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悩ましいボイス⑧

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 駐車場の一番奥に金網のフェンスがあり、その向こうは鬱蒼うっそうとした雑木林である。そちら側から見られる恐れはないし、乗用車の陰に入れば、通りからは完全な死角になる。

 僕はルナさんに向き直り、情熱的に力強く抱きしめる。熱い吐息をもらす彼女と身体をまさぐり合う。

 ルナさんがクルリと反転して、自らコートの裾をめくりあげた。薄暗がりに青白く光るヒップが浮かんでいる。丸く艶やかなそれは、熟れきった果実そのものだ。

 この部位のフェチではないつもりだが、あまりの美しさに息を飲む。

 ルナさんはヒップを突き出したまま、左手で紐のようなショーツをずらす。濡れそぼったザクロがむきだしになった。中から細いコードが垂れ下がっている。

「お願い、とって」

 細いコードの先には、ローターがある。僕は指先でコードを摘み、ゆっくりと引っ張り出す。

 入り口あたりで引っかかる感触があったけど、少し力を込めるとスポンと抜けた。ピンク色のローターはルナさんの体液をまとい、艶々と濡れていた。

 僕はそれをハンカチで包み、上着のポケットに入れる。

「ねぇ、シュウくん……、早くして……」

 ルナさんはヒップを突き出したまま、可愛らしい声でおねだりをしてきた。

「お願い……、このまま……」

 立ちバックがお望みらしい。魅力的なヒップをゆらして、しきりに挑発する。
 素晴らしい眺めを鑑賞しながら、僕はジッパーを下げる。

 ボクサーショーツの中からバナナを取り出し、既に屹立しているそれに、素早く避妊具を装着した。

 僕はルナさんに歩み寄り、濡れたザクロの入り口に、バナナの先端をあてがう。先程の前戯のせいで、ザクロは熱いぬかるみのようになっている。

 欲情の高まりのせいか、驚くほど、熱い。手始めに、入り口付近を軽くかきまわしてみる。

 ただ、それだけで、ルナさんは快感に貫かれたようだ。腰が砕けて脚をもつれさせたので、後ろから彼女の腰を支えた。

 その態勢のままで僕は左に90度まわり、乗用車のボンネットに彼女の両手をつかせた。

「お願い、奥まで……欲しいの」

 喉の奥から搾り出すような、切実なおねだりだった。僕は快く応じることにする。

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