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ACT12 腸詰帝国潜入作戦
#3 アリア③
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「うーん、どうだろう? その名前には、何となく聞き覚えがあるけれど」
ツインテールの髪を指先でいじりながら、アリアは小首をかしげた。
「確か、ハルが追っかけてるのが、そのジラフって盗賊じゃなかったかなあ。でも、アリアはなーんにも覚えてないんだよ。リコさまに助けられる前のことは、ほんとに何にも」
「ジラフを追っかけてたって、ハルさんって、いったい何者なんですか? 外見と違って、ずいぶんワイルドな性格とお見受けしましたが」
ビュンビュン丸が声を潜めるのも、無理はない。
ハルはこの青年のペニスに、恐ろしい拷問を施したのだ。
それは、はたで見ていて気持ち悪くなるほど、陰惨なものだった。
ビュンビュン丸を仲間に加えることを承諾したハルの胸の内には、退屈したらまたこの男で遊んでやろうという魂胆が見え見えである。
女のリコを弄るのに飽きたら、ビュンビュン丸をまたぞろ拷問にかけるかどうかするつもりに違いない。
「知らなかったの? ハルは宇宙刑事だよ。銀河帝国の秘密警察に所属してるんだって。あのドSの性格は、宇宙人だからかなって思う」
「宇宙刑事? 銀河帝国? なるほど、だからハルさんもアリアさんも、俺の話に驚かなかったわけですね。ハルさん、腸詰帝国が銀河の秘密組織の密命を受けてるって聞いても、『やっぱりな』って言うだけだったし」
「アリア個人としては、銀河帝国って言われてもあんまりぴんとこないんだけどね。SFアニメじゃあるまいし」
「俺もそうです。話として聞いてるだけで、実感が湧いてこないというのが本音のところで」
アリアがぼやくと、いかにも同感といったふうに、ビュンビュン丸が頭をかいた。
「でも、あなたは確かに改造されてるし、怪獣たちも確かに存在した。だから、この世界が見た目だけのものじゃないってことは、ほぼ間違いないと思う」
「そうですね。リコさんの変身ひとつとっても、明らかに地球の常識から外れている」
「そうそう。だからアリア、思うんだ。これ以上、リコさまだけに負担をかけちゃ、いけないんじゃないかって。怪獣と体張って戦うのは、いつもリコさまでしょう? そのうちに、大けがするんじゃないかって、心配で心配でたまらないの。あーあ、アリアもリコさまのお手伝いができたらなあ」
アリアが無念そうにため息をついた時である。
「あるいは、賢者の石を使えば」
ふと名案を思いついたかのように、ビュンビュン丸が言った。
「あの賢者の石を身体に装着すれば、アリアさんも変身可能になるのではないでしょうか」
「やっぱり?」
アリアはパンティの中に手を突っ込むと、人肌で温かくなったローターをつまみ出した。
これをアリアが持っていることは、すでにビュンビュン丸にはバレているのだ。
ならばいつまでも隠しておく必要もないだろう。
「そ、そんなところに隠してたんですか」
ビュンビュン丸が耳のつけ根まで赤くなる。
「ハルも、腸詰帝国も、これを探してるってことになるのかなあ。とすると、それだけこの石にすごいパワーが秘められてるってことになるもんね」
「ええ。珍子の例を見てもわかります。もっとも、彼女は何か不都合があったのか、あんな怪物に変わってしまったわけですが…」
ビュンビュン丸が、悲しげに顔を伏せた。
「ちょtっと、やってみようか」
秘密を打ち明けるように、アリアは言った。
「でさあ、アリアが怪物に変身しそうになったら、あなたがこれを取ってほしいの。そうすれば、そこで元の姿に戻れるでしょ?」
「さあ、それは、やってみないことには、なんとも…」
「決ーめた。アリア、試してみるよ。ひょっとしたら、ちびMILKYくらいには変身できるかもしれないし」
「人体実験ですか? こわいなあ…」
尻ごみをするビュンビュン丸。
「ハルに見つかると、これ、取られちゃうから、今からここでやってみるね。いい? よく見てて。で、ヤバいなって思ったら、すぐにこれをアリアの身体から抜くのよ。珍子さんの二の舞になるのはやだからね」
「ぬ、抜くって、どこから…?」
「ここからに決まってるでしょ」
アリアは学ランを脱ぎ捨てると、下着姿でビュンビュン丸の前に立ち、股間を指さした。
「だってこれ、どう見ても大人の玩具なんだもの。装備するとしたら、おま〇この中しかないじゃない」
ツインテールの髪を指先でいじりながら、アリアは小首をかしげた。
「確か、ハルが追っかけてるのが、そのジラフって盗賊じゃなかったかなあ。でも、アリアはなーんにも覚えてないんだよ。リコさまに助けられる前のことは、ほんとに何にも」
「ジラフを追っかけてたって、ハルさんって、いったい何者なんですか? 外見と違って、ずいぶんワイルドな性格とお見受けしましたが」
ビュンビュン丸が声を潜めるのも、無理はない。
ハルはこの青年のペニスに、恐ろしい拷問を施したのだ。
それは、はたで見ていて気持ち悪くなるほど、陰惨なものだった。
ビュンビュン丸を仲間に加えることを承諾したハルの胸の内には、退屈したらまたこの男で遊んでやろうという魂胆が見え見えである。
女のリコを弄るのに飽きたら、ビュンビュン丸をまたぞろ拷問にかけるかどうかするつもりに違いない。
「知らなかったの? ハルは宇宙刑事だよ。銀河帝国の秘密警察に所属してるんだって。あのドSの性格は、宇宙人だからかなって思う」
「宇宙刑事? 銀河帝国? なるほど、だからハルさんもアリアさんも、俺の話に驚かなかったわけですね。ハルさん、腸詰帝国が銀河の秘密組織の密命を受けてるって聞いても、『やっぱりな』って言うだけだったし」
「アリア個人としては、銀河帝国って言われてもあんまりぴんとこないんだけどね。SFアニメじゃあるまいし」
「俺もそうです。話として聞いてるだけで、実感が湧いてこないというのが本音のところで」
アリアがぼやくと、いかにも同感といったふうに、ビュンビュン丸が頭をかいた。
「でも、あなたは確かに改造されてるし、怪獣たちも確かに存在した。だから、この世界が見た目だけのものじゃないってことは、ほぼ間違いないと思う」
「そうですね。リコさんの変身ひとつとっても、明らかに地球の常識から外れている」
「そうそう。だからアリア、思うんだ。これ以上、リコさまだけに負担をかけちゃ、いけないんじゃないかって。怪獣と体張って戦うのは、いつもリコさまでしょう? そのうちに、大けがするんじゃないかって、心配で心配でたまらないの。あーあ、アリアもリコさまのお手伝いができたらなあ」
アリアが無念そうにため息をついた時である。
「あるいは、賢者の石を使えば」
ふと名案を思いついたかのように、ビュンビュン丸が言った。
「あの賢者の石を身体に装着すれば、アリアさんも変身可能になるのではないでしょうか」
「やっぱり?」
アリアはパンティの中に手を突っ込むと、人肌で温かくなったローターをつまみ出した。
これをアリアが持っていることは、すでにビュンビュン丸にはバレているのだ。
ならばいつまでも隠しておく必要もないだろう。
「そ、そんなところに隠してたんですか」
ビュンビュン丸が耳のつけ根まで赤くなる。
「ハルも、腸詰帝国も、これを探してるってことになるのかなあ。とすると、それだけこの石にすごいパワーが秘められてるってことになるもんね」
「ええ。珍子の例を見てもわかります。もっとも、彼女は何か不都合があったのか、あんな怪物に変わってしまったわけですが…」
ビュンビュン丸が、悲しげに顔を伏せた。
「ちょtっと、やってみようか」
秘密を打ち明けるように、アリアは言った。
「でさあ、アリアが怪物に変身しそうになったら、あなたがこれを取ってほしいの。そうすれば、そこで元の姿に戻れるでしょ?」
「さあ、それは、やってみないことには、なんとも…」
「決ーめた。アリア、試してみるよ。ひょっとしたら、ちびMILKYくらいには変身できるかもしれないし」
「人体実験ですか? こわいなあ…」
尻ごみをするビュンビュン丸。
「ハルに見つかると、これ、取られちゃうから、今からここでやってみるね。いい? よく見てて。で、ヤバいなって思ったら、すぐにこれをアリアの身体から抜くのよ。珍子さんの二の舞になるのはやだからね」
「ぬ、抜くって、どこから…?」
「ここからに決まってるでしょ」
アリアは学ランを脱ぎ捨てると、下着姿でビュンビュン丸の前に立ち、股間を指さした。
「だってこれ、どう見ても大人の玩具なんだもの。装備するとしたら、おま〇この中しかないじゃない」
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