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第13話 長い髪の女
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車で遠出しての、帰り道でのことである。
ふと気づくと、後部座席に女が乗っていた。
長い髪で顔を隠した、幽霊みたいな女である。
「わ」
危うく急ブレーキを踏みそうになった僕に、女が言った。
「お願いです。乗せていってくれませんか」
女が告げたのは、僕の家の近くの住所だった。
高級マンションの多い、文教地区の一角だ。
レンガ色のマンションが見えてくると、女が言った。
「あそこです。あのマンションの前で下ろしてください」
女を下すと、僕は後ろも振り返りもせず、力いっぱいアクセルを踏み込んだ。
家に帰っておそるおそる後部座席を見ると、案の定、シートはぐっしょりと濡れていた。
翌朝のローカルニュースに、あの赤煉瓦のマンションが映っていた。
密室で、男が殺されていたという。
死因は絞殺だった。
長い髪の毛が、男の首にしっかりと巻きついていたのだ。
ふと気づくと、後部座席に女が乗っていた。
長い髪で顔を隠した、幽霊みたいな女である。
「わ」
危うく急ブレーキを踏みそうになった僕に、女が言った。
「お願いです。乗せていってくれませんか」
女が告げたのは、僕の家の近くの住所だった。
高級マンションの多い、文教地区の一角だ。
レンガ色のマンションが見えてくると、女が言った。
「あそこです。あのマンションの前で下ろしてください」
女を下すと、僕は後ろも振り返りもせず、力いっぱいアクセルを踏み込んだ。
家に帰っておそるおそる後部座席を見ると、案の定、シートはぐっしょりと濡れていた。
翌朝のローカルニュースに、あの赤煉瓦のマンションが映っていた。
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長い髪の毛が、男の首にしっかりと巻きついていたのだ。
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