3 / 14
ジャムサンドはイチゴ味
しおりを挟む
「ねえ真ちゃん、キツネ達の食べっぷり見てたらさ、なんだか私も小腹が空いちゃった」
「うん、ああ……そうだな、そろそろ昼時か」
メニューウィンドウの端にある時計を見ると、もう午後二時近かった。
「一度、ログアウトして昼飯食ってくるか?」
「ぶーー病院のご飯の味を知らない人はいいよね」
そう言うと瑠璃子は頬を膨らませてすねた。
「ごめんごめん、じゃあVRフードにするか」
「うん」
言うまでもなく瑠璃子は真司とご飯が食べたかったのだ。
ダイブギアには完全栄養食の流動食が備え付けられている。
VR空間内で食事をとるととったカロリー分の流動食が身体に供給されるのだ。
つまり、VR空間内の食事は現実の食事と等価なのだ。
登場当初、このVRフードはもてはやされ、高級レストランで食事ができるゲームやグルメ漫画の再現ゲームなんかが流行したことがあった。
一部の人間はこのVRフードを未来の荒廃した合成食の様な言い方もするせいで、悪い印象を持つ人も少なからずいたのだが。
あまり外に出歩けない瑠璃子にとって、外食と言えばVRフードだった。
「実はここストロベリアムの食堂はかなりイケてるらしくてさ、夜にはルリちゃんを誘おうと思ってたんだ」
「あっそうだったんだ。じゃあお昼は軽めにしようね」
「確か、農園の方にクレープがあったかな」
「よし、農園にレッツゴー」
瑠璃子は鼻歌を歌いながらのしのしと歩いて行った。
☆
農園の前で、二人は立ちどまった。ある人物が目についたからである。
その人物はキャンプ用のクッカーの様な調理器具をこれまたキャンプ用のストーブの様なものに乗せ(燃料は魔法の様だったが)うんうんうなりながらイチゴを煮ていた。
青に近い黒髪をポニーテールにして、テールの先端は腰の中ほどまで達していた。結構なロングヘアだ。
目が大きくて、顔に少しそばかすがあり、八重歯が可愛い女の子だった。
コック帽に白いエプロン、冒険者らしく革の鎧を着ていた。たぶんクラスはシェフだろう。
「じゅるり……凄く良い香りがするんですけど」
「ああ……美味そうなイチゴジャムだな」
「オネエサン、コンニチハッ!」
瑠璃子が大声で挨拶すると、お姉さんはぎょっとして顔を上げた。
「わっ……びっくりした」
「夢中になって煮てるそれ、美味しそうですね」
「ああ……うん、ジャムでシェフレべルを上げてたのよ」
「それ、食べられますか?」
「あ、うん、良いわよ、お店じゃないから簡単なものしか作れないけど、農園のNPCよりは品質良いの出せるわよ」
お姉さんはストレージのカバンから、フライパンや小麦粉、パンなんかを取りだす。
「クレープとサンドイッチ……あとはヨーグルトジャムくらいかしら?」
「うわ、どれも美味しそう」
瑠璃子の目がキラキラと輝きだす。可愛いものと甘いものには目がない女の子なのだ。
「迷ったんならサンドイッチがお勧め、ウチ、アレフィンバラでベーカリーやっててさ、パンはガチの手作り、天然酵母のオリジナルパンをブルーオーシャンの施設でスキャンしたのよ」
ブルーオーシャンとはSEXOの開発運営をしている会社で、その支店の中には料理を分子スキャンしてVRデータ化するサービスを行っている所もある。
「ホントにこのパンふかふかで良い匂い」
「待ってな、今サンドイッチにしてあげる」
そう言うとお姉さんは慣れた手つきでパンをナイフで切り分けてくれた。
「バターはスノーブランドのチューブバターで勘弁ね。お店では北海道のバターを使っているけど今は無いからさ」
「お気遣いなく、それで十分美味しそうですよ」
真司も食指が動いたらしい。いかにも美味そうなサンドイッチに目を細めた。
手際よくお姉さんがサンドイッチを作り、まずは瑠璃子に渡した。
「うわぁ……凄く美味しいよ。コレ」
サンドイッチを食べる瑠璃子の姿はどこか小動物を思わせた。
「おお、甘さと酸味のバランスが絶妙だな。これは美味い」
続いて食べた真司も感嘆の声を上げた。
「ストロベリアムのイチゴは栃木県のとちおとめだからね。ここは栃木とのコラボ村だから」
「ここの宿、イチゴの庭亭ってリアルの有名店から料理を集めているんですよね」
「そうそう、だからハズレはないよ。そこらのチェーン店の味よりずっといい」
「まあ、その分値段が張るけどね」
「初期村無料食事券があるんで」
「あはは、パッケについてるやつか、アレ良いよね」
お姉さんは口直しにヨーグルトジャムを作ってくれた。それもとても美味しかった。
「お代はいくらですか?」
と真司が聞くと、お姉さんは手を振って笑った。
「いいって、いいって、初心者からお金は取れないし、ウチのパン食べてくれたからさ、いくぶんかリアルマネー入るし」
バーチャルフードの流動食は売り上げの一部が、VR空間内でとった食事の素データの権利者に支払われる仕組みになっているのだ。
だから大手の食品メーカーなんかはこぞって自社の食品をデータ化してVRゲームやVRデートクラブ内などで積極的に販売している。
「どう? このゲームは楽しめそう?」
「ええ、凄い完成度に驚いてますよ」
真司は今までのゲームプレイについてざっと話した。
「あははは、キツネ退治しなかったんだ」
「ルリちゃんがいじめちゃダメって言うもんで」
「わかるわかる、で生産系の方法でクリアしたんだ。大変だったでしょ?」
「あれって生産系のクリア方法だったんだ」
瑠璃子が目を丸くして、直後嬉しそうに笑った。
「まあ、レベル1のシェフでも殴って倒せるから、そっちのやり方でクリアする人滅多にいないけどね」
「クエストのクリア方法も一つじゃなかったのか」
「うんうん、ドワーフとエルフの王国の和平のクエってのがあってね。そっちは最終クエを料理でクリアする方が簡単だからけっこうシェフが呼ばれたりするよ」
「う~ん、シェフも楽しそうだな~私もそっちにすれば良かったかなぁ」
瑠璃子が羨ましそうにお姉さんの装備を見つめた。
「シェフは自分専用のフードバフね。まあ強化料理ね……を食べないと、耐久も火力もクソだからね。戦闘でも効率悪くはないけど戦うたびにお金かかるのよ」
「初心者が始めるには向かないですか?」
真司が尋ねると、お姉さんは笑いながら答えた。
「レベル三十くらいまではひたすら畑で収穫して料理料理、レベル上がってもお金が余らないと狩りには行かないよ」
「でも、収穫も楽しそうだねぇ~、私モンスターいじめるよりそっちの方が良いかも」
「採集クエは序盤は結構良い金策になるよ。この村でも戦闘系のクエを一通りやったら、イチゴ狩って装備買うのが普通だよ」
「イチゴ狩っ! たのしそぉ~」
瑠璃子はモンスター狩りよりイチゴを狩りたいのだった。だってそっちの方が美味しそうだから。
「採集道具あげるわよ。初心者用のやつだと効率悪いから」
「いえ、そこまでは」
真司が遠慮すると、お姉さんは野菜をくれる田舎の農家のおばさんの様に採集道具を瑠璃子に押し付けてきた。
結局ありがたく道具は頂くことにした。
その後ギルドメンバーから呼び出しがあったらしく、別れの挨拶を告げ、お姉さんは転移門の方へ歩いて行った。
瑠璃子はお姉さんの姿が見えなくなるまで手を振っていた。
「よし、お腹も膨れたし、イチゴを狩って装備を買うかな、ね、ルリちゃん」
「イチゴ狩楽しみ~」
瑠璃子はルンルンとスキップをしながら、ジェフおじさんと名前が付いた農園のNPCの元へ向かった。
「うん、ああ……そうだな、そろそろ昼時か」
メニューウィンドウの端にある時計を見ると、もう午後二時近かった。
「一度、ログアウトして昼飯食ってくるか?」
「ぶーー病院のご飯の味を知らない人はいいよね」
そう言うと瑠璃子は頬を膨らませてすねた。
「ごめんごめん、じゃあVRフードにするか」
「うん」
言うまでもなく瑠璃子は真司とご飯が食べたかったのだ。
ダイブギアには完全栄養食の流動食が備え付けられている。
VR空間内で食事をとるととったカロリー分の流動食が身体に供給されるのだ。
つまり、VR空間内の食事は現実の食事と等価なのだ。
登場当初、このVRフードはもてはやされ、高級レストランで食事ができるゲームやグルメ漫画の再現ゲームなんかが流行したことがあった。
一部の人間はこのVRフードを未来の荒廃した合成食の様な言い方もするせいで、悪い印象を持つ人も少なからずいたのだが。
あまり外に出歩けない瑠璃子にとって、外食と言えばVRフードだった。
「実はここストロベリアムの食堂はかなりイケてるらしくてさ、夜にはルリちゃんを誘おうと思ってたんだ」
「あっそうだったんだ。じゃあお昼は軽めにしようね」
「確か、農園の方にクレープがあったかな」
「よし、農園にレッツゴー」
瑠璃子は鼻歌を歌いながらのしのしと歩いて行った。
☆
農園の前で、二人は立ちどまった。ある人物が目についたからである。
その人物はキャンプ用のクッカーの様な調理器具をこれまたキャンプ用のストーブの様なものに乗せ(燃料は魔法の様だったが)うんうんうなりながらイチゴを煮ていた。
青に近い黒髪をポニーテールにして、テールの先端は腰の中ほどまで達していた。結構なロングヘアだ。
目が大きくて、顔に少しそばかすがあり、八重歯が可愛い女の子だった。
コック帽に白いエプロン、冒険者らしく革の鎧を着ていた。たぶんクラスはシェフだろう。
「じゅるり……凄く良い香りがするんですけど」
「ああ……美味そうなイチゴジャムだな」
「オネエサン、コンニチハッ!」
瑠璃子が大声で挨拶すると、お姉さんはぎょっとして顔を上げた。
「わっ……びっくりした」
「夢中になって煮てるそれ、美味しそうですね」
「ああ……うん、ジャムでシェフレべルを上げてたのよ」
「それ、食べられますか?」
「あ、うん、良いわよ、お店じゃないから簡単なものしか作れないけど、農園のNPCよりは品質良いの出せるわよ」
お姉さんはストレージのカバンから、フライパンや小麦粉、パンなんかを取りだす。
「クレープとサンドイッチ……あとはヨーグルトジャムくらいかしら?」
「うわ、どれも美味しそう」
瑠璃子の目がキラキラと輝きだす。可愛いものと甘いものには目がない女の子なのだ。
「迷ったんならサンドイッチがお勧め、ウチ、アレフィンバラでベーカリーやっててさ、パンはガチの手作り、天然酵母のオリジナルパンをブルーオーシャンの施設でスキャンしたのよ」
ブルーオーシャンとはSEXOの開発運営をしている会社で、その支店の中には料理を分子スキャンしてVRデータ化するサービスを行っている所もある。
「ホントにこのパンふかふかで良い匂い」
「待ってな、今サンドイッチにしてあげる」
そう言うとお姉さんは慣れた手つきでパンをナイフで切り分けてくれた。
「バターはスノーブランドのチューブバターで勘弁ね。お店では北海道のバターを使っているけど今は無いからさ」
「お気遣いなく、それで十分美味しそうですよ」
真司も食指が動いたらしい。いかにも美味そうなサンドイッチに目を細めた。
手際よくお姉さんがサンドイッチを作り、まずは瑠璃子に渡した。
「うわぁ……凄く美味しいよ。コレ」
サンドイッチを食べる瑠璃子の姿はどこか小動物を思わせた。
「おお、甘さと酸味のバランスが絶妙だな。これは美味い」
続いて食べた真司も感嘆の声を上げた。
「ストロベリアムのイチゴは栃木県のとちおとめだからね。ここは栃木とのコラボ村だから」
「ここの宿、イチゴの庭亭ってリアルの有名店から料理を集めているんですよね」
「そうそう、だからハズレはないよ。そこらのチェーン店の味よりずっといい」
「まあ、その分値段が張るけどね」
「初期村無料食事券があるんで」
「あはは、パッケについてるやつか、アレ良いよね」
お姉さんは口直しにヨーグルトジャムを作ってくれた。それもとても美味しかった。
「お代はいくらですか?」
と真司が聞くと、お姉さんは手を振って笑った。
「いいって、いいって、初心者からお金は取れないし、ウチのパン食べてくれたからさ、いくぶんかリアルマネー入るし」
バーチャルフードの流動食は売り上げの一部が、VR空間内でとった食事の素データの権利者に支払われる仕組みになっているのだ。
だから大手の食品メーカーなんかはこぞって自社の食品をデータ化してVRゲームやVRデートクラブ内などで積極的に販売している。
「どう? このゲームは楽しめそう?」
「ええ、凄い完成度に驚いてますよ」
真司は今までのゲームプレイについてざっと話した。
「あははは、キツネ退治しなかったんだ」
「ルリちゃんがいじめちゃダメって言うもんで」
「わかるわかる、で生産系の方法でクリアしたんだ。大変だったでしょ?」
「あれって生産系のクリア方法だったんだ」
瑠璃子が目を丸くして、直後嬉しそうに笑った。
「まあ、レベル1のシェフでも殴って倒せるから、そっちのやり方でクリアする人滅多にいないけどね」
「クエストのクリア方法も一つじゃなかったのか」
「うんうん、ドワーフとエルフの王国の和平のクエってのがあってね。そっちは最終クエを料理でクリアする方が簡単だからけっこうシェフが呼ばれたりするよ」
「う~ん、シェフも楽しそうだな~私もそっちにすれば良かったかなぁ」
瑠璃子が羨ましそうにお姉さんの装備を見つめた。
「シェフは自分専用のフードバフね。まあ強化料理ね……を食べないと、耐久も火力もクソだからね。戦闘でも効率悪くはないけど戦うたびにお金かかるのよ」
「初心者が始めるには向かないですか?」
真司が尋ねると、お姉さんは笑いながら答えた。
「レベル三十くらいまではひたすら畑で収穫して料理料理、レベル上がってもお金が余らないと狩りには行かないよ」
「でも、収穫も楽しそうだねぇ~、私モンスターいじめるよりそっちの方が良いかも」
「採集クエは序盤は結構良い金策になるよ。この村でも戦闘系のクエを一通りやったら、イチゴ狩って装備買うのが普通だよ」
「イチゴ狩っ! たのしそぉ~」
瑠璃子はモンスター狩りよりイチゴを狩りたいのだった。だってそっちの方が美味しそうだから。
「採集道具あげるわよ。初心者用のやつだと効率悪いから」
「いえ、そこまでは」
真司が遠慮すると、お姉さんは野菜をくれる田舎の農家のおばさんの様に採集道具を瑠璃子に押し付けてきた。
結局ありがたく道具は頂くことにした。
その後ギルドメンバーから呼び出しがあったらしく、別れの挨拶を告げ、お姉さんは転移門の方へ歩いて行った。
瑠璃子はお姉さんの姿が見えなくなるまで手を振っていた。
「よし、お腹も膨れたし、イチゴを狩って装備を買うかな、ね、ルリちゃん」
「イチゴ狩楽しみ~」
瑠璃子はルンルンとスキップをしながら、ジェフおじさんと名前が付いた農園のNPCの元へ向かった。
0
お気に入りに追加
10
あなたにおすすめの小説

【完結】愛も信頼も壊れて消えた
miniko
恋愛
「悪女だって噂はどうやら本当だったようね」
王女殿下は私の婚約者の腕にベッタリと絡み付き、嘲笑を浮かべながら私を貶めた。
無表情で吊り目がちな私は、子供の頃から他人に誤解される事が多かった。
だからと言って、悪女呼ばわりされる筋合いなどないのだが・・・。
婚約者は私を庇う事も、王女殿下を振り払うこともせず、困った様な顔をしている。
私は彼の事が好きだった。
優しい人だと思っていた。
だけど───。
彼の態度を見ている内に、私の心の奥で何か大切な物が音を立てて壊れた気がした。
※感想欄はネタバレ配慮しておりません。ご注意下さい。

【完結】仰る通り、貴方の子ではありません
ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは
私に似た待望の男児だった。
なのに認められず、
不貞の濡れ衣を着せられ、
追い出されてしまった。
実家からも勘当され
息子と2人で生きていくことにした。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
* 4万文字未満
* 完結保証付き
* 少し大人表現あり

〖完結〗幼馴染みの王女様の方が大切な婚約者は要らない。愛してる? もう興味ありません。
藍川みいな
恋愛
婚約者のカイン様は、婚約者の私よりも幼馴染みのクリスティ王女殿下ばかりを優先する。
何度も約束を破られ、彼と過ごせる時間は全くなかった。約束を破る理由はいつだって、「クリスティが……」だ。
同じ学園に通っているのに、私はまるで他人のよう。毎日毎日、二人の仲のいい姿を見せられ、苦しんでいることさえ彼は気付かない。
もうやめる。
カイン様との婚約は解消する。
でもなぜか、別れを告げたのに彼が付きまとってくる。
愛してる? 私はもう、あなたに興味はありません!
設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
沢山の感想ありがとうございます。返信出来ず、申し訳ありません。
そんなに妹が好きなら死んであげます。
克全
恋愛
「アルファポリス」「カクヨム」「小説家になろう」に同時投稿しています。
『思い詰めて毒を飲んだら周りが動き出しました』
フィアル公爵家の長女オードリーは、父や母、弟や妹に苛め抜かれていた。
それどころか婚約者であるはずのジェイムズ第一王子や国王王妃にも邪魔者扱いにされていた。
そもそもオードリーはフィアル公爵家の娘ではない。
イルフランド王国を救った大恩人、大賢者ルーパスの娘だ。
異世界に逃げた大魔王を追って勇者と共にこの世界を去った大賢者ルーパス。
何の音沙汰もない勇者達が死んだと思った王達は……

裏切りの先にあるもの
マツユキ
恋愛
侯爵令嬢のセシルには幼い頃に王家が決めた婚約者がいた。
結婚式の日取りも決まり数か月後の挙式を楽しみにしていたセシル。ある日姉の部屋を訪ねると婚約者であるはずの人が姉と口づけをかわしている所に遭遇する。傷つくセシルだったが新たな出会いがセシルを幸せへと導いていく。
【完結】辺境伯令嬢は新聞で婚約破棄を知った
五色ひわ
恋愛
辺境伯令嬢としてのんびり領地で暮らしてきたアメリアは、カフェで見せられた新聞で自身の婚約破棄を知った。アメリアは真実を確かめるため、3年ぶりに王都へと旅立った。
※本編34話、番外編『皇太子殿下の苦悩』31+1話、おまけ4話


【完結】王太子殿下が幼馴染を溺愛するので、あえて応援することにしました。
かとるり
恋愛
王太子のオースティンが愛するのは婚約者のティファニーではなく、幼馴染のリアンだった。
ティファニーは何度も傷つき、一つの結論に達する。
二人が結ばれるよう、あえて応援する、と。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる