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♡ 魔獣はどこへ
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しおりを挟む本日の授業は魔法論理の実践で御座います。
先ずは、魔力適合検査ですが、コレ! 本人が今使えるであろう1番能力値の高い魔法が色で分かるというものですの。
講師の方が、用意してくれた水晶玉に触れると色が映るってやつですね。色の濃さで強弱もわかるらしいですわ。
学院にあるのはそんなに高性能ではないんだそうですの。
因みに貴族でも魔力のない方は普通にいらっしゃいます。そういう方たちは実技はパスですが、代わりに論理のレポート提出なんだそうですの。
実技かレポートか・・・
どっちも面倒くさいですね。
どっちにせよ、私は、実技ですけど。
『シルフィー、シルフィー、この授業は要注意よ~』
『?』
『ゲームだと、魔獣が学院に乱入するっていう回のはずだよ。先生の顔と水晶玉見て思い出したわ~』
『困るじゃないですかソレ』
『ウ~ン、多分大丈夫だとは思うけど、気を付けてネ。ゲームでは、光の魔力に惹かれてやってくるんだけど』
『えー・・・』
『あんた今、闇魔法の方が強いから』
『・・・成程』
見事、水晶は真っ黒でしたわね。
あんまり黒いので、卒業後は王宮魔道士に斡旋してくれるって先生が興奮してお話ししてくださりましたわ。
魔獣が学院に来ないんなら、まあ良かったですわ。
×××
4年前の魔獣王都襲撃事件でベイジル閣下がコレでもかというくらい魔獣を殲滅しており、今回やって来る予定の取零した魔獣が実は存在してなかったというのはシルフィーもオバちゃんも全く知らなかったがのだが・・・
まあ、実に平和である。
応援ありがとうございます!
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