婚活男の理想の結婚

丸井まー(旧:まー)

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59:家族になった日の夜

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セガールはカールと共に、静かにリディオの部屋に入った。ベッドでは、シェリーとリディオがくっついてぐっすり寝ていた。枕元には絵本がある。絵本を読んでいて寝落ちたのだろう。
今日はリディオの歓迎パーティーということで、2人ともはしゃいでいた。初めて我が家に来たリディオは、シェリーと一緒に絵本を読んだり、特注した4人お揃いの魚のエプロンを着けて、とても嬉しそうにしていた。まだまだ暫くは新しい環境に慣れないだろうから、色々と注意は必要だが、リディオがこの家を気に入ってくれたようなので、少し安心である。

セガールが2人のおでこに優しくキスをすると、隣に立っているカールも2人のおでこにキスをして、顔を見合わせて、静かに笑った。
そーっと部屋を出て、自分達の部屋に向かう。
カールが嬉しそうに擽ったそうに笑った。


「早速仲良くなってくれて、本当によかったですね」

「あぁ。暫くは注意が必要だがな。慣れない環境で熱を出すかもしれない」

「なるほど。気をつけておきます。今日はシェリーが風呂に入れてくれましたけど、どのタイミングで俺達が入れます?」

「難しいところだな。シェリーは生まれた頃から俺の身体で見慣れているが、俺達の身体は古傷が多いからなぁ」

「初対面の時から、俺の顔の傷にビビらないでくれたので、多分大丈夫な気もしますけどね」

「まぁ、おいおいということで。7歳くらいになれば、1人で風呂に入るようになるだろうし」

「はい。じゃあ、セガールさん。アレ開けちゃいます?とっておき中のとっておき」

「ははっ。いいぞ。今日は記念日だ」

「やった。子供達には言えない例のブツも買ってあります」

「でかした」


セガールは笑ってカールの頭をわしゃわしゃと撫で回した。
2人の部屋になった自室に入り、セガールはとっておきのブランデーを棚から取り出し、カールはチョコレートを鞄の中から取り出した。
カールがグラスを取りに行ってくると部屋から出たので、セガールは掛け布団を下の方にずらし、枕をどけて、お盆を置くスペースをつくった。

カールを待つ間、セガールはふぅと幸せな溜め息を吐いた。とうとうカールと結婚してしまった。結婚式までは、まだ日があるが、着々と準備が進んでいるし、来週にはカールの実家に挨拶に行く。年甲斐もなくはしゃいでいる自分に、少しは落ち着けと言いたいが、今くらいははしゃがせてほしい。新しい家族も増えたのだ。嬉しいことばかりで、ちょっと怖いくらいである。

カールがグラスとお盆を片手に戻ってきたので、早速ブランデーをグラスに注ぎ、2人でベッドに寝転がって乾杯をした。セガールの一番のとっておきのブランデーは本当に美味しく、カールが買ってきてくれたチョコレートともよく合った。
カールがセガールにぴったりくっついて、楽しそうに笑った。


「めちゃくちゃ美味いですね」

「あぁ。買っておいて正解だった。数量限定のやつだったんだよ」

「チョコレートを奮発して、いいやつにしておいて正解でした。めちゃくちゃ合いますねー」

「明日、リディーの買い物に行くだろう?昼飯は『至福亭』に行くか?」

「いいですね!2階の個室が空いてるといいですね」

「昼間だし、多分空いてるだろ。酔わない程度に飲めばいい」

「はい。子供達にチョコレートを食べさせてやらないと。俺達だけこうして食ってると、若干の罪悪感がね……」

「ははっ。そうなんだよ。まぁ、家族になったお祝いってことで」

「はい。いやー。なんかこう、実感が湧くような、湧かないような?」

「どっちだ」

「うーん。なんかこう、ふわふわしちゃってますね。幸せ過ぎて怖いです」

「ははっ!俺もだ」


セガールは笑って、グラスを片手にカールの頬にキスをした。カールが擽ったそうに笑って、セガールの唇に触れるだけのキスをした。


「飲み終わったら、したいです」

「いいぞ」

「腰は大丈夫ですか?」

「問題ない。……多分」

「ちゃんと手加減しますね」

「そんなもんいらない。好きにやれ。俺も好きにする」

「もー。セガールさん、俺のこと甘やかし過ぎですよー。そんなん言われたら息子が元気になっちゃうでしょー」

「ははっ!まぁ、まずは酒を楽しんでからだな」

「そうですね。これだけ美味い酒なんですもん。味わって飲んでやらなきゃ」


カールが楽しそうに笑った。セガールもゆるく笑いながら、チビリとブランデーを口に含んだ。
ブランデーを一瓶空にするまで、2人でずっとお喋りしていた。昔話や子供達のこと、結婚式のこと、カールの家族のこと、それから、これから先のことを。
先のことを当たり前に話せることが、本当に嬉しい。
セガールは心地よい酔いを感じながら、温かいカールの身体に寄り添った。

ブランデーが空になったので、カールが台所へお盆ごとグラス等を片付けに持っていった。
昨夜もセックスをしたので、正直腰がまだ微妙に痛いが、今すぐにでもカールとセックスがしたい。

セガールはパジャマやパンツをサクッと脱ぎ捨てると、ベッドの下に隠しているローションや浄化剤が入った紙袋を取り出した。
ローションのボトルをシーツの上に転がし、浄化剤を一つ取り出して、アナルに入れる。アナルに触れるとケツ毛の感触がするが、カールはまるで気にしないので、別に気にならなくなった。あれだけ悩んだのはなんだったのだろう……と遠い目をしたくなるが、結果良ければ全てよしである。

セガールがそわそわしながらカールを待っていると、カールが戻ってきた。
カールが全裸のセガールを見て、楽しそうに笑った。


「準備万端じゃないですか」

「浄化剤も突っ込んでる」

「最高」


カールが嬉しそうに笑って、いそいそとベッドの側でパジャマを脱ぎ始めた。
古傷のある逞しい身体を見ているだけで、アナルにきゅっと力が入り、腹の奥が疼く。

セガールは舌なめずりをして、ずりずりと寝転がったまま、ベッドの端に移動し、カールを手招きした。
素直に近づいたカールのペニスは、早くもゆるく勃起していた。
セガールは起き上がり、ベッドの側に立ったカールの腰に手を添え、更に近づかせると、カールを目だけで見上げたまま、ねっとりとペニスの竿に舌を這わせた。唾液を塗りつけるようにペニス全体を舐め、ずっしりとした陰嚢にも舌を這わせる。陰嚢の皺を伸ばすように丁寧に舐めまわし、片方を口に咥えて、口の中で転がすように舐め回す。
カールが熱い息を吐きながら、セガールの頭をやんわりと撫でた。
陰嚢に軽く吸いつき、ちゅーっぽっと吸いながら口を離す。もう片方を同じようにすると、カールのペニスが完全に勃起して、元気いっぱいに反り返った。

ねっとりとペニスの裏筋を舐め上げ、自然と剥けたペニスの皮を更に指で優しく剥き、赤い亀頭と皮の境をチロチロと舌先で擽る。毎日丁寧にセガールが洗っているから、恥垢なんかない。
尿道口からぷくりと透明な先走りが溢れて、つーっと伝い落ちてくるのが見えた。垂れ落ちてきた先走りを舐めとるように、亀頭に舌を這わせる。慣れてきた先走りの味に酷く興奮する。
皮を指で押さえたまま、パクンと亀頭を口に含めば、ふわっと雄臭い匂いが鼻に抜けた。熱い亀頭を舌で円を描くように舐め回せば、カールが低く唸った。

亀頭を舐め回しながら、長いペニスの根元をカールが好きな力加減で扱いてやる。どっと先走りが溢れてきて、どんどん精液っぽい味が濃くなっていく。
カールが荒い息を吐きながら、セガールの前髪を後ろに撫でつけるように、セガールの頭を撫でた。


「セガールさん、も、ヤバイです」

「んー」

「う、あっ、ちょっ、マジで、出るからっ」

「らへ」

「しゃっ、喋るのは無しでっ!って、はっ、あぁっ」


カールのペニスを吸いながら飲み込めるだけ深く飲み込み、口に入らない部分は手で扱き、ずっしりとした陰嚢をふにふにと優しく手で揉めば、カールのバキバキに割れている腹筋がビクビクッと震え、次の瞬間、どばっと勢いよく口内にカールの精液が飛び込んできた。射精しているペニスの尿道口をちゅーっと吸い、口の中に溜めている精液を少しずつ飲み下す。喉に絡みつく感じが、興奮を煽ってくる。
ペロペロとカールのペニスをキレイにするように、少し萎えて皮が戻ったカールのペニスの皮の隙間にも舌を突っ込んで、丁寧に丁寧にカールのペニスを舐め回す。
カールのペニスは、すぐに完全復活した。

これがセガールの中に入って、セガールの腹の中を満たしてくれると思うと、背筋がゾクゾクする程興奮する。
ぷはぁと咥えていたカールのペニスから口を離し、カールの顔を見上げると、カールが興奮しきった顔で、セガールを見下ろしていた。
カールが普段とは違う獰猛な顔で笑い、セガールの頭をやんわりと撫でた。


「エロ過ぎ」

「最高だろ」

「最高過ぎてやべぇです」

「ははっ!」


セガールはカールに勢いよく押し倒されながら、噛みつくような勢いでキスをしてきたカールの逞しい太い首に両腕を絡めた。

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