上 下
437 / 475
第4話 転生! 凌辱学園

#99 戦慄のストーカー④

しおりを挟む
 ハンドバッグの底に、見覚えのある鍵が落ちていた。

 おそらく、メゾン・ド・ハナコの鍵だろう。

 メゾン・ド・ハナコというのは、中学生だった杏里が高校入学祝いに引っ越したワンルームマンションだ。

 試しに、帰ってみることにした。

 思えば、この世界に転生してから、下宿には一度も戻っていないのだ。

 果たして元の場所にあるかどうか、それすらも不安だった。

 地下鉄を降りて馴染みの街に着くと、杏里は見慣れた道を墓地を目印にして歩いた。

「あった」

 曲がり角を曲がると、懐かしい煉瓦色の建物が見えてきて、杏里は安堵のあまり涙ぐみそうになった。

 正面玄関の自動ドアをくぐると、管理人室から白髪をお団子にまとめた老婆が顔をのぞかせた。

「お帰り、杏里ちゃん。しばらく見なかったけど、旅行でも行ってたのかい?」

 管理人のハナコさんだ。

 向こうの世界では認知症になっちゃってたけど、こっちではまだまだ元気そう。

 こっちの世界での、唯一の良い点だ。

「ええ、まあ、そんなところです」

 適当にごまかして、階段で2階に上がる。

 ドアを開けると、電灯をつけて辺りを見回した。
 
 部屋の中は、あまり変わっていなかった。

 少し、調度類が増えたくらい。

 壁紙の色も同じなら、ベッドのシーツの色も同じだ。

 ただ、クローゼットの中には、さすがに大人っぽい服ばかりである。

 ゆったりした部屋着に着替え、まずシャワーを浴びた。

 冷蔵庫を開けると、アルコール度数の低い、缶チューハイが見つかった。

 ほかに飲み物が見当たらないので、仕方なく飲むことにする。

 とたんに酔いが回ってきて、頭がくらくらした。

 酔いとともに襲ってきたのは、どうしようもないさびしさだ。

 こっちの世界に来てまだ2、3日しか経っていない。

 が、杏里は気づいていた。

 私はひとりぼっちなのだ。

 ここに味方は誰ひとりとして、いない。

 みんな私に身体を目当てに、いろいろちょっかいをかけてくるだけ…・

 頼みの綱の実衣には嫌われてしまったし、せっかく打ち解けたと思った大神君にも呆れられてしまった。

 元の世界に帰りたい。

 切に、そう思った。

 みいの屈託のない笑顔がまぶたの裏に浮かんだ。

 でも、それには、大きな関門をクリアする必要がある…。

 子宮セックスである。

 しかも、冷静に考えてみると、向こうの世界で子宮同士を絡ませ合った相手は、みいではなく、紗彩なのだ。

 ペットロイドのみいには、子宮がまだ装備されていなかったからだった。

 ということは、私、こっちの世界の紗彩さんと、子宮セックス、しなきゃなんないんだ…。

 一度、美衣を訪ねて紗彩に会った時のことを思い出す。

 紗彩は冷たく、取りつく島もない様子だった。

 でも、やるしかない。

 異世界転移が、杏里の想像通り、激烈な快感によって引き起こされるものならば、できるだけあの時と同じ状況をつくり出すしかないのだから…。

 やってみよう。

 酔いも手伝って、杏里は大胆になっていた。

 こうなったら、紗彩を誘惑し、子宮セックスに持ち込むのだ。
 
 できれば美衣も加えて、3Pというのが望ましい。

 思い立つと、もう、居ても立ってもいられなくなった。

 杏里は学校から持ってきた、あのセクシーユニフォームを取り出した。

 これを着ていこう。

 みんなが大騒ぎしたこのコスチュームなら、もしかしたらあのふたりも…。

 もう一度裸になると、杏里は窮屈なユニフォームに足を通し始めた。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

声劇・シチュボ台本たち

ぐーすか
大衆娯楽
フリー台本たちです。 声劇、ボイスドラマ、シチュエーションボイス、朗読などにご使用ください。 使用許可不要です。(配信、商用、収益化などの際は 作者表記:ぐーすか を添えてください。できれば一報いただけると助かります) 自作発言・過度な改変は許可していません。

鐘ヶ岡学園女子バレー部の秘密

フロイライン
青春
名門復活を目指し厳しい練習を続ける鐘ヶ岡学園の女子バレー部 キャプテンを務める新田まどかは、身体能力を飛躍的に伸ばすため、ある行動に出るが…

隣の人妻としているいけないこと

ヘロディア
恋愛
主人公は、隣人である人妻と浮気している。単なる隣人に過ぎなかったのが、いつからか惹かれ、見事に関係を築いてしまったのだ。 そして、人妻と付き合うスリル、その妖艶な容姿を自分のものにした優越感を得て、彼が自惚れるには十分だった。 しかし、そんな日々もいつかは終わる。ある日、ホテルで彼女と二人きりで行為を進める中、主人公は彼女の着物にGPSを発見する。 彼女の夫がしかけたものと思われ…

小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話

矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」 「あら、いいのかしら」 夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……? 微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。 ※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。 ※小説家になろうでも同内容で投稿しています。 ※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。

おチンポ冷凍室

野田C菜
大衆娯楽
究極のオカマの物語 ~配下のラッキースケベ生活~

生意気な女の子久しぶりのお仕置き

恩知らずなわんこ
現代文学
久しくお仕置きを受けていなかった女の子彩花はすっかり調子に乗っていた。そんな彩花はある事から久しぶりに厳しいお仕置きを受けてしまう。

同僚くすぐりマッサージ

セナ
大衆娯楽
これは自分の実体験です

処理中です...