72 / 77
水の宮殿
しおりを挟む
「うわあっ。」
馬車から見える素敵な景色。
青々とした広大な草原にキラキラ輝く大きな湖。湖は向こう岸が見えなくて、まるで海みたい。
草原と湖の奥に見える宮殿は真っ白で湖から引いた水が流れ、噴水もあるという。
1番グスタフさんがはしゃいでいる。
「すごい!こんなに水が!」
サン王国は砂漠の国だから、水がたいへん貴重なのだそうだ。
サン王国ももう少し水があればいいんだがなぁと眉を下げるその姿は、まさしく民を想う王族だと思う。
王族からは抜けてしまったけど、何らかの形でサン王国を支援できたらいいな。
「きゃっ!きゃっ!」
「シルビーもご機嫌だねえ。」
ブラウン王子の腕の中にいるシルビア王女はご機嫌さん。
残念ながらパパ似だとスタンリーさんは言うが、とっても可愛らしい女の子で、銀髪に青い眼をしている。
「ご機嫌なシルビーのためにパパとママは頑張るからね!弟がいいかなあ。」
だから二人も頑張って!
と言われていてしまった。
「だいたいチャーリーが悪い。」
「俺!?」
「痛がるからって逃げんな。」
ブラウン王子は辛辣だ。
しょうがないな~。と、ブラウン王子がカバンをごそごそする。
あっ、まさか…とヘルメスが慌てた。
「これ、僕がアテンド商会と共同開発した新商品で発売前のラブローション!イランイランとか催淫効果のある植物も使っているんだよ!肌にも優しいし、使ってね。」
はいっ!とブラウン王子は僕とヘルメスに配り始めた。
「あの、俺たちはそこまで急いでいないし、大事にだな…。」
真っ赤になって困った様子のヘルメスを見て、グスタフさんが返そうとする。
「何言ってるの。大事に大事に、って言われてもね。よくみてごらんなさいよ。ヘルメスが何を求めているのか。」
ヘルメスの過去を知っているから、大事にしてくれているんだろうけど、手を出されなすぎるのも、それはそれで…。
「ふふふ、僕の子の学友はたくさんいたほうがいいからね。友達候補、よろしくお願いします。」
ブラウン王子には敵わない。
馬車から見える素敵な景色。
青々とした広大な草原にキラキラ輝く大きな湖。湖は向こう岸が見えなくて、まるで海みたい。
草原と湖の奥に見える宮殿は真っ白で湖から引いた水が流れ、噴水もあるという。
1番グスタフさんがはしゃいでいる。
「すごい!こんなに水が!」
サン王国は砂漠の国だから、水がたいへん貴重なのだそうだ。
サン王国ももう少し水があればいいんだがなぁと眉を下げるその姿は、まさしく民を想う王族だと思う。
王族からは抜けてしまったけど、何らかの形でサン王国を支援できたらいいな。
「きゃっ!きゃっ!」
「シルビーもご機嫌だねえ。」
ブラウン王子の腕の中にいるシルビア王女はご機嫌さん。
残念ながらパパ似だとスタンリーさんは言うが、とっても可愛らしい女の子で、銀髪に青い眼をしている。
「ご機嫌なシルビーのためにパパとママは頑張るからね!弟がいいかなあ。」
だから二人も頑張って!
と言われていてしまった。
「だいたいチャーリーが悪い。」
「俺!?」
「痛がるからって逃げんな。」
ブラウン王子は辛辣だ。
しょうがないな~。と、ブラウン王子がカバンをごそごそする。
あっ、まさか…とヘルメスが慌てた。
「これ、僕がアテンド商会と共同開発した新商品で発売前のラブローション!イランイランとか催淫効果のある植物も使っているんだよ!肌にも優しいし、使ってね。」
はいっ!とブラウン王子は僕とヘルメスに配り始めた。
「あの、俺たちはそこまで急いでいないし、大事にだな…。」
真っ赤になって困った様子のヘルメスを見て、グスタフさんが返そうとする。
「何言ってるの。大事に大事に、って言われてもね。よくみてごらんなさいよ。ヘルメスが何を求めているのか。」
ヘルメスの過去を知っているから、大事にしてくれているんだろうけど、手を出されなすぎるのも、それはそれで…。
「ふふふ、僕の子の学友はたくさんいたほうがいいからね。友達候補、よろしくお願いします。」
ブラウン王子には敵わない。
5
お気に入りに追加
1,080
あなたにおすすめの小説
異世界転生した俺の婚約相手が、王太子殿下(♂)なんて嘘だろう?! 〜全力で婚約破棄を目指した結果。
みこと。
BL
気づいたら、知らないイケメンから心配されていた──。
事故から目覚めた俺は、なんと侯爵家の次男に異世界転生していた。
婚約者がいると聞き喜んだら、相手は王太子殿下だという。
いくら同性婚ありの国とはいえ、なんでどうしてそうなってんの? このままじゃ俺が嫁入りすることに?
速やかな婚約解消を目指し、可愛い女の子を求めたのに、ご令嬢から貰ったクッキーは仕込みありで、とんでも案件を引き起こす!
てんやわんやな未来や、いかに!?
明るく仕上げた短編です。気軽に楽しんで貰えたら嬉しいです♪
※同タイトルの簡易版を「小説家になろう」様でも掲載しています。

【本編完結】異世界で政略結婚したオレ?!
カヨワイさつき
BL
美少女の中身は32歳の元オトコ。
魔法と剣、そして魔物がいる世界で
年の差12歳の政略結婚?!
ある日突然目を覚ましたら前世の記憶が……。
冷酷非道と噂される王子との婚約、そして結婚。
人形のような美少女?になったオレの物語。
オレは何のために生まれたのだろうか?
もう一人のとある人物は……。
2022年3月9日の夕方、本編完結
番外編追加完結。
【完結】冷血孤高と噂に聞く竜人は、俺の前じゃどうも言動が伴わない様子。
N2O
BL
愛想皆無の竜人 × 竜の言葉がわかる人間
ファンタジーしてます。
攻めが出てくるのは中盤から。
結局執着を抑えられなくなっちゃう竜人の話です。
表紙絵
⇨ろくずやこ 様 X(@Us4kBPHU0m63101)
挿絵『0 琥』
⇨からさね 様 X (@karasane03)
挿絵『34 森』
⇨くすなし 様 X(@cuth_masi)
◎独自設定、ご都合主義、素人作品です。
日本一のイケメン俳優に惚れられてしまったんですが
五右衛門
BL
月井晴彦は過去のトラウマから自信を失い、人と距離を置きながら高校生活を送っていた。ある日、帰り道で少女が複数の男子からナンパされている場面に遭遇する。普段は関わりを避ける晴彦だが、僅かばかりの勇気を出して、手が震えながらも必死に少女を助けた。
しかし、その少女は実は美男子俳優の白銀玲央だった。彼は日本一有名な高校生俳優で、高い演技力と美しすぎる美貌も相まって多くの賞を受賞している天才である。玲央は何かお礼がしたいと言うも、晴彦は動揺してしまい逃げるように立ち去る。しかし数日後、体育館に集まった全校生徒の前で現れたのは、あの時の青年だった──
虐げられている魔術師少年、悪魔召喚に成功したところ国家転覆にも成功する
あかのゆりこ
BL
主人公のグレン・クランストンは天才魔術師だ。ある日、失われた魔術の復活に成功し、悪魔を召喚する。その悪魔は愛と性の悪魔「ドーヴィ」と名乗り、グレンに契約の代償としてまさかの「口づけ」を提示してきた。
領民を守るため、王家に囚われた姉を救うため、グレンは致し方なく自分の唇(もちろん未使用)を差し出すことになる。
***
王家に虐げられて不遇な立場のトラウマ持ち不幸属性主人公がスパダリ系悪魔に溺愛されて幸せになるコメディの皮を被ったそこそこシリアスなお話です。
・ハピエン
・CP左右固定(リバありません)
・三角関係及び当て馬キャラなし(相手違いありません)
です。
べろちゅーすらないキスだけの健全ピュアピュアなお付き合いをお楽しみください。
***
2024.10.18 第二章開幕にあたり、第一章の2話~3話の間に加筆を行いました。小数点付きの話が追加分ですが、別に読まなくても問題はありません。
【完結】愛執 ~愛されたい子供を拾って溺愛したのは邪神でした~
綾雅(ヤンデレ攻略対象、電子書籍化)
BL
「なんだ、お前。鎖で繋がれてるのかよ! ひでぇな」
洞窟の神殿に鎖で繋がれた子供は、愛情も温もりも知らずに育った。
子供が欲しかったのは、自分を抱き締めてくれる腕――誰も与えてくれない温もりをくれたのは、人間ではなくて邪神。人間に害をなすとされた破壊神は、純粋な子供に絆され、子供に名をつけて溺愛し始める。
人のフリを長く続けたが愛情を理解できなかった破壊神と、初めての愛情を貪欲に欲しがる物知らぬ子供。愛を知らぬ者同士が徐々に惹かれ合う、ひたすら甘くて切ない恋物語。
「僕ね、セティのこと大好きだよ」
【注意事項】BL、R15、性的描写あり(※印)
【重複投稿】アルファポリス、カクヨム、小説家になろう、エブリスタ
【完結】2021/9/13
※2020/11/01 エブリスタ BLカテゴリー6位
※2021/09/09 エブリスタ、BLカテゴリー2位

王弟様の溺愛が重すぎるんですが、未来では捨てられるらしい
めがねあざらし
BL
王国の誇りとされる王弟レオナード・グレイシアは優れた軍事司令官であり、その威厳ある姿から臣下の誰もが畏敬の念を抱いていた。
しかし、そんな彼が唯一心を許し、深い愛情を注ぐ相手が王宮文官を務めるエリアス・フィンレイだった。地位も立場も異なる二人だったが、レオは執拗なまでに「お前は私のものだ」と愛を囁く。
だが、ある日エリアスは親友の内査官カーティスから奇妙な言葉を告げられる。「近く“御子”が現れる。そしてレオナード様はその御子を愛しお前は捨てられる」と。
レオナードの変わらぬ愛を信じたいと願うエリアスだったが、心の奥底には不安が拭えない。
そしてついに、辺境の村で御子が発見されたとの報せが王宮に届いたのだった──。

不幸体質っすけど、大好きなボス達とずっと一緒にいられるよう頑張るっす!
タッター
BL
ボスは悲しく一人閉じ込められていた俺を助け、たくさんの仲間達に出会わせてくれた俺の大切な人だ。
自分だけでなく、他者にまでその不幸を撒き散らすような体質を持つ厄病神な俺を、みんな側に置いてくれて仲間だと笑顔を向けてくれる。とても毎日が楽しい。ずっとずっとみんなと一緒にいたい。
――だから俺はそれ以上を求めない。不幸は幸せが好きだから。この幸せが崩れてしまわないためにも。
そうやって俺は今日も仲間達――家族達の、そして大好きなボスの役に立てるように――
「頑張るっす!! ……から置いてかないで下さいっす!! 寂しいっすよ!!」
「無理。邪魔」
「ガーン!」
とした日常の中で俺達は美少年君を助けた。
「……その子、生きてるっすか?」
「……ああ」
◆◆◆
溺愛攻め
×
明るいが不幸体質を持つが故に想いを受け入れることが怖く、役に立てなければ捨てられるかもと内心怯えている受け
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる