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♡ 王子の苦悩
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しおりを挟む確かに俺はフリーアルバイターだったけど、ちゃんと生活費は入れてたし。マンションは夏美が確かに買ったけど、ローンは折半だったよね?
不規則な生活を強いられる売れっ子美容師の夏美の食生活にも気を使って、俺が家事全般やってた。
前世で俺が一体何をした?
何か大事な事を忘れちまってるのか?
言ってくれなきゃ分かんねえよ!
つっても、立場は王子だから常に誰かが側にいるから、込み入った話しなんかできねえし・・・
そんなこんなでウダウダしているうちに、王都に魔獣が紛れ込んだ事件が起こったんだ。
俺が原作者でもこの世界は現実世界らしくて、想定外のことが起こるのは珍しくない。でも今回の魔獣騒ぎに関しては王都民が大勢犠牲になる事が予想される事態だ。
俺は夏美に協力を呼びかけて、どの場所に魔獣が出没するのかの予測を立てた。ずっと俺から逃げ回っていたが、流石の夏美もこればっかりは協力を惜しまなかった
2人でストーリーを思い出し記憶をすり合わせながらながら、王都全体の地図に出現ポイントに印をつけていく。
だが、その途中で夏美がトンデモナイことを言い出したんだ。
「シルフィー・ロゼッタ嬢が襲われる大通りのポイントは、配置する人数を少なくするわよ」
真剣な顔でそう言ったんだ。
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