異世界に落っこちたら溺愛された

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本編

はじめてのお茶会2

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「行ってきます」と元気よく挨拶すると「行ってらっしゃいませ」と笑顔のセバスさんに見送られ僕はレオンさんと一緒に馬車に乗り王宮へ向かう。今日は第2王子に招待されたお茶会があるからだ。レオンさんは最後まで「行かせたくない」とぶつぶつ文句を言って駄々こねてたけど何とか説得し迎えに来てくれていた第2王子の従者の方とバトンタッチする。






「っ…お待ちしておりました。第2王子殿下の従者をしているライと申します。アサヒ様ですね…ご案内致します。」

「…? はい、お願いします」






一瞬従者の人が僕を見て目を見張った気がする…気のせいかな?



長い廊下を僕を迎えにきてくれたライさんと進む。少し後ろから着いていく感じで歩いてるからライさんの後ろ姿が目に入る。



綺麗な人だなぁ…


三つ編みしたミルクティー色の髪がライさんの背中でゆらゆら揺れている。顔も中性的で体格もスラッとして綺麗系の人だ。



こんな綺麗な人がそばにいるのになんで僕なんだろう…わかんないや…


もんもんと考えるけど答えなんて見つからない。まぁ、なんとかなるだろう精神で頑張るしかないと心に決めた。


僕にはもうレオンさんという大切な人がいる。先程別れたばかりなのにもうレオンさんに会いたくてちょっと寂しい。たぶん見慣れないところを1人で来ているからだと思う。



寂しさを忘れるようにレオンさんの顔を思い浮かべる。優しく笑った顔、拗ねてちょっと口が尖ってる顔、すやすや寝ている顔、僕を愛している時の顔…





「っ…!!!」





きゃーっ!!僕は何考えてるんだよ!!



ぼふっと顔から湯気が出るほど真っ赤になった顔をふるふると振る。





「アサヒ様?どうかされましたか?」

「だ、大丈夫です!」




僕の奇行に気づいたライさんが声をかけてくれたおかげで少し気持ちが落ち着いてきた。



しばらく歩くと外に繋がる扉をライさんが開け足元が絨毯の廊下から庭園に続く歩道に変わる。



周りは色とりどりの草花が所狭しと満開に花を咲かせている。芝生も綺麗に整えられ青々と茂っている。



すごい!なんて素敵なところなんだ!!ここでお昼寝したら気持ちよさそう…!



なんて考えていると四阿が見えそこには謁見で僕に告白してきた第2王子がソワソワしながら立っていた。





「バニス様、アサヒ様をお連れ致しました。」






ライさんの声にばっと勢いよく振り向き僕の方へスタスタと歩いてくる。目の前までこられいきなり手を握られびっくりする。






「アサヒ殿!あなたに会えるこの日を今か今かと待ち望んでいました!お会いできて光栄です!」




ま、眩しい笑顔…




キラキラ笑顔で僕の手をにぎにぎする第2王子。勢いが凄すぎて面食らった僕はしばらく目をぱちぱちさせたけどなんとか自己紹介をする。





「謁見でも申しましたがアサヒと言います。きょ、今日はお招きいただきありがとうございます」

「あ、私の自己紹介がまだでしたね!私はダルア王国第2王子バニス・ダルアと言います。こちらこそ今日は来て下さり感謝します。」

「バニス様、紅茶の準備が整いました。」

「あぁ分かった!さぁアサヒ殿こちらへ」






手を引かれ四阿の椅子へ促され座る。テーブルにはケーキやクッキーなど色々なお菓子が置いてありライさんが入れてくれた紅茶からいい香りが漂う。






「わぁ…美味しそう!」






キラキラ目を輝かせながらお菓子を見つめるとふふっと第2王子の笑い声が聞こえ恥ずかしくなりもじもじしていると「…うっ!」うめき声が聞こえ顔を上げる。そこには顔を手のひらで隠した第2王子がいる。そして紅茶を入れ終わり後ろに控えていたライさんも肩を震わせながら俯いている。




なんか既視感のある光景だな…なんて考えながら第2王子に声をかける。






「…殿下?大丈夫ですか?」

「…あぁ大丈夫です少し貴方の可愛さにやられただけですので…」

「…?」





最後の方は声が小さすぎて聞き取れなくて僕の頭に?マークがでる。耳がほんのり赤い気がするけど第2王子が大丈夫だと言うのであれば大丈夫なんだろう。第2王子が「私のことはバニスと呼んでください」っと言ったのは驚いたけど名前くらいならいいかと思い「バニス様」と呼んでみたらものすごい勢いでおでこをテーブルに叩きつけたのは本当にビビった…



おでこ大丈夫かな。




そうしてほどなくしてお茶会がスタートする。




お茶会は終始楽しく進んだと思う。始めは緊張してたけどバニス様が気さくに話しかけてくれたおかげで打ち解けるのも早かった。お互いの趣味なんか話したり庭園の花の話やお菓子の話で盛り上がった。


それなりにいい時間になりそろそろお暇しようとカップに入った残りの紅茶を飲み干すとバニス様が意をけしたように僕を見つめる。





「…?どうかしましたか?」

「あの…私はアサヒ殿に一目惚れして告白したのを覚えていますか?」

「っ…はい」






ビクンと僕の身体が揺れる。まさかその話に触れるとは思ってもみなかった…いや、今日のお茶会が思いのほか楽しくて忘れていたのだ。バニス様の方からその話に触れるとは…






「いきなり告白したことを謝罪したくて…」

「…へ?謝罪?」

「はい、アサヒ殿の気持ちも確かめず告白したのは間違いだと気づきました。なので友達から始めませんか?」

「と、友達…」






僕の頭はパンク寸前。一気に流れ込んできた情報の処理が追いつかない…一点を見つめるようにフリーズしていたらバニス様が綺麗な眉を八の字に下げ「…ダメでしょうか?」なんて追い打ちをかけてきた。




うぅ…断れない…





「と、友達なら…」




おずおずと了承するとバニス様は、ぱあぁっと満開の爽やか笑顔で僕の手を握りぶんぶんと振る。




やっぱりイケメンの笑顔は破壊力がやばい…なんて考えているといきなり後ろからぐいっと肩を捕まれ引っ張られ「わあっ」と声が出るが倒れることなく後ろにいた人にぽすんと全体重をかけるようにもたれかかってしまったが、その人はブレることなく僕を優しく受け止めてくれた。



ふわっと香るムスクの匂いに僕の胸がドキドキと高鳴る。顔を上げると上からレオンさんが僕をのぞきこんでいるがその顔は少し険しい。



なんかむすっとしている気がするが気のせいかな…?



なんて考えているとレオンさんが話し出す。






「バニス殿下、お茶会の時間は過ぎたのでこれにて失礼します。アサヒ行くぞ」

「…は、はい!」






レオンさんに手を引かれながら振り返りバニス様とライさんにお礼をする。なんかバニス様が言っているけどレオンさんの歩くスピードが早すぎてついて行くのに必死で聞いている余裕が無い。



レオンさんに手を引かれながら無言で廊下を歩き続け入口に止まっている馬車に乗り御者に出るように伝え扉が閉まると同時にぎゅっと抱きしめられ対面座位でレオンさんの膝の上に座ると深いキスで僕の口内を舌で蹂躙される。



馬車内にくちゅくちゅとキスの音が響き邸に着くまで終わらなくて、邸に着くとキスでぐすぐすに蕩けている僕を横抱きにして寝室へ一直線にレオンさんは向かう。この状況を察していたらしいセバスさんは「寝室の準備出来ております」と一言いって扉を開けてお辞儀をして出ていく。



ぽわぽわの頭でどうしてこうなったのか状況を整理しようとしてもまとまらなくてレオンさんの腕の中でうんうん唸っているとベットに優しく下ろされ僕は今からレオンさんに愛されることが確定した…




それにしてもセバスさん有能すぎるよ…



















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