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恋ってなんだろう?愛って何だろう?

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「世界の『ビューテ』を舐めてもらってはこまるわよ!いいモノはいい、欲しいモノは欲しい。誰に止められても止められないもの。それだけの価値があるの。アレは分かってないわよねぇ、そういう乙女心。宝石が使えなくたって素敵なデザインにしたらいいのよ!」

ほほほ、とおばあさまが笑っている。
どうやら『ビューテ』のオーナーであり、創始者はおばあさまだったみたい。


「そうよねぇ。世界中のセレブが欲しがっているもの。うちはリリアンが提案してくれたビーズというものを作ってみようかしら。宝石がなくても、今まで培った加工技術があるものね。まさに人財。」
カカオのお母様も不敵に笑う。

「いいわね!宝石ではできなかったドレスへの活用や、バッグやショールへの加工もできそうだわ!」

「さすがお母様!」


この二人に任せておけば、領地の財政は大丈夫みたい。
俺もいっぱいデザインしよ!
クレイバー公爵家で新しく作ってもらうビーズ。
宝石のように使えるし、これまで宝石は手が入らなかった人たち、宝石を使うには幼いレディたちもお客様になりうる。
楽しみだなぁ。
宝石がなくても素敵なデザインといったら、やっぱり薄い生地を重ねてお花をイメージしたふんわりしたドレスかなぁ。

髪飾りも全部お花にするの。

お花はカッコいいお花もあるし、色もとりどり。
百花繚乱って新しい商品ブランド…………かなりいいかも。

ビーズ使うブランドだったら…………星空をイメージしたステラとか?




ちらりと別の方を向けば、カカオたちが作成会議。

俺のせいなのに、横顔かっこいいって見惚れるなんて、不謹慎。

だめだ、だめ!

恋とか愛とか分からないけど、俺のこの気持ちって愛なのかな?




「リリアン。」


「なあに、カカオ。」


「プレゼント。」

クレイバー公爵領の職人さんが作った、オリハルコン製の首飾り。

オメガは首を守らないと危ないけど、首飾りをしていることがオメガを公表することになって逆に危ないから、完全に薬が効いているならと今までつけてこなかった。

「身を守るものは、いくらあっても困らないから。」


ギュッて抱きしめられた。


首飾りがあってよかった、なんてこと……起きなければいい。
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