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閑話

今日は何して過ごそ

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会社勤めでは、朝起きて 身支度を整え 軽く朝食を食べ 駅に向かい 会社での自分の席に座りPCを立ち上げ 仕事開始。

定時で上がりたいのに、日中はお喋りな後輩の尻拭いで残業したり、本当に間に合わない同僚のお手伝いをしたり、独り身をいい事に手伝いに駆り出されるなどで、残業。

クタクタになり、家に帰りついて一人寂しく好きなテレビを見ながら夕飯。

定年まで続くと思っていた日常が今では、朝起きて しっかりと朝ご飯を食べて庭の畑と花壇に水やりをして洗濯掃除。
後は 何して過ごそか?
気の向くまま 好きな事だけをして過ごす1日。

どこで見られてるかわからない日本と違って、転生して来た この世界の この空間は結界に護られてる為、外からは絶対に覗けない。
気が緩みすぎるほど緩み 好きなだけウッドデッキにマットを敷き、ぐでぇ~んとしてる日もある。

「今日はココで1日を過ごすのか?」

「うぅ~ん。そうね、10月なのにまだまだ暖かいし、流しそうめん食べたいね」

「10月は暑いのが当たり前だ。流しそうめんとはなんだ?」

「10月は暑いの?質問、四季があるの」

「四季とはなんだ?」

「春夏秋冬よ、春は草花が芽生え 心地よい風が吹く時期、夏は花が咲き誇り緑葉が濃くなり暑さが増す時期、秋は暑かった時期が去り 紅葉が美しく実りが豊富な時期、冬は冷たい風が吹き 地域によっては白い雪が降り寒さがます時期。私がいた国 日本での1年よ」

「地球の日本では、春夏秋冬と言うのだな。
この地にも同じ様に芽生えがあり、花が咲き、枯れて、白が舞う。今は丁度、花が咲く時期だ11月の終わりになれば 枯れる時期になるだろ」

「へぇ~。地球では7月8月が夏真っ盛りだけどココでは今が夏真っ盛りなのね、2ヶ月違いって所かしら?」

「言葉が面白いな。日本の夏真っ盛りの日には流しそうめんとやらをするのだろ?」

2ヶ月違いはスルーなのね。

「そうだね、流しそうめん しよっか。よし、そうと決まれば・・・アオト、竹ってある」

「たけ?聞いたことないな」

「私が欲しい竹は孟宗竹と言うの。
幹の部分は緑が濃くて、縦に割るとほぼ空洞で等間隔に節が入ってるの。似たような物見たことない?」

話しながら欲しい物をイメージ出来たのでアオトにはバッチリ伝わったと思う。

「後にあるのがたけか?」

振り返れば 3・5Mはある流しそうめん用の竹が・・・あっ、もしかして 私作っちゃた?
コレが 創造の力なのね。便利よね~。

「竹は問題なくあるし、天麩羅作ろっと」

てしてし君の視線がヤバすぎる。じっーと見つめる視線がものすごく痛い。
逃げるように天麩羅作ります宣言。

庭で育ててる物を収穫、薬味用にミョウガ 生姜  青紫蘇 コレらは形は違えど地球と同じ物。ネギは地球と良く似ている。
天麩羅用に ニラも地球と良く似てる。

後は何を揚げるか?竹輪の磯辺揚げ、ナス、玉ねぎ 人参ベビー帆立のかき揚げ、蓮根のはさみ揚げ でいいだろう。

じゃんじゃんと揚げてはイベントリにしまう。
素麺も湯がいてスタンバイOK

後は竹を設置する。三本の竹を束ににして下の方を広げた物 高さが違う物を4つ。
流す人が居なくても自動で落ちてくれるように、木の盥に穴が1つをイメージ、盥の中には水車を横にした物で水車の仕切りが1枚の上には楕円に回るミニザル達
を設置。

仕組みは私達の足元に。
一踏みすればザルが斜めに傾けられる棒が動き素麺が横向き水車に落ちて竹に流れる。

カラになったザルは歯車が回り、次のザルと入れ替わる様になる。
力作に満足 満足・・・・・てしてし君、じっーと見ないで、視線が痛い。

椅子と机を設置で 水魔法で竹の中に流し準備は整った。

天麩羅と天つゆを取り出し てしてし君に食べたかをレクチャー。

さて、始めますか
足元に置かれた踏み棒を踏むとミニザルが傾き落ちる。横向き水車に綺麗に落ちて 穴に落ちる。
後は真っ直ぐ落ちてくる 素麺をキャッチ。

スルスルと啜ると出汁のきいた麺つゆと素麺の旨みが口の中に広がる。

天麩羅もサクサクに揚がってます。 

うふふっ、てしてし君のお箸が止まらない。

今日も 楽しい1日だ。
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