義理の家族に虐げられている伯爵令息ですが、気にしてないので平気です。王子にも興味はありません。

竜鳴躍

文字の大きさ
69 / 72

自分の子もあんななのかな(後)

しおりを挟む
リーゼロッテお姉さまは、もう破水が始まっていた。

控えてたお医者様がとんできて、すぐに産声が聞こえた。


ネコみたいな声。だけどとても大きな。


知らせを受けて転移で駆けつけたスノー殿下は、部屋の前でうろうろしていたけど、産声が聞こえて目を潤ませていた。




「無事、生まれましたよ。リーゼロッテ様も王子様たちも元気です。」


部屋を開けて、お医者様がスノー殿下に伝えた。


「王子様?」



僕らは、中へ入ることが許された。



「スノー。私、頑張ったわよ。男の子。三つ子の男の子よ。三人とも丸々として元気そうでしょう?奇跡みたい。……私、三人もいたからあんなにお腹がすいていたんだわ。」


「王子…。三人も。」

スノー殿下は目を潤ませて、膝をついてベッドの脇についた。


一人はスノー殿下そっくりの白銀の髪の男の子。

一人はお姉さまに似た朱色の髪。

そしてもう一人は、薄いオレンジに似た色の、二人に似た子。



「ありがとう、愛しいロッテ。いっぺんに3人の父親になれるなんて、俺はなんて幸せなんだ。ブリザード王国の冬の寒さは応える。かといって、ずっとこちらでは耐性ができないから、相談しながら両方の国を行き来して育てよう。俺は俺の兄弟みたいに、誰一人失いたくないよ…。」


「そんなふうに思ってくれて、私もこの子たちも幸せだわ。………ねえ、入口でいつまでも経っていないで、ロイもシンもこっちにいらっしゃい。」



そういえば、ちょっと喧嘩していたのに、いつの間にか忘れちゃった。


ロイに付き添われて、ベッドの側の椅子に座る。




「……可愛い。」


ふくふくとした、生まれたばかりの赤ちゃん。




「シンのお腹にもいるのよ?」

暖かい気持ちになって、お腹に触れた。



「シン、ストレスがたまることもあるけれど、頑張って可愛い健康な赤ちゃんを産みましょうね。」

「はい。」


「ロイ。あなたの心配する気持ちは分かるけど、妊娠中は精神不安定になるから、もう少しシンの気持ちに寄り添ってあげて。」


「………はい。」



「あなたたちにも、あっという間に赤ちゃんがやってくるんですからね。」






そうだね。

お父さんとお母さんが喧嘩してたら、赤ちゃんは悲しいに違いない。




僕たちはあっという間に仲直りして、ついばむようなキスをした。





でもね。それはそれこれはこれ。


どうして、ロイの作るマタニティドレスは、ぜんぶ犬耳とか猫耳のカチューシャかフードがついているのかな?
しおりを挟む
感想 39

あなたにおすすめの小説

BLゲームの展開を無視した結果、悪役令息は主人公に溺愛される。

佐倉海斗
BL
この世界が前世の世界で存在したBLゲームに酷似していることをレイド・アクロイドだけが知っている。レイドは主人公の恋を邪魔する敵役であり、通称悪役令息と呼ばれていた。そして破滅する運命にある。……運命のとおりに生きるつもりはなく、主人公や主人公の恋人候補を避けて学園生活を生き抜き、無事に卒業を迎えた。これで、自由な日々が手に入ると思っていたのに。突然、主人公に告白をされてしまう。

【WEB版】監視が厳しすぎた嫁入り生活から解放されました~冷徹無慈悲と呼ばれた隻眼の伯爵様と呪いの首輪~【BL・オメガバース】

古森きり
BL
【書籍化決定しました!】 詳細が決まりましたら改めてお知らせにあがります! たくさんの閲覧、お気に入り、しおり、感想ありがとうございました! アルファポリス様の規約に従い発売日にURL登録に変更、こちらは引き下げ削除させていただきます。 政略結婚で嫁いだ先は、女狂いの伯爵家。 男のΩである僕には一切興味を示さず、しかし不貞をさせまいと常に監視される生活。 自分ではどうすることもできない生活に疲れ果てて諦めた時、夫の不正が暴かれて失脚した。 行く当てがなくなった僕を保護してくれたのは、元夫が口を開けば罵っていた政敵ヘルムート・カウフマン。 冷徹無慈悲と呼び声高い彼だが、共に食事を摂ってくれたりやりたいことを応援してくれたり、決して冷たいだけの人ではなさそうで――。 カクヨムに書き溜め。 小説家になろう、アルファポリス、BLoveにそのうち掲載します。

婚約破棄署名したらどうでも良くなった僕の話

黄金 
BL
婚約破棄を言い渡され、署名をしたら前世を思い出した。 恋も恋愛もどうでもいい。 そう考えたノジュエール・セディエルトは、騎士団で魔法使いとして生きていくことにする。 二万字程度の短い話です。 6話完結。+おまけフィーリオルのを1話追加します。

薄幸な子爵は捻くれて傲慢な公爵に溺愛されて逃げられない

くまだった
BL
アーノルド公爵公子に気に入られようと常に周囲に人がいたが、没落しかけているレイモンドは興味がないようだった。アーノルドはそのことが、面白くなかった。ついにレイモンドが学校を辞めてしまって・・・ 捻くれ傲慢公爵→→→→→貧困薄幸没落子爵 最後のほうに主人公では、ないですが人が亡くなるシーンがあります。 地雷の方はお気をつけください。 ムーンライトさんで、先行投稿しています。 感想いただけたら嬉しいです。

愛する公爵と番になりましたが、大切な人がいるようなので身を引きます

まんまる
BL
メルン伯爵家の次男ナーシュは、10歳の時Ωだと分かる。 するとすぐに18歳のタザキル公爵家の嫡男アランから求婚があり、あっという間に婚約が整う。 初めて会った時からお互い惹かれ合っていると思っていた。 しかしアランにはナーシュが知らない愛する人がいて、それを知ったナーシュはアランに離婚を申し出る。 でもナーシュがアランの愛人だと思っていたのは⋯。 執着系α×天然Ω 年の差夫夫のすれ違い(?)からのハッピーエンドのお話です。 Rシーンは※付けます ※画像は男の子メーカーpicrewさんよりお借りしました。

政略結婚のはずが恋して拗れて離縁を申し出る話

BL
聞いたことのない侯爵家から釣書が届いた。僕のことを求めてくれるなら政略結婚でもいいかな。そう考えた伯爵家四男のフィリベルトは『お受けします』と父へ答える。 ところがなかなか侯爵閣下とお会いすることができない。婚姻式の準備は着々と進み、数カ月後ようやく対面してみれば金髪碧眼の美丈夫。徐々に二人の距離は近づいて…いたはずなのに。『え、僕ってばやっぱり政略結婚の代用品!?』政略結婚でもいいと思っていたがいつの間にか恋してしまいやっぱり無理だから離縁しよ!とするフィリベルトの話。

5回も婚約破棄されたんで、もう関わりたくありません

くるむ
BL
進化により男も子を産め、同性婚が当たり前となった世界で、 ノエル・モンゴメリー侯爵令息はルーク・クラーク公爵令息と婚約するが、本命の伯爵令嬢を諦められないからと破棄をされてしまう。その後辛い日々を送り若くして死んでしまうが、なぜかいつも婚約破棄をされる朝に巻き戻ってしまう。しかも5回も。 だが6回目に巻き戻った時、婚約破棄当時ではなく、ルークと婚約する前まで巻き戻っていた。 今度こそ、自分が不幸になる切っ掛けとなるルークに近づかないようにと決意するノエルだが……。

ゲーム世界の貴族A(=俺)

猫宮乾
BL
 妹に頼み込まれてBLゲームの戦闘部分を手伝っていた主人公。完璧に内容が頭に入った状態で、気がつけばそのゲームの世界にトリップしていた。脇役の貴族Aに成り代わっていたが、魔法が使えて楽しすぎた! が、BLゲームの世界だって事を忘れていた。

処理中です...