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松編 ①
松 3
しおりを挟む次に案内されたのは儀式一、二を行う部屋。ここは限られた人しか入れない特別な部屋で明るく豪華で凄く綺麗。
「この儀式は松君様も見届け人として参加予定になります」
「そうですか、中も凄いですけど扉も重厚ですね」
「は、はい…特別な部屋ですから。明日、詳しい予定が伝えられると思います」
「わかりました。綺麗な場所、儀式以外は使われない感じですね」
「はい、私も入ったのは今日が初めてで緊張してます。普段は入れませんから。それに儀式もやまと様用に工夫されていると聞きました」
「へぇ~」
「儀式二は残念ながら見れません。厳かな場所で入れるのは王とやまと様と後はクラム様と仕官様ですかね。今回仕官様は参加しないみたいですが」
「凄いですね」
「はい、なので儀式二の内容は清めの水で魔石を清める以外は手法も公表されてません」
「そうですか」
なかなか河口君大変だったんじゃないかな?
後で話をゆっくり聞いてあげようかな。
魔石てなんだろ…
「儀式の最後は先程の部屋になります。皆さんに見届けられ式は終わりになります」
「ありがとうございます」
その後、クソ寒い展望台みたいな所へ行って部屋に戻る事になった。
『…最高位護衛をあんなにも付けて近づけさせないとは…』
□□□
部屋に帰ると唯一の知った顔が待ち構えていた。
「ライムさんとソルベさん。お久しぶりです」
「本当は王の許可ないとこっち来ちゃ駄目なんだけどクラムが特別に入れてくれた」
「そうそう、やまとの部屋から全然出てこなくて。それより、服完成したよ」
そう言って見せてくれたのはなかなかのコスプレ服だった。しかもマント付き。
「似合うね~」
「やっぱり、クールな方が合うね」
この世界では違和感無さそうだしいいかな。格好いい二人の王に言われると嬉しい。
「明日は御披露目前の招待客の顔合わせあるからそれ着てきてね。当日の服は新しいの用意してあるから」
本当に至れり尽くせりで助かります。
「ありがとうございます。何から何まで」
「全然、これぐらいしかできないから」
二人はお直しが必要ないとわかると帰って行った。流石に終わったかなと思い河口君の部屋に向かった。
コンコンコン
「河口君いる?」
「うん、松君どーぞ!」
良かった、終わってた。
「わ、松君格好いいね!」
「これはね、普段着らしいよ?明日はもっと豪華な服をライムさんとソルベさんが用意してくれたからそれを着ます」
フィグさんは「やまとを頼む」と言って出ていった。元気な河口君はマリッジブルーとか全然無さそうで良かった。
「河口君、儀式の部屋に案内されたけど大変だったんじゃない?」
「わかる?当日見るまで内容は言えないけど大変だったんです」
「わかります。しかも、三つも儀式あるなんて。無理しないでね」
「ありがとう~松君俺、魔石取るのがんばるから!」
内容、秒でばらしてるよ河口君。
「うん、がんばってね」
「今日はゆっくりしてていいってフィグがいったからご飯も一緒に食べよう」
「いいけど、フィグさんはいいの?」
「何か本当は婚儀前にここに来ちゃいけないらしいけどそれはクラムさんがオッケーしてくれて。だけど夜這いは禁止されたから多分、今日は来ないかも。準備で忙しいからすまないって言ってたから」
忙しいで結構いた気がするけど普段はもっと一緒にいるのか。
「そっか。ねぇせっかくだし二人で写真撮らない?」
「いいね!俺も携帯あるから撮ろ~!」
婚儀も写真オッケーだったら撮りたいな~
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