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ソード オブ ソード
6 ソードの過去 ザック ① ★
しおりを挟む昔から俺が選ぶ相手は駄目な奴ばかりだった。
ザックもそうだ、商人だったザックは武器のジャンク屋で細々と生活をしていた。
ザックに会うまでに2.3事を経て付き合う事になる。
討伐へ行った俺は単体の冒険者に捕まっていた。狙いは俺の光る目だ。光る目を知ったそいつは親切にいろいろアドバイスをくれたが正直信用なんぞ微塵もしていなかった。案の定そいつは目を調べさせてくれと言った。断ると素直にさったが俺はつけられていたらしい。
食事をしていた俺の飲み物にいついれたかわからないが薬を混ぜられていた。店の奴に金でも渡したのか最後の記憶はそこで終わっていた。眠らせ地下に監禁されたがその状況に俺は慣れていた。暗闇でも眼鏡が無くとも感覚でわかる。
椅子に座らされ逃げないように紐で縛られたのも良かった。必然的にあの場面を思い出す。
「冷静だな」
「……。」
「光る目なんて初めて見た。悪いようにはしないからもう一度見せて欲しい」
「薬を盛って監禁は悪いようにじゃないのか?」
「ははは、こうでもしなければ逃げるだろ?」
「まぁ、そうかも」
「なら、逃げないようにしないとな。さぁ、もう一度見せてくれ。何故そうなるかも教えてくれ」
「何言ってるか良くわかんねぇ」
バシ!
男はソードの頬を思い切り平手打ちした。
「優しくしてくれるなんて思うなよ」
「まさか…この状況でそんな奴いんの?」
「ははは、若くて威勢がいいのは嫌いじゃない。だが、暴力だけとは限らない」
男は俺の前に椅子を置き座るとじっくり目を観察した。光ってないのか何度も目を見ては指で大きく広げて更にじっくり食い入る様に見た。医者でもないおっさんに触られ気分が良いわけ無かったが今は受け入れた。
「普通だな、何かきっかけがいるのか。後は薬か…お前、魔薬とかやってんのか?」
「はは、だったらなんだよ」
「どうみてもお前みたいなガキが手に入れれる代物じゃないしな。なら、新手の商売ガキか?ご主人様に何か飲まされたか」
もう、開いた口が塞がらなかった。
「はぁ……」
「なんだ、なら残念だな。このまま帰すのも癪だしな。俺はもちょい愛想のいい見た目も可愛らしいのがいいがまぁ、たまにはお前みたいなのも悪くないか」
男はソードの髪を掴み頬をベロりと舐めた。
クソ、マジかよ!
なに勘違いしてんだよ!早く外れろ!
紐を必死で外そうとしてたら椅子が後ろにひっくり返り男のあそこに直撃した。悶絶する男を横目に緩んだ紐を解いた。その紐で机に男をくくり防具や武器を取り返し逃げ出した。
俺の目はそんなにおかしいのだろうか…あの黒いモヤが見えてるからなのか、自分で鏡を見たけどわからなかった。
何度か討伐を受けては実績を積んだ俺の初体験はそんなにいいもんじゃなかった。その辺の適当な冒険者で何となくだった。俺は他人から好かれる事なんてない体験した事が無いからちょっと優しくされただけで嬉しくなっていた。疎外感を埋めたかったしその当時は誰かに本物じゃなくても好きだと求められたかった気がする。俺はいつも本気で好きだったけど相手はそうじゃなかった。
「初めて?」
「違う…っ」
「でも、かなりキツいからはいらないかも」
「んっ」
自分は馬鹿にされやすいから何度も見栄を張った。相手にはバレてたかもしれないが俺は誰かに好かれたくて仕方なかった。
「キス上手いね、慣れてる」
「ん…」
そんなんじゃ上手く行かなくて結局別れていたが何故か数ヶ月経つと追いかけられた。俺は一度別れた奴とは付き合わないと決めていた。
やっと違う奴から逃れたと思った矢先、次に俺にまとわりついたのは数ヶ月前に少しだけ付き合った冒険者だった。そいつは追うだけで近寄ってはこない。いい加減にしてほしくて俺から会いに行き改めてしっかり断った。どうやら寄りを戻したかったらしいが俺が無理だと言うとわかったと言いついてきた。…………。わかってないじゃんかよ、向こうから別れておきながらなんなんだよ…気持ち悪い。
そんな時ある店に入った。
「いらっしゃい」
流石に店には入って来なかったが外で待ち伏せをされているのはあからさまだった。それでも時間稼ぎはできると思い立ち寄ったのがジャンク屋だった。店でそいつをどう撒こうかで頭がいっぱいだった。
1時間じっくり考えたが上手い案がでなかった。仕方なく武器を見たがこの武器屋は大した物は揃えてはなかった。寧ろその辺にあるような粗悪品ばかりですぐに飽きた。
「何かお探しですか?」
「あ、あぁ、いや。何となく」
「若いけど冒険者?」
「あーまぁ」
「じゃあ、これは?」
なんだよ、この粗悪品
ぼったくりやがって足元みんなよ
「いや、それはちょっと…」
「こっちはどうだ?まけるよ~」
ここにはガラクタしかねぇんだよ
目利きからやり直せ
「いや、それも……すみません」
「そうか……」
外を見るも、まだいやがる
流石に時間潰すには限界か……
ため息をついて店を出ようとした。
「なぁ、何か困ってんのか?」
「……え…まぁ」
「何だよ早く言えよ。金はねぇけど言ってみろ」
「………。」
「ほら、言えよ」
「つけられてる…変なやつに」
「はぁ?」
ソードは外を指差しずっとうろうろしている男を見せた。確かに一人不審な奴が店を見張っていた。
「何かしたのか?」
「何も……ちょっと仲良くなったら離れなくて」
「あ~好かれたのか」
「……。」
「じゃあ、いなくなるまで居ていいぞ」
俺はお言葉に甘えてそうさせてもらった。椅子を借り飲み物を貰い話をした。こいつの名前はザックで24歳。ここらでジャンクの武器を売ってる商人だった。目利きは全く無いが社交的で優しい奴だった。
「全然いなくならねぇな」
「そう……ですね」
日も暮れ夜になった。周りの店が閉まり閉店が近いと思い俺は世話になったザックにお礼を言い剣を1本だけ買い店を出ようとしたらザックが呼び止めた。
「なぁ、晩飯一緒に食わねぇ?」
「あーうん」
断る理由もなく俺はザックと適当な店に入り酒を飲みながらご飯を食べた。ザックは冒険者に憧れていたが自分には向いてないから商人をしたと言っていた。俺は学校で商人科だった事もあり話しは尽きなかった。ゆっくり食事を済ませ店を出るもまだ男は俺の後についてきていた。
「本当、しつこいな。大丈夫か?」
「ああ、適当に撒く」
「俺の勘だがありゃかなりしつこいぞ」
「……。」
「……。」
「俺の部屋来るか?泊めてやるよ」
「いや、悪いから」
「いいよ、商人科だったんだ。好みで泊めてやるよ」
「ありがとう……」
ザックの部屋は汚くて狭かった。明らかにお金は無さそうだし布団も一つ。文句は言えないが……今晩だけだしなと思い泊まった。
「まぁ~男の独り身なんてこんなもんだ。シャワーとか勝手にしていいからな」
「わかった」
その日は一枚毛布を借りて角に寝かせてもらう事にした。
次の日の朝
起きてすぐカーテン越しに外を見た。まだあいつは俺を見張っていた。俺は怖くなりそっとカーテンを閉じた。
どうしよ……
すると寝ぼけ眼でザックがカーテンを開けて男を確認した。
「しつけーな、おいソードまだ早いから寝るぞ」
「え?あ、あの」
ザックは手を引っ張りベッドに引き寄せ布団を被せ寝た。どうしていいか分からずそのまま二度寝を余儀くしいられた。
何となく目が覚めるとザックが俺を見ていた。ぼーっと俺もザックを見ている。
「ソード、まだいるぞ」
「うん…」
「あいつ居なくなるまでいろよ」
「でも、」
「困ってんだろ」
「まぁ、うん」
ザックはソードの腰を引き寄せた。声を出そうとしたらザックの舌が絡んでいた。
「んっぁん…ちょ」
「ん…いいだろ」
「ちょ、付き合ってもないのにそんな事したら…だめ…だろ…んっやめ…好きじゃないと…」
「何、可愛い事言ってんだよ。俺を落としにかかってんのか」
「ちがっんん!!」
激しくキスをされ薄着な服は一気に剥ぎ取られた。既に一本指が入っている。
「キツい…初めてじゃないよな?」
「ふぅ…あっ…」
「スゲーすべすべの肌。白いし本当に冒険者か?」
「ぁっ…あっ…」
キスをしながら指を増やされた。何とか入りそうな後孔にゆっくりとねじ込んだ。
「んんっ!」
「キツい…楽にしてやるから」
キスをしつつソードのモノを上下に軽く扱くと中の指を締め付けビクビクとした。その感覚はザックにも伝わり喉をゴクリと鳴らさせた。
キツい中をこじ開けゆっくり腰を沈めるも入れてすぐいきそうになる。
「っ!…ふぅ…あぶねぇ」
2、3回腰を動かしただけだった。
「っ無理だっ…もたねぇッ」
あっという間に出してしまった。ザックは自分でも驚くほど早くいってしまった。早くいかされた事による不甲斐なさにプライドがおさまらず腰を振った。
「あっ!あっあっ!」
「あんまり声出すと隣に聞こえるぞ」
「んっ…んん」
手で声を押さえながらされるがままのソードの姿に再び勃ち、中の気持ち良さにたまらず腰を打ち付け無我夢中だった。荒っぽい抱きかたでソードはなかなかいけなかったがザックが手でソードのものを擦ると上手くいけることができた。
そして事が終わるとシャワーを浴びに行った。シャワーから出てくるザックは上機嫌でソードに話しかけた。
「お前見かけによらず凄いな、まさかいかされるとは。ソードも浴びろよ」
ソードは言われるままシャワーを浴びた。服を渡されそれを着てベッドに座わるといきなりザックが言った。
「今日は仕事は休みだな」
「は?」
「あいついるし、お前といたいし」
「な!」
そうして、男が諦めるまで部屋に隠ること一週間。やっと諦めたためソードは部屋を出ることにした。するとザックは思いもよらない事を言った。
「なぁ、このまま付き合おうぜ」
「……。」
「お前も俺の事嫌いじゃないだろ?好きになったんだよ、お前が」
「……わかった」
こうして、ソードはザックと付き合う事になった。
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