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29.君たちはどう生きるか

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29. 君たちはどう生きるか
 この病気になって初めて熱が出た。熱といっても、37.2℃の微熱だ。
 原因はよくわからないが、少し風邪気味だろう。のどが痛いからだ。
 久しぶりに一日中、ベッドの中で過ごす。風邪薬が効いたのか、よく眠れた。
 次の日は、熱はなかったが、首は……もちろん治っていない。
 年に二回、文藝春秋を買う。芥川賞が全文掲載される号があるからだ。
 二人受賞だった。(因みに直近は1人)
 ひとつは『おらおらでいぐも』、もうひとつは『百年泥』だった。
 高齢化社会で小説を書く人口が増えているらしい。反比例して、読む人は減っているというのに(笑)
 私も小説を執筆しているが、純文学は今の時代に求められているのだろうか。私自身も純文学も書けば、エンタメも書くが、読むのはエンタメが圧倒的に多い。今でも純文学を読むが、子供たちに進めようとも思わない。時代は変わっていく中で、余暇に割く時間は限られている。スマホを筆頭に様々な楽しみが世の中にはある。本が好きだけれど、あくまでも娯楽の一つに過ぎない。ただ、やはり後世に残るような作品や時の試練に耐えた古典には、何か魅力があるのだと思う。
 最近、『君たちはどう生きるか』がヒットした。ピヨちゃんに読ませたが面白いと言っていた。仕事でもつかえると思った矢先に病気になるとはついていない。
 さて、私はこれからどう生きよう……。
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