92 / 160
♡ 戦いのゴングが鳴るよ〜
91
しおりを挟む「つまり、アンタ達はぁ~お互いに前世で勘違いしたまま死んじゃって、今生でもすれ違いになって追っかけっこしてるってことじゃないの?」
――シルフィーだが、中身はオバチャンである。例のなんちゃって入れ替わりスイッチが発動中なのだが、惰眠を貪っていたオバチャンはシルフィーに叩き起こされ微妙に不機嫌だ。
というか、入れ替わる直前のシルフィーの感情を引っ張って出てきてしまったのかもしれないが・・・
だって額に青筋が立った状態で鉄扇をビシッと2人に向けるのだ。
因みに向けてる先のディアドラ公爵令嬢とフォボス王子殿下は床に土下座中である。
「何なの?! この迫力・・・」
「前世のキャリアがモノを言ってるんじゃ・・・」
「おだまんなさい!」
「「あ、ハイ!」」
おかしい。
前世はどうあれ今生では王子と公爵令嬢なのに、何故か男爵令嬢に説教をされている・・・状況を冷静に考える余裕が2人には無いようだ。
「先ずは、なっちゃん!」
「は、ハイィ!」
思わず背筋がシャキン! と伸びる黒髪の公爵令嬢。
「余所見運転は絶対に駄目でしょ!」
「「そこっ?!」」
「当たり前でしょう!」
「「あ。はい」」
「意識が散漫過ぎ!!」
「「はぁ・・・」」
何故に死因に文句を言われ始めたのかが分からない2人は、思わず眉根を寄せて渋顔になった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
206
1 / 4
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる