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信じるべき人
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外の騒ぎを知らないまま、アリアン達は店の奥に通された
広い個室に入ると店主は床に頭を擦り付け謝罪した
「大変申し訳ございませんでした。この様な騒ぎになってしまいお詫びのしようもございません」
「あぁ、悪いと思うなら、この店の人気の物を早く用意せよ」
「はい。かしこまりました。今すぐお持ち致します。申し訳ございませんでした。お許しください」
店主は涙と冷や汗で顔をぐちゃぐちゃにしながら慌てて部屋を出て行った
「アリー、歩かせてしまって悪かったね」
「いいえ、とんでもございません。皆様にご迷惑をお掛けしてしまったのは私のせいです。申し訳ありません」
「アリーが謝ることは何もない。私はラウルにも気にするなと言ったはずだよ。私が気にしていないのだから堂々としていてくれればいい。そうだろう?」
「はい。ヴィル様。ありがとうございます」
大丈夫だと言うように優しく笑ってくれるヴィル様にいつも救われてばかりだ
「しかし、先程の人だかりは驚きましたね。殿下への黄色い歓声は何処でも同じですね」
「そうか?」
「相変わらず全く関心が無いですね。それにアリアン様の美しさには、皆息を呑んで声も出せずに見ておられましたね」
「あぁ。皆アリーに釘付けになっていたな。あんなに見られて俺のアリーが減ったらどうしてくれるんだ。勿体なくて見せたくないな」
「殿下、見ても減りませんからね」
「いや、美しいアリーに皆が懸想してしまうかもしれない!帰りは店の前に馬車を用意しろ」
「はいはい。かしこまりました。まったく‥」
アリアンの事となると、とんでもなく心配性になるな‥この男は‥
「あの‥私が醜いからではないですか?
皆様が黙って目を見開かれていたのは、私が醜いからだと‥幼い頃よりローズと王妃に言われてきましたので‥」
「何だって?何てことを言うんだアリー」
「私は物心が付いた頃からずっと、醜い顔を外に出すなと言われ離宮に閉じ込められてきました。ですから、その‥今日の人々の反応は‥そのせいかと‥」
「アリー!それは違う!止めてくれ」
急に立ち上がるとヴィル様は向かいの席から私の隣にやって来てサアラを退かし自分が座った
そして私を自分の正面になる様に向きを変えると両手を握って言った
「いいかいアリー、君はこの世で一番美しい。俺にとって君ほど魅力的で可愛くて美しい人は居ないんだ。君が居ないと生きていけないほどに惚れ込んでいる。俺の言葉を信じてくれる?」
「ヴィル様」
「王妃やローズの言う事を信じるのか?俺の言葉を信じるのか?アリー、君が本当に信じるべきものは、自分を大切にしてくれる者達の意見の方だ。どう思う?」
「‥‥」
長い間、王妃やローズの呪縛に囚われてきた
信じるべき人を見誤ってきたのだと思う
あの人達の言葉など、きっと聞く必要も信じる必要も従う必要も無かったのだ
「アリアンお嬢様、サアラにとっても一番お美しいのはお嬢様です。私はずっとそう申して参りました。そしてルドルフ様もいつもお嬢様を褒めておられましたでしょ?」
「ええ‥そうね」
ん?ルドルフ?
ぼそっと疑問に思うヴィルドルフが呟いたのは誰にも聞こえなかった
私は俯いた顔を上げるとヴィル様を真っ直ぐ見つめた
「ヴィル様、私は今呪縛から解放されました。ヴィル様のおかげです。これからは、私の大切な人達の言葉だけを信じて前に進むと決めました」
「あぁそれでいい。解ってくれたのならこれからはもっと自信を持っていてくれ。俺の愛する人は君だけなのだから。
いいね?」
「はい、ヴィル様」
「いい子だ」
ヴィル様は左手で私の頬を包むと反対の頬に口付けをした
人前で恥ずかしいはずなのに、何故か心が満たされる安心感を覚えた
広い個室に入ると店主は床に頭を擦り付け謝罪した
「大変申し訳ございませんでした。この様な騒ぎになってしまいお詫びのしようもございません」
「あぁ、悪いと思うなら、この店の人気の物を早く用意せよ」
「はい。かしこまりました。今すぐお持ち致します。申し訳ございませんでした。お許しください」
店主は涙と冷や汗で顔をぐちゃぐちゃにしながら慌てて部屋を出て行った
「アリー、歩かせてしまって悪かったね」
「いいえ、とんでもございません。皆様にご迷惑をお掛けしてしまったのは私のせいです。申し訳ありません」
「アリーが謝ることは何もない。私はラウルにも気にするなと言ったはずだよ。私が気にしていないのだから堂々としていてくれればいい。そうだろう?」
「はい。ヴィル様。ありがとうございます」
大丈夫だと言うように優しく笑ってくれるヴィル様にいつも救われてばかりだ
「しかし、先程の人だかりは驚きましたね。殿下への黄色い歓声は何処でも同じですね」
「そうか?」
「相変わらず全く関心が無いですね。それにアリアン様の美しさには、皆息を呑んで声も出せずに見ておられましたね」
「あぁ。皆アリーに釘付けになっていたな。あんなに見られて俺のアリーが減ったらどうしてくれるんだ。勿体なくて見せたくないな」
「殿下、見ても減りませんからね」
「いや、美しいアリーに皆が懸想してしまうかもしれない!帰りは店の前に馬車を用意しろ」
「はいはい。かしこまりました。まったく‥」
アリアンの事となると、とんでもなく心配性になるな‥この男は‥
「あの‥私が醜いからではないですか?
皆様が黙って目を見開かれていたのは、私が醜いからだと‥幼い頃よりローズと王妃に言われてきましたので‥」
「何だって?何てことを言うんだアリー」
「私は物心が付いた頃からずっと、醜い顔を外に出すなと言われ離宮に閉じ込められてきました。ですから、その‥今日の人々の反応は‥そのせいかと‥」
「アリー!それは違う!止めてくれ」
急に立ち上がるとヴィル様は向かいの席から私の隣にやって来てサアラを退かし自分が座った
そして私を自分の正面になる様に向きを変えると両手を握って言った
「いいかいアリー、君はこの世で一番美しい。俺にとって君ほど魅力的で可愛くて美しい人は居ないんだ。君が居ないと生きていけないほどに惚れ込んでいる。俺の言葉を信じてくれる?」
「ヴィル様」
「王妃やローズの言う事を信じるのか?俺の言葉を信じるのか?アリー、君が本当に信じるべきものは、自分を大切にしてくれる者達の意見の方だ。どう思う?」
「‥‥」
長い間、王妃やローズの呪縛に囚われてきた
信じるべき人を見誤ってきたのだと思う
あの人達の言葉など、きっと聞く必要も信じる必要も従う必要も無かったのだ
「アリアンお嬢様、サアラにとっても一番お美しいのはお嬢様です。私はずっとそう申して参りました。そしてルドルフ様もいつもお嬢様を褒めておられましたでしょ?」
「ええ‥そうね」
ん?ルドルフ?
ぼそっと疑問に思うヴィルドルフが呟いたのは誰にも聞こえなかった
私は俯いた顔を上げるとヴィル様を真っ直ぐ見つめた
「ヴィル様、私は今呪縛から解放されました。ヴィル様のおかげです。これからは、私の大切な人達の言葉だけを信じて前に進むと決めました」
「あぁそれでいい。解ってくれたのならこれからはもっと自信を持っていてくれ。俺の愛する人は君だけなのだから。
いいね?」
「はい、ヴィル様」
「いい子だ」
ヴィル様は左手で私の頬を包むと反対の頬に口付けをした
人前で恥ずかしいはずなのに、何故か心が満たされる安心感を覚えた
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