社会人が異世界人を拾いました

かぷか

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そして、異世界人になる

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「王!!やまとさんと口づけしましたね!!」

速攻でバレた!

何でだ……昨日の深夜は二人だったから絶対バレてないはずなんだけど。

「……。」

フィグは相変わらず無視だ。昨日はあのままここに寝たから部屋に今も一緒に居て、椅子に座りクラムさんの持ってきた業務にサインをしている。

「あの…何でわかるんですか?」

「わかります!!いつもと機嫌が全然違うからです!」

「そなの?」

「いつもは業務を渡すと嫌々なんですが今は素直に受け取りました!」

なるほど、案外フィグは分かりやすいのかもしれない。

「ちみに、罰はなんですか?」

「罰…ですか?」

「婚前までにキスをしてしまうと罰があるって聞きました」

「あ~規則ですから勿論破った者には罰はあります。婚姻延期です」

「え!」

結構でかい、その罰は!

「じゃあ、このままだと俺フィグと結婚できませんか?」

クラムさんは難しい顔をして悩んでしまった。しかし意を決して言った。

「できません!」

なんだとー!

「じゃあ、もうしません!!」

フィグは驚いていたが忘れていたとはいえ俺が規則を破ったから仕方ない!ここは男らしく罰を受ける!

「何日延期ですか?」

「1年です」

「え!」

なが!!キスの代償、重!!なのにあんなフィグはぽいぽいしてたのか!もう何回だ?

指より数えているとクラムさんがぬっと寄ってきた。

「何回したんですか……」

4回ぐらいかな?内、俺がわからないうちにしたの引いたら3回かな?いや、ちゅってだけで1回なら昨日はヤバい。咄嗟に指を隠した。

「な…何回だろう…」

じーっとクラムさんに見られた。目があちこちに移動する。

「まぁ、幸い私が知っている2回は私以外見てません。あと、やまとさんが知っている数も私はわかりません。なので次誰かにバレたら延期です」

ほっ…良かった。

「わかりましたか、王!」

「……。」

ぐぬ~返事~!!

「わ、わかりました。絶対しません!!」

「やまとさんが約束してくれましたので、王も宜しく頼みますよ!」

「…はぁ」

「それは返事ではありません!」

クラムさんはそう言うと部屋を出ていった。残された俺はフィグにしない宣言をした。かなり~渋々だが受け入れて貰えた。

「てか、俺は婚儀が何かわからないけどやるんだね」

「あぁ、今いろいろと手配をしている」

「知らなかった」

「だが、先ずは生活に慣れる方が先だからあまり急いでない」

「そっか、ありがとー」

確かに知らない事だらけだ。
先ずは字を覚えて………。

「俺はここで何したらいいんだ」

「……昨日の続きだ」

「は?まだ昼にもなってないけど」

「婚儀迄には入れれるようにする」

「ちょ、ちょ、待って~!」

「待たない」

とりあえずキスは反射的にしてしまいそうなので口は押さえたが……いや、逆にされるがままになる!待って!待って!

フィグさんのエッチ~!!
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