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13:捕らわれた視線
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気付いたら捕らわれている……そんな視線を彼はしている。
捕らわれた視線を外す事は出来ないから、いつだって彼の腕に包まれてしまう。
逃げないといけない、そう分かっているのに逃げれない。
私は彼を愛していないのに、愛してないのに、捕らわれた視線から逃げ出せない。
どうして? どうして私は彼から逃げ出せないの?
「弥生さん」
「か、えで……く、ん」
「今日はどうしましょうか」
「あっ……い、やぁ……」
「いや? そんな台詞で逃げれる訳ないでしょ?」
「っあ……やめ、てぇ……」
「逃げればいいじゃないですか。どうして”逃げない”の?」
「っ……わかって、るくせに……」
そう、逃げればいいだけの話なのだ。
でも逃げれない、彼の瞳は私を捕まえて離さない。
捕らわれた視線は私の心も身体も捕らえていく。
どうしてこんな事になったんだろう……。
そして、私の腕を掴んで抱き締める彼の腕の温もりが”嬉しい”と感じている自分が……どうしても信じれないでいる。
私は彼を受け入れようとしている? そんな、私には既に心に決めた人が、好きな人がいるのに?
彼の唇が私の唇に触れて重なる……それが、嫌ではない……むしろ嬉しい。
あぁ、私はいつの間にか堕ちていたんだろう……この人間の姿をした悪魔に魅入られていたのだ。
楓、と言う名の悪魔に――――。
捕らわれた視線を外す事は出来ないから、いつだって彼の腕に包まれてしまう。
逃げないといけない、そう分かっているのに逃げれない。
私は彼を愛していないのに、愛してないのに、捕らわれた視線から逃げ出せない。
どうして? どうして私は彼から逃げ出せないの?
「弥生さん」
「か、えで……く、ん」
「今日はどうしましょうか」
「あっ……い、やぁ……」
「いや? そんな台詞で逃げれる訳ないでしょ?」
「っあ……やめ、てぇ……」
「逃げればいいじゃないですか。どうして”逃げない”の?」
「っ……わかって、るくせに……」
そう、逃げればいいだけの話なのだ。
でも逃げれない、彼の瞳は私を捕まえて離さない。
捕らわれた視線は私の心も身体も捕らえていく。
どうしてこんな事になったんだろう……。
そして、私の腕を掴んで抱き締める彼の腕の温もりが”嬉しい”と感じている自分が……どうしても信じれないでいる。
私は彼を受け入れようとしている? そんな、私には既に心に決めた人が、好きな人がいるのに?
彼の唇が私の唇に触れて重なる……それが、嫌ではない……むしろ嬉しい。
あぁ、私はいつの間にか堕ちていたんだろう……この人間の姿をした悪魔に魅入られていたのだ。
楓、と言う名の悪魔に――――。
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