王子様を放送します

竹 美津

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本編

閑話 花の兄7

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「たつきさまにおはな。もってきたの。ここでいいでしゅか?」
「いいでちゅか?」

小さな兄弟が、ニコニコした父親と母親に連れられて。街中、地面に用意された幾つもある、お花を捧げる入れ物に、2人で持ってきた一輪ずつの白いお花を。しゃがんで入れる仕草をして、そこにいる係員に聞いた。

「ええ!こちらで良いですよ。竜樹様にお花、もってきてくれたんだね。ありがとう!竜樹様にもちゃんと伝えますからね。このお花の形の紙に、もし良かったら一言書いてね。それか、私が代筆しますよ!」

「あい!おたんじょうづき、おめれとう!」
「おめれと!」
「いつも私たちの生活を見守ってくださり、ありがとうございます。今日は本当に、おめでとうございます!」
「竜樹様のおかげで、健康診断で、今まで何だか不調だと思ってたのだけど、病が見つかりました。今は治療中で、完全に治るものではないのだけど、悪化せず、症状を抑えるお薬や付き合い方を教えてもらえました。最近は、調子も良いです。竜樹様の起こしてくれた郵便局で働いています。本当にありがとうございます!お誕生月、おめでとうございます!感謝とお祝いを込めて。」

郵便局勤めなら、父親は文字が書けるのだろうが、家族みんなで代筆を頼み、やりきった!という顔の小さな兄弟とニコニコと手を振って帰っていく両親を見て。
係員は、今日のこの、特別な晴れがましい職務を、何だか悪くないな、と嬉しく思って笑った。パシフィスト、自分の住む国だけど、なかなか結構、悪くない国じゃんね。段々住みやすくなるし、人も良い。竜樹様、本当にありがとう。

そこに並んだいくつもの入れ物がいっぱいになったら、時止めの倉庫へ入れて、竜樹様に見せられるよう、お花は新鮮なまま、取っておいてある。今日もう、3度は入れ替えに荷運びが来た。彼らもお祝いに色をつけた収入で、ほくほくである。

竜樹のお誕生月を祝うよ。と、あの誕生月祝いの打ち合わせが、テレビの『きょうの王子さま』の番組で流れた。勿論、プレゼントは何にするか、だとかの、新しい製品の特許に関わりそうな事は濁してある。最近、言葉にホニャホニャ音をかけて濁すのを覚えたテレビ編集部である。
それを受けて、民達の間で段々と、ざわざわ話が上がってきた。私たちも、色々便利な生活を作って助けてくれる竜樹様の、お祝いがしたいじゃない?と。
ささやかで良い。何かしたい。
となれば、竜樹といえば花である。
それに、お花をあげても、今年の年始に、押し花の栞として作り直されて、綺麗な縁起物、もしかしたら中には神様にもらった有難いお花も入っているかも!が、ちょっとした子供のお小遣いでも買える値段で売られたのである。1人1枚、と制限を付けたけれど、今年はすぐさま売り切れた。
その収益は、半分が孤児院運営と学校のために。もう半分は、これから勉強する才能ある子供達の、進学のための奨学金になるという。

無駄にもならないし、竜樹様に綺麗な花も見てもらえるし、嬉しい。
という事で、王都でも地方都市でも、王宮や領主達に願い出て、竜樹へのお祝いのお花を街角で捧げる場ができたのである。
勿論、地方のお花は、転移魔法陣で送られる。
エルフの花屋だけじゃなく、国中の花屋が大忙しである!テレビやラジオで皆無理にじゃなくね、少しずつでね、と竜樹が呼びかけたので、譲り合って1人一輪程しか買わないが、それでも沢山、嬉しい悲鳴をあげている。



王宮の広間でも、午後から子供達の飾り付けが始まった。

「よっ、と!」
バシッ、と飛び上がって飾り付けのお花を壁にペタンコと貼る。

「アルディ、すご~い!すっごくたかくとべるね!」
「助かっちゃう!」
テへへ、と頭を掻くアルディ王子は、黒い狼お耳をピコピコ、尻尾を揺らし、同じくお花を付けていたニリヤと、お花を沢山抱えて荷物持ちに続くネクターに振り返る。
ジェムはリボンを器用に結んで、フラッグに付けていたし、サンとセリューとロンは、それを、出来た順番に引っ張って、絡まないように壁際まで持って行った。頼れるお世話人エルフ、ベルジュお兄さんが高いところに貼っている。
飾り付けは、王都と地方教会孤児院から集まる子供達も一緒になって行っているので、わあわあと広間は、高い子供の声のざわめきでいっぱい。程よく歳の大きい子供達や、ラフィネやお世話人達は小さい子達が無事に飾り付けできるよう、誘導し様子を見てやっている。
広間は貴族がパーティを開ける場所だから、飾りがいがある。

エフォールも、ご招待に応えて来た。追加で紙のお花を綺麗に作っているし、お歌も練習した。ピティエもプレイヤードもである。手触りの良い生花を、花瓶に差し入れて、飾れるようにと2人でああでもない、こうでもない、やっている。

アミューズはバラン王兄にとっ捕まって、ロペラと最終打ち合わせをしている。今日は、アミューズが指揮をしながら、歌うのである。良く目が見えないけど耳が格別に良いので、バラン王兄が嬉しそうに言うには、なかなか優秀な指揮者兼歌い手である。

エルフのロテュス王子は、オランネージュと、子供達から銅貨を徴収する係をやっている。
今日のお祝いに、竜樹にプレゼントを贈るんだよ、と皆聞いて、いっぺんに子供が集まるこの日に集めよう、となり。オランネージュが紙に書いた子供達の名簿を見、チェックしつつ、ロテュス王子が子供達の握りしめてきた銅貨を、大きな箱に受け取る。忘れてきちゃった子や小ちゃい子は、まあいいか、と大らかな感じである。
足りない所は、王子の私達が払うもんね!とオランネージュは思っていたし、アルディ王子もお小遣いから、ロテュス王子も色々なエルフの職業の視察で貰った、働いたお金、というので援助するつもりである。
エフォールやピティエ、プレイヤードの貴族組も、そこに名乗りをあげている。

「たつきとーさに、ぷれじぇんと!」
「こないだこどもかいぎで見せてくれた、すてきなひげそりだよね!」
「てぃーじの!はい、おかね!」
「はい、そうだよ!皆のお金でプレゼントだからね。確かに受け取りました!」
オランネージュがお名前と所属を聞き出してチェック。ロテュス王子がニコニコと腰を曲げて、ありがと、と言っている。

「のうしておうきゅうでやるの?」
「私たちがぜんいん入らないから、王様が使っていいよって~!」
「おうさま、やるじゃん!」
不敬な子供達に、面倒見ながらタハっと笑うラフィネである。

「そっちじゃないわよ、もうちょっと上!」
「マレおねえちゃん、とどくー?」
「が、頑張るわ!」
エルフのお世話人、マレお姉ちゃんがメガネをずらしながらも、お花を壁に貼る。女の子達は、飾り付けにもそれぞれ美的センスを発揮して、あれこれ工夫している。今は用意された薄い布を弛ませて、カーテンみたいに。
貼ればいいんじゃない!と思っている一部の男子とは違うが、どっちもそれが味であろう。
ミランがニコニコと皆をカメラで撮影している。
当日の飾り付け準備は、順調に進んでいる!



竜樹は第二厨房にいた。
第二厨房は、アレルギー対応専門の厨房として作られた、副料理長が主導の特別な厨房である。

「マカロニ、どうですかね•••?」
普通のやつは料理長の所で出来ている。この第二厨房の場合、卵と小麦粉を使わないマカロニなのだ。

「ん。んん。ん!」
「ん!」
茹でた素のままのマカロニを、もぐ!と食べて。食感、味、これは。
「いけるんじゃない•••?」
「グラタンに入れてみよう!もしそれでダメなら、芋だけのグラタンにするしかないな。」
でも、ここまで来たら、マカロニも入れてあげたい!
他の卵を使わない茶碗蒸しなどの試作に時間がかかり、アレルギー対応マカロニを最初から作ってはいて、やっと完成に?たどり着いたが、ギリギリである。
ちなみに、小麦を使わない醤油は、以前から使っていたので、そこは問題なかった。

「竜樹様、国民みんなのお祝いの、お花を見に、時止め倉庫に行く時間になりました!」
タカラが、ソワソワと声をかける。
ここ何日かの竜樹は、とても忙しかったが、今日は特に忙しい。主役は当日ゆっくりするものだが、こんなに自分の誕生会に奔走する者も、あまりいないだろう。でも嬉しいから良いのだ。楽しいから良いのだ。

最初、こんなに大掛かりになって、予算は•••?と竜樹は渋い顔をしたのだが、そこは。
「竜樹様がどれだけご自分の予算を使わずに、貯めているとお思いですか!こんな時にでもないと、使う所がございません!」
「パッと使いましょう、それも経済でございますよ!それに、これくらいでは、竜樹様のご予算は無くなりません!」
ミランとタカラが、何を言うんだ、とばかりに反論したので。じゃあ、いいか•••子供達皆も楽しそうだし、と良い事にした。

副料理長に後は任せて、時止めの倉庫に向かう。王宮に作られた、食材ばかりを入れるのではない倉庫は、パーティなどの時の準備倉庫や、王様の即位の時の献上される品々、中には生物、を入れたりしておくためにあるらしい。
そこを、今回竜樹のために解放して、一時、披露する為にも飾りつける事になった。まだまだ花は届いているが、とりあえず途中で、今日のうちに見てほしい。せっかく贈った人の気持ちを考えても、そりゃそうである。届ききってから、また来るにしても。

「ふ、うわ、うわわわぁ•••!!!」
花、花、花。広い倉庫一面、一斉に咲きそろったそれに、竜樹は声もない。いや、感嘆の声が自然と漏れる。鮮やかで、馥郁として、清楚で、艶やかで。
その一輪一輪の花を、皆が一輪ずつ贈ってくれたんだなぁ、と思うと。

ずび。
頬が熱い。目を覆い、上を向いて、鼻を啜る竜樹である。
「何か、何かお返ししなくちゃ!こんなに、こんな、気持ちをくれたんだもの。何か良いものないかな、皆に届きそうな、何か!」
「竜樹様。」

タカラが、ふふふと笑いながら。
「お返しの事よりも、もっとじっくり、ゆっくり、花をご覧になってください。皆、お祝いしたくてしたんです。お返しがほしいからじゃない。竜樹様に喜んで欲しいからーーー。一言、お祝いのメッセージカードも沢山届いています。まだまだ届きますけれど、良かったらご覧になってみて下さい。ここは、少し涼しいから、お花をゆっくり見たら、別室でいかがですか?」
「うん。うん、うん。ありがと、ありがとう、みんな、タカラ、みんな。」

ずび、コロリ。良い歳して涙ぐむだなんて。でも、本当に。
あっちへこっちへ、倉庫内をふらふらと、花を存分に香りごと味わった後。
メッセージカードを見て、1枚1枚の気持ちに寄り添い、心配したり笑顔になったり、次の予定までいっぱいに時間を使って、これ後で、全部見るから、取っておいてね、絶対!と念を押し。
ここに来て、良かったなあ、と思いを新たにした竜樹であった。


次の予定は、王様と王妃様からの、お誕生月お祝いの新しい洋服の選択である。
そう、選択。
デザイナー5人に、素敵でシンプルで着やすい、それでいながら上質のシャツとズボンを作らせた王様王妃様である。カードには。

「お誕生月おめでとう!
いつも本当にありがとう。貴方が来てくれて、どれだけ嬉しく、感謝している事か、伝えようにも言葉にならない。本当に、本当に!
どれか一番お好きなものを着て、お誕生会にいらしてください。
選ばなかった洋服も、デザイナーと相談しながら色々と作らせたものだから、普段に着てくれると嬉しい。
どれをお好みか、お似合いの新しい装いを、楽しみにお待ちしています。
ーーーハルサ王、マルグリット妃より」

と、ちょっとクセのある王様直筆で、メッセージが寄せられていた。

「悩む•••!」
どれも、竜樹好みでカッコいいのだ。白い立て襟に、長さも丁度良いシャツ。淡い水色と白のストライプで角襟のもの、生成りの襟なし、ネルの赤と黒と白のチェックのシャツ、飾り襟が控えめに主張する、こちららしいデザインの、でも竜樹でも良いと思える抜群のバランスのシャツ。焦茶の、ベージュの、濃い深緑、黒、藍色のズボン。
本当に仕立ての良い服というのは、身体にしっくりきて、気分が上がって、ウキウキするものだが、どれも本当に。

「選べない~!」
「一つ一つ、袖を通してみましょう。どれも一流のデザイナーが、竜樹様にと作ったものなのですから、選べなくて、当然です!着てみて、姿見に映して、見てみましょうね。」

あーでもない、こーでもない。
結局、この世界に来た、そのお祝いの気持ちをありがたく受け取る意味でもーーーこちららしい飾り襟のデザインのシャツに、お祝いの正式な場だから、黒のズボンで。
合わせた靴、外せないギフトの御方の印の、エメラルドの留め具。
念入りに梳られて、お手入れもされて、整えられて。

「会場では、もう子供達もご招待のお客様も、王様王妃様王子殿下達も、待っていますよ!」
お助け侍従侍女さん達に見送られ、ざわざわと子供達のおしゃべりの段々と聞こえる、誕生会会場、広間に。



「皆さん!竜樹様がみえました!拍手でお迎え下さい!」


ーーーーーー⭐︎

やっとお祝い当日になりました!

月曜日はご覧になっている方が少なかったり、月末は少なかったり、土曜日は増えたり、と皆さんの生活も感じながら、投稿しています。
沢山見てもらえたら確かに嬉しいけど、無理せず、でも楽しく、今日もご覧になって下さる方がいて、続きが書きたいなと書く事ができました。
まだ春一歩手前、寒く、風が厳しい、雪の日もあるけど、身体に気をつけて、時には休みながら、頑張って参りましょう!
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