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「猪瀬、それでコンちゃんとやらの件は?」
陸の自称婚約者のΩ。おそらくは女。だが確定ではない。
「全く進んでおりません。千葉でもわからずじまいなので、AI婚約者説を信じたくなりますよ……」
猪瀬が弱音を吐く。私自らリクルートした千葉は裏社会に詳しい。京極の表ルートも千葉の裏でもコンちゃんとやらの情報はないのか。情報が少なすぎて絞れないと言う点もある。
「何とか、携帯を奪うつもりです。何某か入ってるとは思いますので……」
陸からスマホを奪えるのか。
少し抜けた所がある陸だが、スマホの管理だけは厳重だ。コンちゃんへの手がかりがあるからか。
…………私に給餌してくれたのに。
「婚約者について本人もなかなか答えませんし、西野もよくわかってないようです。どうやら青島の恋人の方が公表されるのを嫌がっているようです。」
なんて、高飛車なΩだ、私なら声高に叫んでいる、陸が私の番だと
「……陸に思われておきながらいいご身分だな。陸は利用されているのか?キープされているとか、そんなところか?陸はαとしては低位だからな。」
身長175cm。αにしては背が低い。身長だけでは判断はできないがそれでもこの身長は高位のαではありえない身長だ。自ずと低位だという事になる。Ωの社会的地位は低い。ヒートのあるΩをわざわざ雇おうという会社は稀だ。だから大抵のΩは就職することなく番契約をし、家庭に入る。つまり、Ωの生活は番の経済力、つまりはαの位に左右される
「西野の話では両想いのようですが。ただ、西野自身も青島の恋人には会ってないようです。大学卒業後に番契約を結ぶとのことで、その後に西野に合わせると言っていたようです。」
両想い。
邪魔だ
「西野に奪われるのを警戒してというところか。陸と西野では西野の方がαとしては上位だからな。」
「青島はそのように話していたようですが、西野はごまかしているように感じたとのことです。恋人が青島を選ぶのは確定しているが、恋人の方が青島を信じていないようで、大学卒業までの間に青島が他の人を選ぶとと思っているようです。」
嗤ってしまう。その婚約者とやらは未来予知能力があるのか。陸がお前を選んでいるうちに番って置くべきだったな。
確かに陸は私を選ぶ。選ばせる。
逆に卒業をまっていたのは正解か。陸と番っていたなら、そのΩは今頃生きてはいまい
「気になる点は、なぜ、青島がそこまで秘密主義なのかですね。本人がいうように片時もスマホも手放しませんでしたし。一瞬でも手元から離せば、こちらもサーチアプリをインストールできたのですが。わかっているのは西野が言っていたコンちゃんという名前とΩという点だけですね。」
「捜索は続けてくれ。わかり次第対策をとるように」
猪瀬がうなずく。上位のαをあてがえという意味だ。大抵のΩは無理矢理でもなんでも番わせてしまえば、体に心がつられるものだ。
一般的に、Ωにとって番契約は一生ものだという言われている。それは一部で正しい。Ωからの契約解除は不可能であるし、契約後、他のαによる上書きは難しい。だが、運命といわれるほど遺伝子の相性がマッチする相手や、番のαよりランクが数段高いα、それらによる上書きならば可能なのだ。いつかは奪われるかもしれない、そんな恐怖から心を守るかのように、αは下位になるほど番への執着が薄くなる。そう、私の様な最高位ともなると番を奪われれば、狂うだろう。
陸は下位αだ。婚約者を失ったところで狂いはしないし、猪瀬レベルならば簡単に上書き可能だ
留意すべきは、コンちゃんとやらのΩとしてのランクだ
上位αはプライドが高い。いくらαが複数の番を持てようと、京極の依頼であろうと、価値のないΩを番にするのは屈辱だ。
「レベルは陸を選ぶ時点で分からんな……」
猪瀬が驚いたような顔で私をみた
「どうした?」
「いえ……青島を正しく評価する理性が残ってらしたとは…安心しました」
「………お前も番を得たら分かるさ」
番という存在はαを愚かにする
一挙手一投足に反応する。
特に陸は……αだからか、性的な意味では私に無防備だ。
さりげなく触っても気にとめない。無防備に私の前で口を大きく開けたりする。その度に私の下半身は熱を持つ。
陸は私を翻弄させる天才だ。
目が、表情が、『貴方を尊敬します』と言ってくれているのに。『無理しすぎていませんか、心配です。休憩にしましょう』長年共にいた猪瀬よりも先に私の体調の変化に気がついてくれるのに。
誰よりも私の変化に聡いのに、なのに君は……
陸の自称婚約者のΩ。おそらくは女。だが確定ではない。
「全く進んでおりません。千葉でもわからずじまいなので、AI婚約者説を信じたくなりますよ……」
猪瀬が弱音を吐く。私自らリクルートした千葉は裏社会に詳しい。京極の表ルートも千葉の裏でもコンちゃんとやらの情報はないのか。情報が少なすぎて絞れないと言う点もある。
「何とか、携帯を奪うつもりです。何某か入ってるとは思いますので……」
陸からスマホを奪えるのか。
少し抜けた所がある陸だが、スマホの管理だけは厳重だ。コンちゃんへの手がかりがあるからか。
…………私に給餌してくれたのに。
「婚約者について本人もなかなか答えませんし、西野もよくわかってないようです。どうやら青島の恋人の方が公表されるのを嫌がっているようです。」
なんて、高飛車なΩだ、私なら声高に叫んでいる、陸が私の番だと
「……陸に思われておきながらいいご身分だな。陸は利用されているのか?キープされているとか、そんなところか?陸はαとしては低位だからな。」
身長175cm。αにしては背が低い。身長だけでは判断はできないがそれでもこの身長は高位のαではありえない身長だ。自ずと低位だという事になる。Ωの社会的地位は低い。ヒートのあるΩをわざわざ雇おうという会社は稀だ。だから大抵のΩは就職することなく番契約をし、家庭に入る。つまり、Ωの生活は番の経済力、つまりはαの位に左右される
「西野の話では両想いのようですが。ただ、西野自身も青島の恋人には会ってないようです。大学卒業後に番契約を結ぶとのことで、その後に西野に合わせると言っていたようです。」
両想い。
邪魔だ
「西野に奪われるのを警戒してというところか。陸と西野では西野の方がαとしては上位だからな。」
「青島はそのように話していたようですが、西野はごまかしているように感じたとのことです。恋人が青島を選ぶのは確定しているが、恋人の方が青島を信じていないようで、大学卒業までの間に青島が他の人を選ぶとと思っているようです。」
嗤ってしまう。その婚約者とやらは未来予知能力があるのか。陸がお前を選んでいるうちに番って置くべきだったな。
確かに陸は私を選ぶ。選ばせる。
逆に卒業をまっていたのは正解か。陸と番っていたなら、そのΩは今頃生きてはいまい
「気になる点は、なぜ、青島がそこまで秘密主義なのかですね。本人がいうように片時もスマホも手放しませんでしたし。一瞬でも手元から離せば、こちらもサーチアプリをインストールできたのですが。わかっているのは西野が言っていたコンちゃんという名前とΩという点だけですね。」
「捜索は続けてくれ。わかり次第対策をとるように」
猪瀬がうなずく。上位のαをあてがえという意味だ。大抵のΩは無理矢理でもなんでも番わせてしまえば、体に心がつられるものだ。
一般的に、Ωにとって番契約は一生ものだという言われている。それは一部で正しい。Ωからの契約解除は不可能であるし、契約後、他のαによる上書きは難しい。だが、運命といわれるほど遺伝子の相性がマッチする相手や、番のαよりランクが数段高いα、それらによる上書きならば可能なのだ。いつかは奪われるかもしれない、そんな恐怖から心を守るかのように、αは下位になるほど番への執着が薄くなる。そう、私の様な最高位ともなると番を奪われれば、狂うだろう。
陸は下位αだ。婚約者を失ったところで狂いはしないし、猪瀬レベルならば簡単に上書き可能だ
留意すべきは、コンちゃんとやらのΩとしてのランクだ
上位αはプライドが高い。いくらαが複数の番を持てようと、京極の依頼であろうと、価値のないΩを番にするのは屈辱だ。
「レベルは陸を選ぶ時点で分からんな……」
猪瀬が驚いたような顔で私をみた
「どうした?」
「いえ……青島を正しく評価する理性が残ってらしたとは…安心しました」
「………お前も番を得たら分かるさ」
番という存在はαを愚かにする
一挙手一投足に反応する。
特に陸は……αだからか、性的な意味では私に無防備だ。
さりげなく触っても気にとめない。無防備に私の前で口を大きく開けたりする。その度に私の下半身は熱を持つ。
陸は私を翻弄させる天才だ。
目が、表情が、『貴方を尊敬します』と言ってくれているのに。『無理しすぎていませんか、心配です。休憩にしましょう』長年共にいた猪瀬よりも先に私の体調の変化に気がついてくれるのに。
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