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インセット編
23 アヤ ②
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あいつの情報収集は俺には到底真似できない乱れに乱れたやり方だが合っていた。
「アヤか…ウェザーで動きが。ベルは使えるか?」
「大丈夫だ」
「しばらく二人で行動する」
「わかった」
隣には知らない男が寝ていた。いつも違う誰かがインセットといる。こいつは情報を集めるために手段を選ばないが。
「程々にしろ」
「ん?」
「それだ」
「なんだよ、いいだろ。情報くれるし気持ちいいし言うこと無しだ」
「昔みたいに刺される」
「それだけ俺が好きなんだよ。別に刺されて死んでも構わないよ。それに抱いてる時に俺が瞳に映るのがたまらない」
「……。まだ、見つからないのか?」
「ん?あの子?見つからない。でも凄く可愛い子を見つけた。俺の知らせが全身を震わせる。必ず手に入れる」
初めてそんな言葉を聞いた。
よくもさっきまで抱いた奴が隣にいるにも関わらずそんな事が言えるなと思ったがこいつには関係ない。既婚者だろうが男だろうが女だろうが年上年下どれもとるに足らない。それを手に入れるかいれないかだ。
あらゆる人を見てきたこいつにそんな事を言わせた相手を俺はいつか見たいと思っていた。
ただ、未だにこいつを最後まで愛させたやつは一人もいない。だから今回も同じだと思った。
「手に入れてどうする」
「抱く」
「……。」
「抱かないとわからないだろ」
こいつの基準は全く理解できない時がある。
「その後は」
「さぁ?」
「……。」
「アヤ、今からまたこの子抱くけど見てく?」
「……。」
「怖い顔するなよ。お前の監視はありがたいよっていないか」
それから、なんの運命かわからないがあいつの手に入れようとした相手がずっと探し続けていた子供だったとは。さぞ自分の知らせに驚いただろうな。
だが上手くいかない。ソードはとっくに二人の男と婚姻していた。あの二人…一人はベルの弟子にしたかったやつ。もう一人は戦場孤児。どちらも度量力量があり絶対に引かないと言った感じだ。
あいつはこれを見て諦める…なんて微塵も無いのは知っていた。何であいつの好きになる奴は他の誰かを好きになってる奴なんだ思う。普通に恋愛をと思うがあいつに普通が難しいのかもしれない。
いまだに手に入れた様子からして上手く行かなかったのか。
ただ、最近思うが二人の伴侶がいるソードだがインセットといる時、確かに何とも言い表せない絆と言うか信頼関係が存在している。師弟愛に近いが…二人だけにしかわかり得ない独特な風。
あいつがあんなに穏やかな顔をしているのを見るのは随分昔だった気がした。
願わくばその二人の想いが長く続く事をと思う。
「アヤか…ウェザーで動きが。ベルは使えるか?」
「大丈夫だ」
「しばらく二人で行動する」
「わかった」
隣には知らない男が寝ていた。いつも違う誰かがインセットといる。こいつは情報を集めるために手段を選ばないが。
「程々にしろ」
「ん?」
「それだ」
「なんだよ、いいだろ。情報くれるし気持ちいいし言うこと無しだ」
「昔みたいに刺される」
「それだけ俺が好きなんだよ。別に刺されて死んでも構わないよ。それに抱いてる時に俺が瞳に映るのがたまらない」
「……。まだ、見つからないのか?」
「ん?あの子?見つからない。でも凄く可愛い子を見つけた。俺の知らせが全身を震わせる。必ず手に入れる」
初めてそんな言葉を聞いた。
よくもさっきまで抱いた奴が隣にいるにも関わらずそんな事が言えるなと思ったがこいつには関係ない。既婚者だろうが男だろうが女だろうが年上年下どれもとるに足らない。それを手に入れるかいれないかだ。
あらゆる人を見てきたこいつにそんな事を言わせた相手を俺はいつか見たいと思っていた。
ただ、未だにこいつを最後まで愛させたやつは一人もいない。だから今回も同じだと思った。
「手に入れてどうする」
「抱く」
「……。」
「抱かないとわからないだろ」
こいつの基準は全く理解できない時がある。
「その後は」
「さぁ?」
「……。」
「アヤ、今からまたこの子抱くけど見てく?」
「……。」
「怖い顔するなよ。お前の監視はありがたいよっていないか」
それから、なんの運命かわからないがあいつの手に入れようとした相手がずっと探し続けていた子供だったとは。さぞ自分の知らせに驚いただろうな。
だが上手くいかない。ソードはとっくに二人の男と婚姻していた。あの二人…一人はベルの弟子にしたかったやつ。もう一人は戦場孤児。どちらも度量力量があり絶対に引かないと言った感じだ。
あいつはこれを見て諦める…なんて微塵も無いのは知っていた。何であいつの好きになる奴は他の誰かを好きになってる奴なんだ思う。普通に恋愛をと思うがあいつに普通が難しいのかもしれない。
いまだに手に入れた様子からして上手く行かなかったのか。
ただ、最近思うが二人の伴侶がいるソードだがインセットといる時、確かに何とも言い表せない絆と言うか信頼関係が存在している。師弟愛に近いが…二人だけにしかわかり得ない独特な風。
あいつがあんなに穏やかな顔をしているのを見るのは随分昔だった気がした。
願わくばその二人の想いが長く続く事をと思う。
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