毎日記念日小説

百々 五十六

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11月1日 すしの日

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今日の雑談はどうなるかな?
どんな話題かな?
食べ物系の話題が来てくれるかな?
楽しく雑談したいなぁ。
楽しくない雑談を望んだことは一度もないんだよなぁ。
今日はどんな話ができるかな?
今日はどんな話が聞けるかな?
楽しい話かな?ためになる話かな?面白い話かな?
わくわくで胸を躍らせながら、俺は『雑談部屋』に入っていった。









今日もまた、白い空間に放り出された。
そしてどこからともなくアナウンスが鳴った。


”シチュエーションの設定、人物選択、話題選択が終了しました。
これより雑談を始めます。”

やっぱりアナウンスが止んだ。
やはり、雑談部屋で一番無駄な時間なう。
AIはここを修正しないのだろうか?
やっぱ、修正しないかぁ。
修正してくれないかなぁ。
毎回同じこと思ってるなぁ。
ある意味、これがルーティーンみたいなところあるしなぁ。
そう考えると、意味があるのかなぁ?
意味、あったのかな…
このルーティーンやめようかな?
どうしよう。
でも、これをやめて、調子崩したら辛いから、続けるかぁ。
再びアナウンスが鳴った。


”雑談所要時間は30分、盛り上がり等により自動で延長や短縮を行います。
シチュエーションは、『高そうな寿司屋のカウンター』です。
雑談に参加するメンバーは、『田中様』『九条様』『篠原様』『早川様』です。
決まった役職、役割等はございません。ご気軽に参加してください。
それでは雑談を始めさせていただきます。
今回の話題は『すし』です。
それでは楽しい雑談の時間をお過ごしください。”

アナウンスがやんで、光に包まれた。
すしか。
すしかぁ…
いい話題だな。
最高の話題だな。
前の”卵かけご飯”の時とは別のベクトルでいい話題だな。
今日の雑談は確実にうまくいくでしょ。
テーマとかは、”好きなすしネタ”とかで大丈夫でしょ!
テンションが上がった状態で、光が収まった。

今日の話だしは、九条だ。
「今日の話題は、『すし』だな!!!みんなはすしは好きか?!!!俺は好きだぞ!!!」
「俺も好きですね」
「私も好き~」
「俺も好きだぞ」
「じゃあ、好きなすしネタなに?!!!」
「俺は、タコとかイカみたいな食感が独特なやつが好きですね。食べてて楽しいので好きですね」
「私は、マグロかな~。やっぱり王道~!」
「俺は、貝系が好きだな。篠原と理由は似ているんだが、食感が楽しいすしが好きだな。タコとかイカは、かみ切れない、かみ切りづらいことがあるから、比較的ソフトな食感の楽しさがある貝系が好きだな」
「俺はサーモンだな!!!サーモンが一番おいしいと思う!!!見た目の色もいいし!!!」
「すしを食べるときに、わさびってつけますか?俺はつけるタイプですね」
「私は、つんとくるタイプの辛いものが苦手だから、つけないかな~」
「俺は、基本的につけているぞ。ただ、わさびの加減を間違えて涙目になることが多いな!」
「俺は、わさびはつけないぞ!!!少量でもわさびが入っているとすぐに涙目になっちゃうから、絶対につけないぞ!!!テレビとかでやってるわさび寿司とか泣き崩れるじゃすまないことになると思うぞ!!!」





それから、めちゃくちゃ雑談が盛り上がった。
回転寿司チェーンの話や、すしの思い出の話。
おじいちゃんおばあちゃん家の近所の寿司屋の話とか、地方のすしの話とか。
いろんな話題について話した。
ずっと盛り上がっていた。
さすがすしだなと思った。
最後まで盛り上がっていたなぁ。
まだまだ話し足りないなと思っちゃうもんなぁ。
さすがだなぁ。
そう思っていると、アナウンスがなった。





”34分48秒12が経過しました。お話の途中かと思いますが、教室の方に転送いたします。話し足りないかと思いますが、この話題はこの場限りといたしますようよろしくお願いします。教室で同じ話題をしたとしても特に罰則等はございませんが、ご協力よろしくお願いいたします。それと同じように、教室での話題をこの場に持ち込まないようよろしくお願いいたします。このアナウンスの内容を何度もお聞きになっていると思いますがなにとぞご協力よろしくお願いいたします。



すしのネタは何が好きですか?
私は、サーモンですかね。
子供っぽい感じがしますよね。
自分でもそう思っています。
でもおいしいんですよ。
色合いも味わいもいいんですよ!!
光り物とか、色の薄いすしネタを好きといえるかっこいい大人になりたかったです。
そういう大人に憧れますよね。
渋い感じがあっていいですよね。
でも、やっぱりサーモンが一番好きですね。



今日の残りの時間も頑張ってください。
それでは教室にお送りいたします。
それでは良い学校生活を”

アナウンスが止んだ。

教室に戻ってきた。
今日の雑談は成功だったな。
いい雑談だった。
思い出話から、あるあるまで幅広かったなぁ。
最近いい雑談が続いているなぁ。
明日も、いい雑談ができるといいなぁ。
今から楽しみだなぁ。
明日の『雑談部屋』に思いをはせながら、次の授業の準備を始めた。









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