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第2章 紡がれる希望
第47話 弱き者
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ロシア東部で起きていた戦闘が終わりを迎えた頃より時間を少々遡る。
ユウトが闇のボスと交戦する前日
ロシア拠点ツァリ・グラードに存在する中庭には、総司令であるアーミヤとロシア東部に向かう以前のミールの姿があった。
「ミール、司令室に戻るぞ」
大きく深呼吸をして冷静さを取り戻したアーミヤは、姉であるソーンの不自然な失踪に困惑し立ち尽くしていたミールに指示を出しながら足早に通り過ぎた。
「え?」
状況を整理出来ずにいたミールは、通り過ぎたアーミヤに視線を向けて疑問の声を上げた。
「各方面で待機及び捜索を継続している隊員達に再度指示を出す必要がある……いくぞ」
足を止める事なく大声で伝えたアーミヤは、中庭に入る為の扉を開けた。
「は、はい!」
アーミヤを見つめたまま立ち尽くしていたミールは、一瞬だけ木に視線を向けた後司令室へと向かうアーミヤの追いかけた。
「私が此処を離れるわけには行かない……ソーンに託された〝最終防衛機関〟である私は」
小声で呟いたアーミヤは、目の前に存在した中庭に入る為の扉を開け司令室へと駆け出した。
―*―*―*―*―
ロシア本部ツァリ・グラード 司令室
司令室に辿り着いたアーミヤは、机の上に置いてある通信機を手に取り、ツァリ・グラードの隊員達に指示を出した。
「全隊員に告ぐ!南部危険区域より、闇の軍勢が侵攻して来たとパベーダ前衛部隊将官より連絡があった」
それまで騒がしかったツァリ・グラード内は、アーミヤの連絡と同時に静寂へと変わった。
「これより、ツァリ・グラードに現存する前衛部隊は南部防衛拠点へと転移の後、パベーダ前衛部隊将官の元へと急行せよ!」
アーミヤの言葉を聞いた隊員達は、即座に自身の持つ転移端末を取り出した。
「だが、私の指示はこれまでと同様に強制では無い」
その言葉を聞いた隊員達は、転移端末の起動を停止させ、アーミヤの次なる言葉に耳を傾けた。
「国を、愛する者を、大切な者を守る意志のある者達にのみ戦闘参加を望む……どうか心強き者の力を貸して欲しい。対価として、我々主力が命を賭して皆の全てを守ると誓う」
アーミヤの連絡を聞いた隊員達は、参戦の意を込めた叫びを上げ、空気を揺らす程の声がツァリ・グラード内に響き渡った。
「そして断言しよう。我らが城ツァリ・グラード……及び私の雷の皇帝は無敵であると!」
隊員達の声に呼応する様に言葉を発したアーミヤは、ゆっくりと通信を切ると司令室の窓から外の景色を見つめた。
(少し大袈裟に言い過ぎたか?……雷の皇帝を使用するような状況にならない事が一番良いのだがな)
アーミヤは、自身の属性力によって〝世界最強〟に抜擢されかけた過去を思い起こしていた。
(小心者の私には務まらなかっただろう……ソーンと出会い、パベーダに喝を入れて貰っていなければ、今の私は存在していなかった)
〝ロシア最強〟並びにツァリ・グラードの総司令となった頃の暗い過去を思い出し小さく息を吐いたアーミヤは、再び通信機を起動させた。
「こちらムスリムです。こちらは依然変化ありませんが……ロキの所在が分かったんですか?」
繋がった通信機からは、ロシア西部にてリエルの捜索隊に配属され、ロキの不在を告げたムスリムの声が聞こえて来た。
「すまないが、ロキの所在は依然として不明なままだ……連絡した理由は、西部を担当している他の隊員達に南部へ向かう様に伝えて欲しいと思ったからだ。勿論、強制では無いが」
「分かりました。隊員達に伝達しておきます」
「すまないが、宜しく頼む。それからムスリム……お前には一度ツァリ・グラードに戻って貰いたい。現状の把握と、他国への情報伝達を依頼したい」
「分かりました……では、私は隊員達に伝えた後にツァリ・グラードに戻ります」
「頼んだぞ」
依頼を承諾したムスリムの言葉を聞いたアーミヤは、窓に背を向けてから通信を切り、自身の机に通信機を戻した。
「……それにしても、ミールは一体どこに?」
一通りの連絡を終えたアーミヤは、依然として司令室に到着していないミールの存在に気付き、疑問の念を抱いた。
(中庭から司令室までの距離は、然程離れていないと思うが……)
アーミヤが首を傾げている頃、司令室に向かう道中にいたミールは、突如現れたロキから姉の窮地を告げられていた。
―*―*―*―*―
ロシア本部ツァリ・グラード 通路
アーミヤの後を追って司令室に向かっていたミールの前に、突如黒い渦が出現した。
「っ!」
突然の出来事に動揺したミールは、ピタリと立ち止まると黒い渦から距離を取る様に後退し始めた。
「数日ぶりだな……ミール」
黒い渦から姿を現したのは、数日前からロシア西部にてリエルの捜索を担当し、依然発見されていないリエルを捜索し続けている筈のロキだった。
「ロ……ロキさん?」
突然の事に困惑しているミールに対して、一定の距離を取り続けていたロキは、不敵な笑みを浮かべると中庭の方向を指差した。
「な、なんですかそれ?……それに、ロシア西部で行方不明になってるって——」
「中庭にソーンがいなかっただろう?ソーンは今、ロシア東部に現れた敵軍の猛攻を受けている」
ロキ本人とロキの近くに発生し続けている黒い渦に対して、交互に視線を送っていたミールの発した言葉を遮る様に、ロキは不在になっていたソーンの現状をミールに伝えた。
「っ!姉さんが!……で、でもどうして東部にいるんだ」
「俺の言葉を信じるも、信じないも自由だが……ソーンの行動に疑問を抱いているんだろう?ソーンの実力があれば、東部に現れた敵軍を殲滅する事は出来るだろうが……真意を確かめる事が出来るのは、その場所だけだ」
「どうして東部だけなんですか?ツァリ・グラードに帰還してからでも、問題ない筈じゃないですか?」
「ソーンが命の危機に瀕しているとしてもか?」
ロキの発した言葉に対して、中庭で感じた不安を思い出したミールは、最悪の結末を想像し顔を青くした。
「間に合うとするなら翌日までだ。アーミヤから聞いているかも知れないが、通信機に異常が出ている今は、お前自身が転移して現場に赴く以外に方法が無い」
「ぼ、僕が……自分で?属性も開花していない……無力な僕が行っても——」
「属性の強さは、信念の強さだ。ソーンの護りたいと願うお前がいれば、ソーンは現状の窮地を脱する事が出来るだろう」
不安げに俯いたミールの意志を、東部で戦っている姉に向ける様に言葉を発した。
「姉さん……」
予想通りに力強く頷いたミールの強い眼差しを見たロキは、過去の自分の姿が重なり表情を曇らせた。
「東側防衛拠点を転移先にすると良い……ソーンならある程度の時間は耐えられる筈だ」
「ロキさん……貴方は?」
「……」
ミールの質問に対して、返答を返す事なく背を向けたロキは、そのまま黒い渦の中へと消えて行った。
―*―*―*―*―
ロシア南部
アーミヤからの通信を切ったパベーダは、徐々に近付いて来る闇の大軍勢を観察していた。
「アーミヤとの連絡は付いた……すぐにでも西部担当の後方支援部隊と、ツァリ・グラードの隊員達が来る筈だ」
その言葉を聞いて安堵する隊員達に視線を向けていたパベーダは、再び闇の人間達に視線を向けた。
(隠れる訳でも無く……真っ直ぐロシアに向かって来ているのか?どこから来たか知らねえが、砂地も山も越えて……ご苦労なことだ)
一通り観察を終えたパベーダは、敵から発見されない様に屈めていた身体を起こした。
「奴等の相手は、アタシがやる。アンタ達は、アーミヤの指示を受けた増援が到着してから参戦しな」
「お、おいパベーダ。流石にあの人数相手に一人で挑むのは……」
心配そうに見つめる隊員達に視線を向けたパベーダは、優しく微笑むと両手を組みポキポキと音を鳴らし始めた。
「待つのは性分じゃないんだよ。安心しな……アンタ達を守る為に、アタシは主力の称を背負っているんだからね」
そう告げたパベーダは、観察していた山の高所から飛び降りた。
「さぁっ!いくよっ!帝国の鉄拳を、その身で味わいなっ!」
その時パベーダの両拳には、緑色の水流と黄金の輝きを放つ雷が纏わり付いていた。
ユウトが闇のボスと交戦する前日
ロシア拠点ツァリ・グラードに存在する中庭には、総司令であるアーミヤとロシア東部に向かう以前のミールの姿があった。
「ミール、司令室に戻るぞ」
大きく深呼吸をして冷静さを取り戻したアーミヤは、姉であるソーンの不自然な失踪に困惑し立ち尽くしていたミールに指示を出しながら足早に通り過ぎた。
「え?」
状況を整理出来ずにいたミールは、通り過ぎたアーミヤに視線を向けて疑問の声を上げた。
「各方面で待機及び捜索を継続している隊員達に再度指示を出す必要がある……いくぞ」
足を止める事なく大声で伝えたアーミヤは、中庭に入る為の扉を開けた。
「は、はい!」
アーミヤを見つめたまま立ち尽くしていたミールは、一瞬だけ木に視線を向けた後司令室へと向かうアーミヤの追いかけた。
「私が此処を離れるわけには行かない……ソーンに託された〝最終防衛機関〟である私は」
小声で呟いたアーミヤは、目の前に存在した中庭に入る為の扉を開け司令室へと駆け出した。
―*―*―*―*―
ロシア本部ツァリ・グラード 司令室
司令室に辿り着いたアーミヤは、机の上に置いてある通信機を手に取り、ツァリ・グラードの隊員達に指示を出した。
「全隊員に告ぐ!南部危険区域より、闇の軍勢が侵攻して来たとパベーダ前衛部隊将官より連絡があった」
それまで騒がしかったツァリ・グラード内は、アーミヤの連絡と同時に静寂へと変わった。
「これより、ツァリ・グラードに現存する前衛部隊は南部防衛拠点へと転移の後、パベーダ前衛部隊将官の元へと急行せよ!」
アーミヤの言葉を聞いた隊員達は、即座に自身の持つ転移端末を取り出した。
「だが、私の指示はこれまでと同様に強制では無い」
その言葉を聞いた隊員達は、転移端末の起動を停止させ、アーミヤの次なる言葉に耳を傾けた。
「国を、愛する者を、大切な者を守る意志のある者達にのみ戦闘参加を望む……どうか心強き者の力を貸して欲しい。対価として、我々主力が命を賭して皆の全てを守ると誓う」
アーミヤの連絡を聞いた隊員達は、参戦の意を込めた叫びを上げ、空気を揺らす程の声がツァリ・グラード内に響き渡った。
「そして断言しよう。我らが城ツァリ・グラード……及び私の雷の皇帝は無敵であると!」
隊員達の声に呼応する様に言葉を発したアーミヤは、ゆっくりと通信を切ると司令室の窓から外の景色を見つめた。
(少し大袈裟に言い過ぎたか?……雷の皇帝を使用するような状況にならない事が一番良いのだがな)
アーミヤは、自身の属性力によって〝世界最強〟に抜擢されかけた過去を思い起こしていた。
(小心者の私には務まらなかっただろう……ソーンと出会い、パベーダに喝を入れて貰っていなければ、今の私は存在していなかった)
〝ロシア最強〟並びにツァリ・グラードの総司令となった頃の暗い過去を思い出し小さく息を吐いたアーミヤは、再び通信機を起動させた。
「こちらムスリムです。こちらは依然変化ありませんが……ロキの所在が分かったんですか?」
繋がった通信機からは、ロシア西部にてリエルの捜索隊に配属され、ロキの不在を告げたムスリムの声が聞こえて来た。
「すまないが、ロキの所在は依然として不明なままだ……連絡した理由は、西部を担当している他の隊員達に南部へ向かう様に伝えて欲しいと思ったからだ。勿論、強制では無いが」
「分かりました。隊員達に伝達しておきます」
「すまないが、宜しく頼む。それからムスリム……お前には一度ツァリ・グラードに戻って貰いたい。現状の把握と、他国への情報伝達を依頼したい」
「分かりました……では、私は隊員達に伝えた後にツァリ・グラードに戻ります」
「頼んだぞ」
依頼を承諾したムスリムの言葉を聞いたアーミヤは、窓に背を向けてから通信を切り、自身の机に通信機を戻した。
「……それにしても、ミールは一体どこに?」
一通りの連絡を終えたアーミヤは、依然として司令室に到着していないミールの存在に気付き、疑問の念を抱いた。
(中庭から司令室までの距離は、然程離れていないと思うが……)
アーミヤが首を傾げている頃、司令室に向かう道中にいたミールは、突如現れたロキから姉の窮地を告げられていた。
―*―*―*―*―
ロシア本部ツァリ・グラード 通路
アーミヤの後を追って司令室に向かっていたミールの前に、突如黒い渦が出現した。
「っ!」
突然の出来事に動揺したミールは、ピタリと立ち止まると黒い渦から距離を取る様に後退し始めた。
「数日ぶりだな……ミール」
黒い渦から姿を現したのは、数日前からロシア西部にてリエルの捜索を担当し、依然発見されていないリエルを捜索し続けている筈のロキだった。
「ロ……ロキさん?」
突然の事に困惑しているミールに対して、一定の距離を取り続けていたロキは、不敵な笑みを浮かべると中庭の方向を指差した。
「な、なんですかそれ?……それに、ロシア西部で行方不明になってるって——」
「中庭にソーンがいなかっただろう?ソーンは今、ロシア東部に現れた敵軍の猛攻を受けている」
ロキ本人とロキの近くに発生し続けている黒い渦に対して、交互に視線を送っていたミールの発した言葉を遮る様に、ロキは不在になっていたソーンの現状をミールに伝えた。
「っ!姉さんが!……で、でもどうして東部にいるんだ」
「俺の言葉を信じるも、信じないも自由だが……ソーンの行動に疑問を抱いているんだろう?ソーンの実力があれば、東部に現れた敵軍を殲滅する事は出来るだろうが……真意を確かめる事が出来るのは、その場所だけだ」
「どうして東部だけなんですか?ツァリ・グラードに帰還してからでも、問題ない筈じゃないですか?」
「ソーンが命の危機に瀕しているとしてもか?」
ロキの発した言葉に対して、中庭で感じた不安を思い出したミールは、最悪の結末を想像し顔を青くした。
「間に合うとするなら翌日までだ。アーミヤから聞いているかも知れないが、通信機に異常が出ている今は、お前自身が転移して現場に赴く以外に方法が無い」
「ぼ、僕が……自分で?属性も開花していない……無力な僕が行っても——」
「属性の強さは、信念の強さだ。ソーンの護りたいと願うお前がいれば、ソーンは現状の窮地を脱する事が出来るだろう」
不安げに俯いたミールの意志を、東部で戦っている姉に向ける様に言葉を発した。
「姉さん……」
予想通りに力強く頷いたミールの強い眼差しを見たロキは、過去の自分の姿が重なり表情を曇らせた。
「東側防衛拠点を転移先にすると良い……ソーンならある程度の時間は耐えられる筈だ」
「ロキさん……貴方は?」
「……」
ミールの質問に対して、返答を返す事なく背を向けたロキは、そのまま黒い渦の中へと消えて行った。
―*―*―*―*―
ロシア南部
アーミヤからの通信を切ったパベーダは、徐々に近付いて来る闇の大軍勢を観察していた。
「アーミヤとの連絡は付いた……すぐにでも西部担当の後方支援部隊と、ツァリ・グラードの隊員達が来る筈だ」
その言葉を聞いて安堵する隊員達に視線を向けていたパベーダは、再び闇の人間達に視線を向けた。
(隠れる訳でも無く……真っ直ぐロシアに向かって来ているのか?どこから来たか知らねえが、砂地も山も越えて……ご苦労なことだ)
一通り観察を終えたパベーダは、敵から発見されない様に屈めていた身体を起こした。
「奴等の相手は、アタシがやる。アンタ達は、アーミヤの指示を受けた増援が到着してから参戦しな」
「お、おいパベーダ。流石にあの人数相手に一人で挑むのは……」
心配そうに見つめる隊員達に視線を向けたパベーダは、優しく微笑むと両手を組みポキポキと音を鳴らし始めた。
「待つのは性分じゃないんだよ。安心しな……アンタ達を守る為に、アタシは主力の称を背負っているんだからね」
そう告げたパベーダは、観察していた山の高所から飛び降りた。
「さぁっ!いくよっ!帝国の鉄拳を、その身で味わいなっ!」
その時パベーダの両拳には、緑色の水流と黄金の輝きを放つ雷が纏わり付いていた。
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