で言うんだ。君が私の性奴隷ペットになると決めたのだから」

自分が、性奴隷ペットになると決めた。

そうだ。もう自分はこの淫魔王の奴隷だ。躊躇う事もない。恥ずかしがる事もない。全ては、本能の求めるままに彼を求めるだけなのだ。

 アルカシスは全て脱ぎ終え、その美しい肢体を彰の前に晒す。この3日間何度も観ているとはいえ、美しい身体だと彰は思わず見惚れてしまう。

 銀色の髪から見える首は太くて筋がはっきりと見えていて、その下の腰骨まで流麗なラインを描いている。
筋肉で盛り上がった胸とその下の腹部はシックスパックに別れており、思わず釘付けになってしまう。
腰骨から引き締まった太腿が男の色気を感じさせる。その間の猛々しい雄を見ると、彰はこの足に絡めて今まで彼に貫かれていた事を思い出しこれからの事を想像して胸が熱くなっていくのを感じた。

 意を決して、彰は口を開いた。

「ショウを・・・ショウを、抱いて、ください・・・っ、アルカシス様のモノで、ショウを激しく、イかせてください・・・!」

 彰の懇願に周囲の淫魔達や進行役のエリザベータも、感嘆の声を挙げた。
エリザベータは、アルカシスの様子を見る。彼にここまで求められてたのは初めてなのだろう。喜びを隠しきれず、心底嬉しいのがよく分かる。

「よくできたよ、ショウ。合格だ。これで君は、名実共に私の性奴隷ペットになった。じゃあ、ショウの望むがままに激しくイかせてあげる」
「んぅ、っ!」

 アルカシスは彰の腰に手を回し、ショウの口腔内を貪るように唇を重ねた。そのまま彼は彰の口腔内に舌を挿入させ、彼の舌と絡めて激しく口腔内を舐め回す。

「んっ、んうぅ、んんっ」

チュパッ、チュパッ、チュウウ、チュパッ、チュパッ、チュパッ、チュウウ

 アルカシスによる長い口腔愛撫は彰の脳内をクラクラと酸欠にさせる。彰も、彼の舌をもっと味わいたくて自分からも求めようと彼の舌と激しく絡めた。歯列と歯茎を舐めると、それに刺激されてさらに食い入るようにアルカシスは彰を貪った。

チュパッ、チュパッ、チュウウ、チュパッ、チュパッ、チュパッ、チュウウ

「んっ、んうぅ、んんっ、はあっ、はぁ・・・」

 二人の間を、透明な糸が一本引いていく。糸が消えると、アルカシスは彰を押し倒し、耳朶や鎖骨、乳首や臍に丹念に舌を這わせた。

ペロッ、チュパ、チュパ、ペロッ、チュパ

「ああっ、あっ、あぁ・・・き、気持ち、いっ」

 彼がこんなに舌を這わせるのは初めてだ。
すごく気持ち悦くて、彰は身体を動かして彼に舐めて欲しい場所へ誘導する。

「ああっ・・・んっ、ああ・・・、ああ、そこっ、いい・・・!」

 彰はアルカシスの腰に足を絡めると、舐められて既に勃起した自身のペニスを彼の鍛えぬかれた腹に擦り合わせた。それに気づいたアルカシスが、舌を口腔内に引っ込めた。

「ショウ、ズルをしたらダメだよ。ちゃんと言葉にして伝えなさいと言っただろ?」
「あっ・・・」
「どうしたいのか言いなさい、ショウ」

ーーどうしたいのか言いなさい。

 その言葉に、彰は自分から足をM字に開脚し、アルカシスに見えるように腰を上げた。

「アルカシス様っ、お願いします・・・っ、ショウのココ、と、ココ・・・いっぱい舐めて、いっぱい突いてくださいっ・・・」

 今まで、恥ずかしかった筈なのに彼の舌が全身を舐めると、もうそんな感情すらなくなってしまっていた。

 彰の勃起したペニスと、その奥の後孔が彼を受け入れたくてヒクヒクしている。それを見て、アルカシスはフフフと笑った。

「いいよ。ショウの望むまま、いっぱいイかせてあげる」
あげる」



*   *   *


「んぁ、ああっ、ああ、んっ!」

グチュッ、グチュッ、グチュッ、グチュッ
ズン、ズン、ズン、ズン

 彰の膝裏を抱えたまま、アルカシスはエリザベータや他の淫魔達が見ている前で幾度となく彰を貫いた。
激しい腰の抽出や彰の貫かれる度に発する悦びの嬌声。自分達以外にも多くの視線を感じるのに、それすら快感に感じてしまって彰は彼との濃厚な交わりに多幸感を感じていた。
身体が、貫かれる度に幸せを感じてしまう。それはアルカシスにも伝わり、ますます彼の腰の動きを速めていた。

「ああぁあっ!うっ、うれっ、しぃ・・・ああっ!」

グチュッ、グチュッ、グチュッ、グチュッ
ズン、ズン、ズン、ズン

 貫かれる度に揺さられる身体は、アルカシスの首に手を伸ばし彼を抱きしめる形になる。すると、さらに奥まで彼の怒張したモノが当たり、彰は悦び歓喜の悲鳴を上げた。

「ああぁあっ!うっ、うれっ、しぃ・・・ああっ!」

グチュッ、グチュッ、グチュッ、グチュッ
ズン、ズン、ズン、ズン

 すると、彰の下腹部に淫紋が湧き上がった。確認したアルカシスはラストスパートだと言わんばかりにスピードを速めて彰と絶頂を目指す。

グチュッ、グチュッ、グチュッ、グチュッ
ズン、ズン、ズン、ズン


ーーーズンっ!


「ああぁあっ!イッ、イクぅ、・・・ああっ!」
「ああっ」

 多くの視線が二人に注がれる中、彰とアルカシスは同時に絶頂を迎え二人同時に意識を失った。




*   *   *



「素晴らしかったわぁん♡アルカシスぅ。わらわもぉ、久しぶりに興奮しちゃったぁ♡」
「それは良かった。今回は姉さんのおかげであの子も手に入れたし、感謝しているよ」
「オホホ~ん♡そんなぁ、照れちゃうん♡」

 あの儀式の後、エリザベータ始め多くの淫魔達が大歓声を挙げた。
儀式は無事に終了し、二人は主従関係となった。彰は、アルカシスに激しく求められ疲労困憊から未だにベッドで眠っている。
 今は儀式から3日後。ちょうど今日で彰が主従契約書にサインして7日目になる。

「あの鏡は役に立った。孤独のあの子にはあの偽りの事象を映し出すだけでも、充分効果はあった」
「貴方も人が悪いわぁん♡ショウちゃんには、真実は言わないつもりなのでしょうん?」
「勿論さ。言ってしまえば勝手にショウが逃げ出してしまうからね」

 あの彰が見せられた人間界の風景。あれは偽りの事象を映し出す魔の鏡で、人間達の絆を切り離すためによく使われていた。

 実際人間界では、彰が行方不明になった事で家族も会社も混乱していた。だが彰がそれを知る事はもうない。
彼は淫魔王の性奴隷ペットに堕とされてしまったのだから。

 アルカシスはソファから立ち上がると彰が眠っている部屋へ向かうため部屋を出た。

「ねぇ、アルカシス」

 エリザベータはアルカシスを呼び止めた。弟と同じ緋色の瞳には、彼女にも禍々しさが放たれていた。

「今度、貴方のペットちゃんとわらわのペットちゃんとで味の比べ合いをしてみないん?わらわぁ、すごぉく楽しみなのん♡」
「そうだね。今度連れて来るといいよ。またオモチャを用意して待ってるからね」
「あーりがとう♡」

 アルカシスは部屋を後にする。残ったエリザベータは先の楽しみが出来たことに高笑いを浮かべた。



【THE END】
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