32 / 51
高崎塔夜への詰問
しおりを挟む
月曜日の朝はいつも少し気が重い。
教室へと向かう足ものろくなるってものである。
「深月! おはよ!」
「……おはよ」
明翔と一条が揃ってる。
……このお騒がせいとこ同士が……。
「昨日、気が付いたら家で寝ててびっくりしたー。俺どうやって帰ったんだろ?」
「俺と颯太で送ってったの。君たちチョコケーキのアルコールでベロベロだったから」
「そうなんだ? なーんも覚えてない」
「一条も?」
「ケーキを食べたとこまでは覚えてるけど、以降の記憶がまるでない」
……颯太にとっては、良かったのか悪かったのか。
とりあえず、俺からは何も言わんでおこう。
「おはよー。昨日あれからどうだった? 明翔、ケーキ食った?」
「塔夜、おはよ! うん! めっちゃ美味かった!」
それに関してだが、タカトゥー。
「ちょっと来い。聞きたいことがある」
「明翔ー、これ俺殴られる?」
「かもしれないー」
冗談だと思ってるのか明翔は笑っているが、回答によっては現実になる。
「お前、明翔が酒弱いって知ってただろ? 飲ませたことあんのか」
「ご安心ください。ねえよ。バレンタインに間違えてウイスキーボンボン食って死ぬほど頭痛くなったって話を聞いただけ」
「嘘ついてねえか? まじで明翔に酒飲ませたことはねえんだな?」
「お、そんだけ念を押すってことは酔っ払った明翔ヤバいんだ?」
嬉しそうにしてんじゃねえ。
思い出すだろーが。
「半端ない。犯罪者製造機」
「明翔美味かったって言ってたし、また差し入れてやろーっと」
「やめろ」
「って言いながらもっとやれって思ってるやつ」
「思ってねえ!」
イラッとして壁に手をつき、タカトゥーに顔を寄せ思わず威圧してしまう。
「お前、計画的犯行だろ。俺が萌え袖に弱いことも分かっててわざと明翔に半袖着せたな」
「そんな細かいフェチは知らん」
「いーや、絶対お前は分かってた。俺が理性と本能の板挟みになんのを楽しんでやがったんだろ」
「どっちが勝ったの」
「理性」
「うっそ。たらしの呂久村ともあろう男が」
だから、不適切なあだ名はいじめだとあれほど。
「気持ち良さそうに眠る明翔をずっと見守り続けましたけど何か?」
「それでイラついてんのね。欲求不満が積もり積もって」
「うっせえ」
「俺がお相手してやろうか?」
「お前マジぶっ殺されてえのか」
「うわ、こっわ。この人今極限状態に欲求不満だから近付かないでねー。危険よー」
すぐ隣にいた女子生徒に向かって、タカトゥーが俺を指差す。
「やめんか!」
女子生徒が俺を見上げた。
「あ……」
胸くらいまで伸びた黒髪。
小動物を思わせる特徴的な丸い目。
「はんな……」
「……深月……」
「知り合い?」
「教室入るぞ、タカトゥー。廊下はおしゃべりする場所じゃありません」
「自分が廊下でしゃべりだしたくせに」
よりにもよって、はんなに何言ってやがんだ、タカトゥーめ。
席につくと、前の明翔が振り返る。
癒しの笑顔に心底ホッとした。
教室へと向かう足ものろくなるってものである。
「深月! おはよ!」
「……おはよ」
明翔と一条が揃ってる。
……このお騒がせいとこ同士が……。
「昨日、気が付いたら家で寝ててびっくりしたー。俺どうやって帰ったんだろ?」
「俺と颯太で送ってったの。君たちチョコケーキのアルコールでベロベロだったから」
「そうなんだ? なーんも覚えてない」
「一条も?」
「ケーキを食べたとこまでは覚えてるけど、以降の記憶がまるでない」
……颯太にとっては、良かったのか悪かったのか。
とりあえず、俺からは何も言わんでおこう。
「おはよー。昨日あれからどうだった? 明翔、ケーキ食った?」
「塔夜、おはよ! うん! めっちゃ美味かった!」
それに関してだが、タカトゥー。
「ちょっと来い。聞きたいことがある」
「明翔ー、これ俺殴られる?」
「かもしれないー」
冗談だと思ってるのか明翔は笑っているが、回答によっては現実になる。
「お前、明翔が酒弱いって知ってただろ? 飲ませたことあんのか」
「ご安心ください。ねえよ。バレンタインに間違えてウイスキーボンボン食って死ぬほど頭痛くなったって話を聞いただけ」
「嘘ついてねえか? まじで明翔に酒飲ませたことはねえんだな?」
「お、そんだけ念を押すってことは酔っ払った明翔ヤバいんだ?」
嬉しそうにしてんじゃねえ。
思い出すだろーが。
「半端ない。犯罪者製造機」
「明翔美味かったって言ってたし、また差し入れてやろーっと」
「やめろ」
「って言いながらもっとやれって思ってるやつ」
「思ってねえ!」
イラッとして壁に手をつき、タカトゥーに顔を寄せ思わず威圧してしまう。
「お前、計画的犯行だろ。俺が萌え袖に弱いことも分かっててわざと明翔に半袖着せたな」
「そんな細かいフェチは知らん」
「いーや、絶対お前は分かってた。俺が理性と本能の板挟みになんのを楽しんでやがったんだろ」
「どっちが勝ったの」
「理性」
「うっそ。たらしの呂久村ともあろう男が」
だから、不適切なあだ名はいじめだとあれほど。
「気持ち良さそうに眠る明翔をずっと見守り続けましたけど何か?」
「それでイラついてんのね。欲求不満が積もり積もって」
「うっせえ」
「俺がお相手してやろうか?」
「お前マジぶっ殺されてえのか」
「うわ、こっわ。この人今極限状態に欲求不満だから近付かないでねー。危険よー」
すぐ隣にいた女子生徒に向かって、タカトゥーが俺を指差す。
「やめんか!」
女子生徒が俺を見上げた。
「あ……」
胸くらいまで伸びた黒髪。
小動物を思わせる特徴的な丸い目。
「はんな……」
「……深月……」
「知り合い?」
「教室入るぞ、タカトゥー。廊下はおしゃべりする場所じゃありません」
「自分が廊下でしゃべりだしたくせに」
よりにもよって、はんなに何言ってやがんだ、タカトゥーめ。
席につくと、前の明翔が振り返る。
癒しの笑顔に心底ホッとした。
0
あなたにおすすめの小説
兄貴同士でキスしたら、何か問題でも?
perari
BL
挑戦として、イヤホンをつけたまま、相手の口の動きだけで会話を理解し、電話に答える――そんな遊びをしていた時のことだ。
その最中、俺の親友である理光が、なぜか俺の彼女に電話をかけた。
彼は俺のすぐそばに身を寄せ、薄い唇をわずかに結び、ひと言つぶやいた。
……その瞬間、俺の頭は真っ白になった。
口の動きで読み取った言葉は、間違いなくこうだった。
――「光希、俺はお前が好きだ。」
次の瞬間、電話の向こう側で彼女の怒りが炸裂したのだ。
平凡なぼくが男子校でイケメンたちに囲まれています
七瀬
BL
あらすじ
春の空の下、名門私立蒼嶺(そうれい)学園に入学した柊凛音(ひいらぎ りおん)。全寮制男子校という新しい環境で、彼の無自覚な美しさと天然な魅力が、周囲の男たちを次々と虜にしていく——。
政治家や実業家の子息が通う格式高い学園で、凛音は完璧な兄・蒼真(そうま)への憧れを胸に、新たな青春を歩み始める。しかし、彼の純粋で愛らしい存在は、学園の秩序を静かに揺るがしていく。
****
初投稿なので優しい目で見守ってくださると助かります‼️ご指摘などございましたら、気軽にコメントよろしくお願いしますm(_ _)m
男子高校に入学したらハーレムでした!
はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。
ゆっくり書いていきます。
毎日19時更新です。
よろしくお願い致します。
2022.04.28
お気に入り、栞ありがとうございます。
とても励みになります。
引き続き宜しくお願いします。
2022.05.01
近々番外編SSをあげます。
よければ覗いてみてください。
2022.05.10
お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。
精一杯書いていきます。
2022.05.15
閲覧、お気に入り、ありがとうございます。
読んでいただけてとても嬉しいです。
近々番外編をあげます。
良ければ覗いてみてください。
2022.05.28
今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。
次作も頑張って書きます。
よろしくおねがいします。
君が僕を好きなことを知ってる
大天使ミコエル
BL
【完結】
ある日、亮太が友人から聞かされたのは、話したこともないクラスメイトの礼央が亮太を嫌っているという話だった。
けど、話してみると違和感がある。
これは、嫌っているっていうより……。
どうやら、れおくんは、俺のことが好きらしい。
ほのぼの青春BLです。
◇◇◇◇◇
全100話+あとがき
◇◇◇◇◇
優しい檻に囚われて ―俺のことを好きすぎる彼らから逃げられません―
無玄々
BL
「俺たちから、逃げられると思う?」
卑屈な少年・織理は、三人の男から同時に告白されてしまう。
一人は必死で熱く重い男、一人は常に包んでくれる優しい先輩、一人は「嫌い」と言いながら離れない奇妙な奴。
選べない織理に押し付けられる彼らの恋情――それは優しくも逃げられない檻のようで。
本作は織理と三人の関係性を描いた短編集です。
愛か、束縛か――その境界線の上で揺れる、執着ハーレムBL。
※この作品は『記憶を失うほどに【https://www.alphapolis.co.jp/novel/364672311/155993505】』のハーレムパロディです。本編未読でも雰囲気は伝わりますが、キャラクターの背景は本編を読むとさらに楽しめます。
※本作は織理受けのハーレム形式です。
※一部描写にてそれ以外のカプとも取れるような関係性・心理描写がありますが、明確なカップリング意図はありません。が、ご注意ください
虚ろな檻と翡翠の魔石
篠雨
BL
「本来の寿命まで、悪役の身体に入ってやり過ごしてよ」
不慮の事故で死んだ僕は、いい加減な神様の身勝手な都合により、異世界の悪役・レリルの器へ転生させられてしまう。
待っていたのは、一生を塔で過ごし、魔力を搾取され続ける孤独な日々。だが、僕を管理する強面の辺境伯・ヨハンが運んでくる薪や食事、そして不器用な優しさが、凍てついた僕の心を次第に溶かしていく。
しかし、穏やかな時間は長くは続かない。魔力を捧げるたびに脳内に流れ込む本物のレリルの記憶と領地を襲う未曾有の魔物の群れ。
「僕が、この場所と彼を守る方法はこれしかない」
記憶に翻弄され頭は混乱する中、魔石化するという残酷な決断を下そうとするが――。
-----------------------------------------
0時,6時,12時,18時に2話ずつ更新
坂木兄弟が家にやってきました。
風見鶏ーKazamidoriー
BL
父子家庭のマイホームに暮らす|鷹野《たかの》|楓《かえで》は家事をこなす高校生。ある日、父の再婚話が持ちあがり相手の家族とひとつ屋根のしたで生活することに、再婚相手には年の近い息子たちがいた。
ふてぶてしい兄弟に楓は手を焼きながら、しだいに惹かれていく。
先輩たちの心の声に翻弄されています!
七瀬
BL
人と関わるのが少し苦手な高校1年生・綾瀬遙真(あやせとうま)。
ある日、食堂へ向かう人混みの中で先輩にぶつかった瞬間──彼は「触れた相手の心の声」が聞こえるようになった。
最初に声を拾ってしまったのは、対照的な二人の先輩。
乱暴そうな俺様ヤンキー・不破春樹(ふわはるき)と、爽やかで優しい王子様・橘司(たちばなつかさ)。
見せる顔と心の声の落差に戸惑う遙真。けれど、彼らはなぜか遙真に強い関心を示しはじめる。
****
三作目の投稿になります。三角関係の学園BLですが、なるべくみんなを幸せにして終わりますのでご安心ください。
ご感想・ご指摘など気軽にコメントいただけると嬉しいです‼️
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる