家庭教師はクセになっていく〈完結〉

ぎょく大臣

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違うんですお父さんー服の上からの摩擦‐

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「間野くん、良ければ今日は泊っていくかい?」
「え?いいんですか」

辺りが薄暗くなるころ、三ケ部のお父さんからそんな提案をされる。
それまで一緒にゲームをしていた陽菜斗君がそれを聞いて目を輝かせた。

「兄ちゃん今日うちに泊まるの!?」

嬉しそうに腕を掴んでくる陽菜斗君。

「今日はピザを取ろうと思ってね。せっかくだから皆で楽しく食べたいじゃないか」
「あ、じゃあ…お言葉に甘えさせてもらいます。俺ピザ大好きなんです」
「良かった。間野くんはもうお酒飲める歳だよね?ビール飲める?チューハイの方が良いかな」
「やったー!ピザだー!兄ちゃん泊まりだー!!」

はしゃぎ倒す陽菜斗君に楽しそうにお酒を選び出すお父さん。
なんでこんなに親切にしてくれるのだろうか、もうここ以外でのバイトなんて考えられないくらいになっている。

「じゃあゲームの続きやろう!」
「こら陽菜斗、先にお風呂だぞ」
「えー…じゃあ後で!またお風呂の後で続きやろ!」
「おう、やろうやろう。早く風呂入ってこい」

笑いながら送り出せば、陽菜斗君は急いで着替えを持って風呂場に駆けて行く。

「子供ってのは体力お化けですね」

学校から帰ってきて勉強して終わったらゲームして、それでもまだ遊び足りないと跳ね回る元気さに軽く感動を覚える。
俺も小学生くらいはああだったのだろうかとちょっと感傷に浸りながらお父さんの淹れてくれたレモネードで喉を潤す。

「毎日元気過ぎて困ってるよ。間野くんがいなかったら僕は倒れてただろうね」
「あはは。お力になれて嬉しいっす」

軽口で返しながら上着を脱ぐ。
まだ暖かくなり始めの季節だが、今日は妙に蒸し暑く感じる。
もう一度レモネードを飲もうとソファに座ったまま机に手を伸した…ところで己の異変に気付く。

〈嘘だろ〉

なんと、チンコが完全に勃ち上がっているのだ。
慌てて近くにあったソファで隠し、三ケ部のお父さんに気付かれていないかチラと確認する。

〈なんでこんな時に…っ!確かに忙しくて最近抜いてなかったけど…っ!〉

なんとかこの状態をバレずにトイレに行かなければ。
人の家でオナニーなんて、と良心が咎めるが、背に腹は代えられない。
お父さんの動きを警戒しながら立ち上がる。
ゆっくりと廊下に進めば、向かう先から慌ただしい足音が聞こえてきた。

「上がったよー!!」
「あっ!?」

走りながら陽菜斗君がシャツとパンツの姿で抱き着いてくる。
まずいことに身長差から丁度やばい部分に陽菜斗君の胸の部分が当たる。
テンションが上がってるのかぐりぐりと頭をこすり付けられ、慌てて引きはがそうとすれば更に強く抱き着いてくる。

「くっ…んっちょ、まっ、あっあっ、ひな、と、く……っ!」
「兄ちゃんも早く風呂入って来てよ!ゲームの続きやろ!」
「ぅっ……!わか、た、からっ……!」

やばいやばいやばい。この状況はやばい。
完全に勃起してしまっているからか刺激に敏感になっていて、陽菜斗君が動くたびに振動で、摩擦で感じてしまう。
最悪だ。

「あ、パパ!お風呂上がったよ!」

お父さんを見つけ、ようやく俺を離してそっちに走っていく。
それに安堵したのも束の間、お父さんが俺を凝視して固まっているのが目に入った。

「間野くん…君…」

勿論、その視線は俺の股間に注がれている。
慌てて隠しはしたが何の意味もないだろう。

〈死にたい…〉


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