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ボス戦の前の買い物 午後合流
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APOにログインした。
俺は、ギルドのロビーにいる。
ローズからメッセージが届いていた。
”私たちは、ミヤネさんのところにいるわ! 露店の場所は昨日と変わってないわよ! ”
2人は、ミヤネさんのところにいるらしい。
このメッセージの前に2つ、けんけんぱさんのところにいるっていう報告と、ササキさんのところにいるっていう報告のメッセージが来ていた。
ちゃんと細かく連絡をしてくれていたらしい。
ローズにメッセージを返す。
”今ログインした。すぐにそっちに行くから、ミヤネさんのところで待ってて! ”
俺は、メッセージを閉じると、そのまま一直線にミヤネさんの露店に向かった。
ミヤネさんの露店の前にいる2人に、声をかけながら近づいていく。
「よう! 昼ご飯はどうだった? うまかったか?」
「うちはチャーハンだったぞ! うまかった!」
「うちは、トーストにベーコンエッグで朝食みたいな昼ご飯だったわ! おいしかったけど」
俺の質問に、ミヤネさんまで答えてくれた。
「私は、まだ食べてないかな」
ミヤネさんにはちゃんと挨拶をする。
「あ! ミヤネさんも今朝? ぶりですね」
「今朝ぶりね」
ミヤネさんに挨拶をしたすぐ後に、コルドとローズに話を振る。
「ローズとコルドは、何か買ったのか?」
「けんけんぱさんのところに挨拶に行った後、ササキさんのところでポーションを買ってきたわ!」
「俺も!」
メッセージの通り、2人は、けんけんぱさんのところとササキさんのところに行き終わっているらしい。
俺も2人に挨拶をしときたいから、再開して早々だけど、1人で行こうかな。
「じゃあ、俺も2人のところ回ってくるわ!」
「じゃあ、私たちは、ミヤネさんと話しながら待ってるわね!」
「了解!」
「「「いってらっしゃーい」」」
ミヤネさんも含め3人に見送られながら、俺はまずけんけんぱさんの露店へと向かった。
けんけんぱさんの露店の場所は素材採取遠足の時に教えてもらった。
教えてもらった通りの場所に行くと、けんけんぱさんがいた。
けんけんぱさんの露店は人があまりいなかった。
1人ぽつんと座っているけんけんぱさんに声をかけた。
「けんけんぱさん、今朝ぶりですね!」
「今朝ぶりだね! 狩りに行ってたんじゃないの? どうしたの?」
けんけんぱさんは、俺が声をかけると途端に明るくなり、楽しげに会話をしてくれる。
「昼休憩で戻ってきてて」
「そうなんだ! ついでに、俺の作品も見てってよ!」
「もちろんです!」
「俺の武器はどう?」
露店に並べられている商品を眺める。
剣一色。
大剣から、ナイフまで様々な剣が並べられていた。
ATKの補正値は3.5。
へぇ、補正値って小数点以下になることがあるんだぁ。知らなかった。
値段は、初心者武器から桁が1つ多い。
うーん……この補正値の差で、この値段なら買わないかなぁ……
とりあえずいいところを褒めた。
「もう市販の武器よりATKが高いんですね!」
「そうなんだよ! でも、微々たる差だから、まだ買う人が全然いないんだよね! 買ってくれる人も、コレクション用っていう人が多くて、使ってくれる人がほとんどいないんだよね……まぁ、そんな人も2日目になると、ほとんどいないんだけどね……今は、売り上げのほとんどは、投げナイフで賄ってるんだ……」
けんけんぱさんが、テンションを乱高下させていた。
正直ちょっと怖かった。
俺は気を取り直して、質問をする。
「そうなんですね。ちなみに、MAGにも補正の乗った剣ってありますか?」
「あぁ、そういえばオクツ君って魔法も使うんだったよね。素材採取の時は使ってなかったから、忘れてたよ! 申し訳ないけど、まだMAGを剣に乗せることはできてないんだ。MAGを乗せちゃうと、ATKが消えちゃって、剣の形をした性能が微妙な杖になっちゃうんだ」
「そうなんですか。MAGが乗るようになったら是非教えてくださいね」
「もちろん!」
「じゃあ、投げナイフを5本お願いします!」
「買ってくれてありがとう! 5本で5500Gだよ! 買ってくれて嬉しいから、おまけして5000G!」
けんけんぱさんから投げナイフを5本買った。
割り引いてくれた価格でも、町売りのものと変わらなかった。
まだ、鍛冶は材料費が高いのかな?
それとも、売れなさ過ぎて値上げをしたのかな?
「じゃあ、失礼しますね」
「またね!」
けんけんぱさんは、全力で手を振ってくれた。
たまに何か買いに来よう。売り上げに貢献してあげなきゃな。
俺は、ササキさんの露店へと向かった。
ササキさんに元気よく挨拶する。
「今朝ぶりですね! ササキさん!」
「おう! 来たのか!」
ササキさんがこっちを向いてにこっとした。
「ポーションって今どれくらいの値段ですか?」
「初心者ポーションの値段は、昨日から横ばいだ。1度価格を落としちまうと、上げるのが大変でね。少しずつ上げようとしてるんだか、なかなか上手くはいかないみたいだ」
「そうなんですね。じゃあ、HPポーションを100本、MPポーションを100本ください」
俺がポーションを注文するとササキさんは驚いたような顔をした。
なんでだろう?
「あれ? お前、ポーション作れるようになったんじゃないのか?」
あぁ、確かに調薬を取ったのにポーションを買いに来てたら驚くか。
調薬ちゃんとしなきゃだよなぁ。
でもなぁ、調薬してる時間ないから仕方ないんだよなぁ。
楽したいし。
それに、これからすぐ狩りに出るだろうから、すぐ必要だしなぁ。
「狩りとか冒険もしたいので、あまりポーションを作ってる時間がなさそうなので、ササキさんから買えたらなぁと」
「そうか! それなら、お前今ギルドレベルいくつだ?」
ササキさんから、変な質問をされた。
とりあえず素直に答えておく。
「6です。それがどうしたんですか?」
「いや、取引でお互いがギルドレベル5を超えると、小売りの取引限界量が増えるんだ。だから、100本以上売ることも出来るんだが、どうする? 俺とお前のギルドレベルなら各200本ってとこだな!」
え?!
そんなの知らないんだが?!
あれか?
ギルドレベルが上がる時なんて、納入依頼で精神的に披露してる時だから、作業的に読み飛ばしちゃったのかもしれないな。
まぁ、仕方がないよな。
あんな、連続で依頼をしづらいギルドが悪い。
心の中では、開き直りながら、俺は注文を変更した。
「そうなんですね。じゃあ、20,000Gで買えるだけお願いします。両方同じくらいの数で」
「なら、両方200本ずつ売ってやろう! 本来なら25,000Gなんだが、特別に20,000Gでいいぞ」
売れる量のMAX買えるらしい。
そんな20%も割引してもらっていいんだろうか?
こんなポーションの値段が下がってるのに。
「ポーション不況なのに大丈夫なんですか?」
「さっき、風邪薬が調薬できるようになってな。それによって、領主依頼の備蓄用風邪薬の納入って依頼ができるようになったんだ。それが、いい感じに稼げるから、ポーションは、スキルの経験値用ぐらいの感じだな」
へぇ、そんな依頼あったんだ。
もしかして、町の人って風邪とかひくのかな?
それなら、ポーション以外でも薬師の需要が上がりそうだな。
プレイヤーってゲームの中で風邪をひくのかな?
それも気になるな。
後で調べようかな。
覚えてたらだけど。
疑問を頭の片隅に押し込んで、ポーションの取引に意識を戻す。
「そうなんですか?! じゃあ、それでお願いします! お代の20,000Gです!」
「ほい! 商品だ。今日はこれからどうするんだ?」
昨日の作戦会議の内容から考えるに、南の草原のボスかなぁ。
まぁ、この後話し合うんだろうけど、すぐ決まりそうだなぁ。話し合わずに決まりそうだなぁ。
「多分、南の草原のボスを倒しに行くことになると思います! じゃあ、行ってきますね!」
「おう! いってらっしゃい!」
ササキさんの露店をでて、ミヤネさんの露店に戻ろうと足を進める。
ミヤネさんの露店の前まで戻ってきた。
楽しそうに談笑している3人に声をかける。
そんな話してて商売的には大丈夫なのかな?
「戻ってきたぞ!」
「「「おかえり!」」」
ミヤネさんからも「おかえり」っていわれた。
他2人のは聞きなれたけど、ミヤネさんに行ってもらったのは新鮮だった。
俺はそれからスムーズに会話に入ることができた。
「ミヤネさんのところでもいろいろ買ったのか?」
「うん! アクセサリーの見た目のレベルも補正値も上がってたから、買っちゃった」
「俺も、少し買ったぞ!」
「財布の中身は大丈夫なのか?」
「「狩りをすれば、なんとかなる!」」
はぁ、この金銭感覚が現実にまで侵食してこないように気をつけなきゃなぁ。
「もうちょっと計画的に使えよ!」
商売人の声をしたミヤネさんに話しかけられた。
「まぁ、いいじゃない。オクツ君も何か買ってく?」
「じゃあ、アクセサリーを1つ」
「ならこれがおすすめよ」
ミヤネさんが、1つのアクセサリーをこちらに見せてきた。
木製のお守り
作成者:ミヤネ
LUK:3
おぉ! 補正値が3になってる!
これは今後に期待大だな。
このペースでアクセサリーがよくなってくなら、次の補正値までにアクセサリーの更新が終わらなさそうだな。
「お! とうとう補正値が3になったんですね?!」
「そうなの! ちょうどさっき補正値が3になったばかりだから、あまり商品の数はないんだけどね!」
「じゃあ、それをお願いします!」
「値段を聞かないのね。じゃあ、5,000Gね」
5000Gか。
全アクセサリーを更新してたら、いくらあってもキリがなさそうだな。
これは、部分部分での更新になりそうだな。
「はい。ちょうど5,000Gです」
なんとなく、生産職3人組でミヤネさんが、1番金を持ってそうだな。
だって、1番売れそうだもん。
ササキさんのは、競合他社が多そうだし、けんけんぱさんのは大量に売るのは大変そうな性能だし。
ミヤネさんの商品が1番売れそう!
だって、2つアクセサリーを買ったら、1レベル分の補正値だしな。
そんなことを考えながらも、ミヤネさんから商品を受け取る。
「じゃあ、これどうぞ」
ミヤネさんとの買い物が終わると、コルドに後ろから話しかけられた。
「コルド! 買い物は終わったか?!」
俺は、振り向きながら答える。
「おう! 終わったぞ!」
「じゃあ、何をするのか決めましょう!」
「そんなの決まってるじゃん! 南の草原のボス討伐でしょ!」
「「じゃあ、それで!」」
予想通り、話し合いにすらならなかった。
いや、事前に話し合いをしていたのだ。
俺はそう思うことにした。
「話し合うまでもなかったな」
「じゃあ、出発!」
「「了解!」」
「いってらっしゃーい」
ミヤネさんに見送られ、俺たちは、勢い良くギルドから出ていった。
俺は、ギルドのロビーにいる。
ローズからメッセージが届いていた。
”私たちは、ミヤネさんのところにいるわ! 露店の場所は昨日と変わってないわよ! ”
2人は、ミヤネさんのところにいるらしい。
このメッセージの前に2つ、けんけんぱさんのところにいるっていう報告と、ササキさんのところにいるっていう報告のメッセージが来ていた。
ちゃんと細かく連絡をしてくれていたらしい。
ローズにメッセージを返す。
”今ログインした。すぐにそっちに行くから、ミヤネさんのところで待ってて! ”
俺は、メッセージを閉じると、そのまま一直線にミヤネさんの露店に向かった。
ミヤネさんの露店の前にいる2人に、声をかけながら近づいていく。
「よう! 昼ご飯はどうだった? うまかったか?」
「うちはチャーハンだったぞ! うまかった!」
「うちは、トーストにベーコンエッグで朝食みたいな昼ご飯だったわ! おいしかったけど」
俺の質問に、ミヤネさんまで答えてくれた。
「私は、まだ食べてないかな」
ミヤネさんにはちゃんと挨拶をする。
「あ! ミヤネさんも今朝? ぶりですね」
「今朝ぶりね」
ミヤネさんに挨拶をしたすぐ後に、コルドとローズに話を振る。
「ローズとコルドは、何か買ったのか?」
「けんけんぱさんのところに挨拶に行った後、ササキさんのところでポーションを買ってきたわ!」
「俺も!」
メッセージの通り、2人は、けんけんぱさんのところとササキさんのところに行き終わっているらしい。
俺も2人に挨拶をしときたいから、再開して早々だけど、1人で行こうかな。
「じゃあ、俺も2人のところ回ってくるわ!」
「じゃあ、私たちは、ミヤネさんと話しながら待ってるわね!」
「了解!」
「「「いってらっしゃーい」」」
ミヤネさんも含め3人に見送られながら、俺はまずけんけんぱさんの露店へと向かった。
けんけんぱさんの露店の場所は素材採取遠足の時に教えてもらった。
教えてもらった通りの場所に行くと、けんけんぱさんがいた。
けんけんぱさんの露店は人があまりいなかった。
1人ぽつんと座っているけんけんぱさんに声をかけた。
「けんけんぱさん、今朝ぶりですね!」
「今朝ぶりだね! 狩りに行ってたんじゃないの? どうしたの?」
けんけんぱさんは、俺が声をかけると途端に明るくなり、楽しげに会話をしてくれる。
「昼休憩で戻ってきてて」
「そうなんだ! ついでに、俺の作品も見てってよ!」
「もちろんです!」
「俺の武器はどう?」
露店に並べられている商品を眺める。
剣一色。
大剣から、ナイフまで様々な剣が並べられていた。
ATKの補正値は3.5。
へぇ、補正値って小数点以下になることがあるんだぁ。知らなかった。
値段は、初心者武器から桁が1つ多い。
うーん……この補正値の差で、この値段なら買わないかなぁ……
とりあえずいいところを褒めた。
「もう市販の武器よりATKが高いんですね!」
「そうなんだよ! でも、微々たる差だから、まだ買う人が全然いないんだよね! 買ってくれる人も、コレクション用っていう人が多くて、使ってくれる人がほとんどいないんだよね……まぁ、そんな人も2日目になると、ほとんどいないんだけどね……今は、売り上げのほとんどは、投げナイフで賄ってるんだ……」
けんけんぱさんが、テンションを乱高下させていた。
正直ちょっと怖かった。
俺は気を取り直して、質問をする。
「そうなんですね。ちなみに、MAGにも補正の乗った剣ってありますか?」
「あぁ、そういえばオクツ君って魔法も使うんだったよね。素材採取の時は使ってなかったから、忘れてたよ! 申し訳ないけど、まだMAGを剣に乗せることはできてないんだ。MAGを乗せちゃうと、ATKが消えちゃって、剣の形をした性能が微妙な杖になっちゃうんだ」
「そうなんですか。MAGが乗るようになったら是非教えてくださいね」
「もちろん!」
「じゃあ、投げナイフを5本お願いします!」
「買ってくれてありがとう! 5本で5500Gだよ! 買ってくれて嬉しいから、おまけして5000G!」
けんけんぱさんから投げナイフを5本買った。
割り引いてくれた価格でも、町売りのものと変わらなかった。
まだ、鍛冶は材料費が高いのかな?
それとも、売れなさ過ぎて値上げをしたのかな?
「じゃあ、失礼しますね」
「またね!」
けんけんぱさんは、全力で手を振ってくれた。
たまに何か買いに来よう。売り上げに貢献してあげなきゃな。
俺は、ササキさんの露店へと向かった。
ササキさんに元気よく挨拶する。
「今朝ぶりですね! ササキさん!」
「おう! 来たのか!」
ササキさんがこっちを向いてにこっとした。
「ポーションって今どれくらいの値段ですか?」
「初心者ポーションの値段は、昨日から横ばいだ。1度価格を落としちまうと、上げるのが大変でね。少しずつ上げようとしてるんだか、なかなか上手くはいかないみたいだ」
「そうなんですね。じゃあ、HPポーションを100本、MPポーションを100本ください」
俺がポーションを注文するとササキさんは驚いたような顔をした。
なんでだろう?
「あれ? お前、ポーション作れるようになったんじゃないのか?」
あぁ、確かに調薬を取ったのにポーションを買いに来てたら驚くか。
調薬ちゃんとしなきゃだよなぁ。
でもなぁ、調薬してる時間ないから仕方ないんだよなぁ。
楽したいし。
それに、これからすぐ狩りに出るだろうから、すぐ必要だしなぁ。
「狩りとか冒険もしたいので、あまりポーションを作ってる時間がなさそうなので、ササキさんから買えたらなぁと」
「そうか! それなら、お前今ギルドレベルいくつだ?」
ササキさんから、変な質問をされた。
とりあえず素直に答えておく。
「6です。それがどうしたんですか?」
「いや、取引でお互いがギルドレベル5を超えると、小売りの取引限界量が増えるんだ。だから、100本以上売ることも出来るんだが、どうする? 俺とお前のギルドレベルなら各200本ってとこだな!」
え?!
そんなの知らないんだが?!
あれか?
ギルドレベルが上がる時なんて、納入依頼で精神的に披露してる時だから、作業的に読み飛ばしちゃったのかもしれないな。
まぁ、仕方がないよな。
あんな、連続で依頼をしづらいギルドが悪い。
心の中では、開き直りながら、俺は注文を変更した。
「そうなんですね。じゃあ、20,000Gで買えるだけお願いします。両方同じくらいの数で」
「なら、両方200本ずつ売ってやろう! 本来なら25,000Gなんだが、特別に20,000Gでいいぞ」
売れる量のMAX買えるらしい。
そんな20%も割引してもらっていいんだろうか?
こんなポーションの値段が下がってるのに。
「ポーション不況なのに大丈夫なんですか?」
「さっき、風邪薬が調薬できるようになってな。それによって、領主依頼の備蓄用風邪薬の納入って依頼ができるようになったんだ。それが、いい感じに稼げるから、ポーションは、スキルの経験値用ぐらいの感じだな」
へぇ、そんな依頼あったんだ。
もしかして、町の人って風邪とかひくのかな?
それなら、ポーション以外でも薬師の需要が上がりそうだな。
プレイヤーってゲームの中で風邪をひくのかな?
それも気になるな。
後で調べようかな。
覚えてたらだけど。
疑問を頭の片隅に押し込んで、ポーションの取引に意識を戻す。
「そうなんですか?! じゃあ、それでお願いします! お代の20,000Gです!」
「ほい! 商品だ。今日はこれからどうするんだ?」
昨日の作戦会議の内容から考えるに、南の草原のボスかなぁ。
まぁ、この後話し合うんだろうけど、すぐ決まりそうだなぁ。話し合わずに決まりそうだなぁ。
「多分、南の草原のボスを倒しに行くことになると思います! じゃあ、行ってきますね!」
「おう! いってらっしゃい!」
ササキさんの露店をでて、ミヤネさんの露店に戻ろうと足を進める。
ミヤネさんの露店の前まで戻ってきた。
楽しそうに談笑している3人に声をかける。
そんな話してて商売的には大丈夫なのかな?
「戻ってきたぞ!」
「「「おかえり!」」」
ミヤネさんからも「おかえり」っていわれた。
他2人のは聞きなれたけど、ミヤネさんに行ってもらったのは新鮮だった。
俺はそれからスムーズに会話に入ることができた。
「ミヤネさんのところでもいろいろ買ったのか?」
「うん! アクセサリーの見た目のレベルも補正値も上がってたから、買っちゃった」
「俺も、少し買ったぞ!」
「財布の中身は大丈夫なのか?」
「「狩りをすれば、なんとかなる!」」
はぁ、この金銭感覚が現実にまで侵食してこないように気をつけなきゃなぁ。
「もうちょっと計画的に使えよ!」
商売人の声をしたミヤネさんに話しかけられた。
「まぁ、いいじゃない。オクツ君も何か買ってく?」
「じゃあ、アクセサリーを1つ」
「ならこれがおすすめよ」
ミヤネさんが、1つのアクセサリーをこちらに見せてきた。
木製のお守り
作成者:ミヤネ
LUK:3
おぉ! 補正値が3になってる!
これは今後に期待大だな。
このペースでアクセサリーがよくなってくなら、次の補正値までにアクセサリーの更新が終わらなさそうだな。
「お! とうとう補正値が3になったんですね?!」
「そうなの! ちょうどさっき補正値が3になったばかりだから、あまり商品の数はないんだけどね!」
「じゃあ、それをお願いします!」
「値段を聞かないのね。じゃあ、5,000Gね」
5000Gか。
全アクセサリーを更新してたら、いくらあってもキリがなさそうだな。
これは、部分部分での更新になりそうだな。
「はい。ちょうど5,000Gです」
なんとなく、生産職3人組でミヤネさんが、1番金を持ってそうだな。
だって、1番売れそうだもん。
ササキさんのは、競合他社が多そうだし、けんけんぱさんのは大量に売るのは大変そうな性能だし。
ミヤネさんの商品が1番売れそう!
だって、2つアクセサリーを買ったら、1レベル分の補正値だしな。
そんなことを考えながらも、ミヤネさんから商品を受け取る。
「じゃあ、これどうぞ」
ミヤネさんとの買い物が終わると、コルドに後ろから話しかけられた。
「コルド! 買い物は終わったか?!」
俺は、振り向きながら答える。
「おう! 終わったぞ!」
「じゃあ、何をするのか決めましょう!」
「そんなの決まってるじゃん! 南の草原のボス討伐でしょ!」
「「じゃあ、それで!」」
予想通り、話し合いにすらならなかった。
いや、事前に話し合いをしていたのだ。
俺はそう思うことにした。
「話し合うまでもなかったな」
「じゃあ、出発!」
「「了解!」」
「いってらっしゃーい」
ミヤネさんに見送られ、俺たちは、勢い良くギルドから出ていった。
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