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いいよ

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「じゃあね!僕たちはこっち。チャーリーとリリーはあっち。グスタフさんとヘルメスはそっち使ってね!」


夕餉はそれぞれの部屋に侍女が運んでくれるらしい。



ブラウン王子の後ろから、スタンリーさんが着いて行って、その後ろからシルビア王女を抱いたナニーさんがついていく。

ナニーさんは、ブラウン王子たちのお部屋とコネクティングルームになっているところで王女様を見ているんだって。

三男一女を立派に育て上げた肝っ玉お母さんのナニーさんは、スタンリーさんの年の離れたお姉さまだ。
子どもたちは全員騎士として立派に騎士団で働いている。
気心のしれた信頼できる人だからこそ、大事な子どもを預けられるんだろう。




「わぁ…。」

部屋に入ると、大きくアーチ状に取られた窓にそって、バルコニー。

一面に星空が見える。


きっと、ヘルメスたちも同じ間取りだろう。



お部屋は温かみのある照明で、程よい灯り。

バルコニーに出れば、ジャグジーが沸いていた。



「素敵!素敵!!ねえ、チャーリー、一緒に入ろうよ!」


「えっ…、夕餉を届けにくるのに?」

「大丈夫だよぉ、ジャグジーに入ってれば分からないよ!見て、きれいな花びらが浮かんでるの!素敵!なんだろう、この香り…。ラベンダー?かなぁ。」



(ラベンダーにも催淫効果がある。ブラウン王子ぃ~~~~!)











「ねぇ、スタンリー。今頃、みんなできてるかなぁ?」

愛する妻の微笑みに、スタンリーはあいまいな笑みで躱す。


「なんか今日、元気ない?」


「いや、そうでも…。」

「したくなかったらしなくてもいいよ?スタンリーが元気な方がいいもん。」

ぎゅっと抱きしめてくるブラウン王子は、本当に可愛らしい。


したくなかったとか、元気ないとかいうより、どちらかというと緊張していました。

だって、子づくり解禁で久々だし、コネクティングルームに血の分けた姉(怖い長女)が控えている。


そういう中でするっていうのも、なかなか勇気が…。


「きゃ!」

ベッドの上に妻を落として、キスをする。


妻におぼれて周りが分からなくなったあたりで、そっと扉の近くに夕餉が置かれるのだろう。








もう一つのカップルは、二人で星を見ていた。


「ぼくね、いいよ?」


ヘルメスはグスタフの大きな手を握る。


大きな手。

グスタフの手だから、すき。


「これでももう18歳の誕生日は越えたんだもの。大人だし…。いつまでも引きずるわけにはいかないし。それに…。」


大事にされるのはこそばゆい。

嬉しい。


だけど、触れてもらえないのは、やっぱりこんな体だから嫌なんじゃないかって…。


グスタフだから欲しい。

はしたないけど、触れてほしい。



ヘルメスは背伸びをして、ちゅっとグスタフに口づけた。




「僕だって、ほしいから。」





三者三様の夜は深まる。
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