婚活男の理想の結婚

丸井まー(旧:まー)

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39:酔っ払い達の戯れ

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セガールはふわふわとした心地よい酔いに、満足気な溜め息を吐いた。酒は美味しいし、カールとのお喋りも楽しい。
時間はとっくに日付を過ぎているが、まだまだイケる。カールとは毎日のようにお喋りしているが、意外と話題が尽きないもので、会話が途切れることがない。

セガールは、くっと蒸留酒を一息で飲み干すと、ぷはぁと酒臭い息を吐いて、背中からころんと寝転がった。


「お。もう限界ですか?」

「まさか。だが、ベッドで飲むと寝転がりたくなるな」

「あははっ!確かに。行儀悪いですけど、寝転がって飲みます?」

「あぁ。どうせ誰にも見られないんだ。構わんだろ」

「お盆を枕元に移動させますか」


カールが枕をどけて、酒瓶とグラスを置いているお盆を枕元へ置いた。
ベッドの側の床には、空になった瓶が並んでいる。他にもまだ開けていない酒瓶もある。セガールは夫婦用に買ったデカいベッドの上をずりずりと這い、ベッドの上から手を伸ばして、新たな酒瓶を手に取った。


「次はこれ」

「あー。チョコレートにも合うやつですね。こっそり買っとけばよかったです」

「だよなぁ。次はこっそり買っておこう。シェリーにバレないように」

「ははっ!シェリーには悪いけど、なんか楽しいですね。こっそりちょっといけないことするのって楽しいんですよねー」

「上官に見つからないように酒盛りしたりとかな」

「そうそう。まぁ、大体見つかって大目玉食らうんですけどね」

「自分が上官になってから気づいたが、意外と気づくというか、まぁ自分達も通ってきた道だからなぁ」

「まぁ、分かりますよね」

「そういえば、こっそり寮を抜け出して花街に行った時に、同期の奴がやらかしてな」

「ほほう。何をやらかしたんです?」


並んで俯せに寝転がったカールが、楽しそうに笑いながら、目を輝かせた。古今東西、男は下ネタが好きなものである。いや、人によるのかもしれないが、少なくとも、セガールの周りの男達は皆下ネタが好きである。完全に仕事の飲み会以外の飲み会では、だいたい酔いが回ると下ネタ披露大会みたいになる。
セガールが同期の奴のしょうもない失敗談を話してやると、カールが楽しそうにゲラゲラ笑った。セガールもゲラゲラ笑いながら、グラスの蒸留酒を飲み干し、カールにおかわりを注いでもらった。

行儀悪く寝転がったまま、2人で馬鹿話をしながら酒を飲む。シェリーが生まれてからは、仕事関係の飲み会以外で、誰かと酒を飲むことは殆ど無くなった。年に一度、幼馴染の男と飲むくらいのものだ。こうして気軽に家で誰かと酒を飲めるのは嬉しいし、楽しい。別れた妻は酒を飲まなかったからし、シェリーが生まれてからは、本当にたまに1人で少しだけ晩酌する程度だった。
カールがグラスをお盆に置いて、寝返りをうってパジャマを脱ぎ始めた。


「暑いっす」

「もう夏が近いからな。俺も脱ぐ」


セガールも、酒精で火照ったせいで、しっとりと汗が染みているパジャマを脱ぎ始めた。パンツ一枚になり、少しだけ考えてから、パンツも脱ぎ捨てた。特に意味はない。パンツもない方が楽なだけだ。
カールもパンツを脱ぎ捨て、全裸になった。
再びお盆の上のグラスに手を伸ばし、空になっている2人のグラスに蒸留酒を注いだ。肴はとうに無くなっているが、セガールもカールも酒だけでも大丈夫な方なので、問題ない。

カールが一息で酒を飲み干し、むふーと満足気な笑みを浮かべた。


「部屋飲みの方がいいですねー。すっぽんぽんになっても誰にも怒られない」

「だな。開放感が半端ない」

「分かります。ふふーっ。こんだけ飲むの久しぶりー。さーいこー」


カールがご機嫌に笑った。セガールもつられてクックッと笑いながら、なんとなく、ずりずりと少し移動して、酒精で熱くなっているカールにくっついた。
カールとぴったりくっついて、酒を飲む。なんとなく落ち着く。
同じタイミングで酒を飲み干したカールが、セガールに内緒話でもするかのように、顔を近づけた。


「セガールさん。セガールさん」

「んー?」

「抜きっこしません?」

「ははっ。いいぞ」


セガールはごく自然にカールの唇に吸いついた。下唇を優しく吸って、ぬるりとカールの下唇を舐めると、間近にある深い青色の瞳が楽しそうに輝いた。カールも舌を伸ばしてきて、舌同士をぬるぅっと絡める。カールの熱い手がセガールの背中に触れ、セガールもカールの身体に手を伸ばした。
舌を絡めながら、何度も唇を吸い合い、抱きしめ合うようにお互いの身体を密着させる。足を絡ませれば、自然とまだ萎えているペニスがくっついた。
セガールはカールの口内に舌を突っ込み、酒の味がするカールの口内を舐め回した。歯並びのいい歯列を舌でなぞり、歯の裏の付け根を舌先で擽って、上顎にねっとりと舌を這わせる。
セガールが舌をカールの口内から引き抜くと、カールが熱い息を吐いて、唇を触れ合わせたまま囁いた。


「セガールさんのちゅー、気持ちいいです。ちんこ勃ちました」

「ははっ!知ってる」

「セガールさんも勃ってる」

「知ってる」


キスをしている間に、2人とも勃起していた。下腹部に硬いものが当たっているので、嫌でも分かる。酔いでふわふわとした頭のまま、足をより絡めて勃起したペニスを押しつけ合いながら、夢中でキスをする。カールも中々キスが上手い。特に上顎を舐められると、腰のあたりがぞわぞわして気持ちがいい。
セガールはカールと舌を絡めながら、カールの背中に回していた手でカールの少し筋肉が落ちた胸元を撫で回し始めた。盛り上がった胸筋は、少し筋肉が落ちたからか、柔らかい。女の乳房とは違う弾力性のある柔らかさが楽しい。カールもセガールの胸筋を撫で回し始めた。セガールがふにふにとカールの胸筋を揉むと、カールが唇を触れ合わせたまま、クックッと笑った。


「なんかちょっと気持ちいい」

「ははっ。ここは?」

「んっ。気持ちいい」

「娼婦に開発してもらった口か?」

「です。セガールさんも?」

「まぁな」

「えいっ」

「んぅっ。ふ、ははっ!」


セガールの乳首は昔通っていた娼婦によって開発済みである。妻はそんなに積極的な方じゃなかったので、乳首を弄られるのは久しぶりだ。セガールは楽しくて笑みを浮かべながら、戯れ合うようにキスをしつつ、カールとお互いの乳首を弄りあった。指で弄るのも気持ちがいいが、どうせなら舐めた方がもっと気持ちがいい。セガールはカールの唇から唇を離し、顔をカールの胸筋に埋めて、ムッキリとした胸筋の下の方にある淡い茶褐色の小さめの乳首に舌を這わせた。先端をチロチロと擽り、乳首全体をころころと転がすように舐めてやると、カールが楽しそうに笑いながら、セガールの髪を優しく大きなゴツい手で梳いた。


「ははっ!すげぇ気持ちいい」

「ふはっ!これは?」

「んっ。はぁっ。あーー、ははっ!セガールさんのテクニシャン。んっ。もっと吸って」

「んー」


緩急をつけて乳首を吸ってやれば、カールが気持ちよさそうな声を上げた。乳首を吸いながら、カールの若々しい熱い肌を撫で下ろし、完全に勃起しているペニスを掴んで、長い竿も先走りでぬるつく亀頭もゆるく撫で回してやる。


「はぁ……セガールさん。俺もやりたい」

「ん」


セガールはカールの乳首から口を離した。今度はカールがセガールの乳首を舐め始めた。カールの熱く濡れた舌の感触が気持ちがいい。乳首を乳輪ごと優しく吸われると、背筋を楽しい快感が走り抜ける。カールがセガールの乳首をちゅくちゅく吸いながら、セガールのペニスに手で触れてきた。ペニスの形をなぞるように撫で回されながら、乳首を唇と舌で弄られる。気持ちよくて、興奮して堪らない。

乳首から口を離したカールと再び唇を吸い合い、舌を絡めながら、お互いのペニスを扱きあう。
カールの熱い舌を舐め回し、熱くて硬いペニスを扱きながら、セガールはカールの深い青色の瞳をじっと見つめた。熱を孕んだカールの瞳を見つめながら、酔いと快感でふわふわした頭の片隅で、あぁ好きだな、と思った。

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