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エンディング レオお兄様②

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「だいぶ…邸がすっきりしたな。」

「ええ。使用人たちも領民も、こんな私にとてもよくしてくれて。みんなと相談して、元々の公爵家のものと私の私物だけ残して、あとは処分してしまおうと。」


「品のいい屋敷になった。」


「ふふ、ありがとうございます。一応アイスノン様や聖女様に浄化していただいてから売れるものは売ってしまいました。被害者の方々に少しでもお詫びをしたかったですし…。」


「ルティはずいぶん、その…質素な服だな。」

「他の領地との取引は商会主にお願いしていますし、私はここから出ませんから。」



黒髪に似合うとは思うが、清潔な白のシャツに黒のベストにトラウザーズ。

カフスボタンやブローチなどの装飾はない。

きっと、宝石類は全部売ってしまったのだろう。



「だが、よそにいかないとなると娯楽が足りないんじゃないか?一応公爵領なのだから、領民のために娯楽施設を作ったらどうだろう。平民の中にはなかなかよそへ行けない者もいるし。教育医療の基本的な施設はあるのだから、次は娯楽じゃないか?うちと共同で作らないか?」


「うーん。なるほど、レオは意外とやり手だったんですね。ダンスホールでも作ってみましょうか。」

「ダンスホールか。それはいい。商会にダンス用のちょっといい衣装を取り扱わせるといい。お針子の仕事も増える。領地も潤うし、人も増えるだろう。」


「だといいんですけどね。」


日当たりのいい応接間で話が弾む。




「レオ様、ルティ様。お茶です。」


「ありがとう。」

「うわぁ、このミルフィーユ。綺麗…。」


ルティがお土産のミルフィーユを見つめて頬をほころばせた。


「薄い層が重なって、カスタードクリームと苺が挟まっている。苺がキラキラして宝石みたいだろ?」



美味しそうに食べる姿が可愛らしい。



学生時代はこんなふうに彼を見ることはなかった。


隣の領地でも、爵位が違っていたからだろうか。

それとも性が変わったせいだろうか。



「ダンスホールが無事オープンしたら、一緒に踊らないか?」


「別にいいけど…。男二人で踊ってもおかしいだけじゃないですかね。」

「いやいや、男同士でも女同士でもいいじゃないか。そういう自由で気楽な社交場にしよう。そうしなければ、みんなも遊びにくいだろうからね。」


「そうですね。」




口実にして、彼に衣装と装飾品を贈ってみよう。

1着くらいは正装を持っていてもいいと思う。


きっと着飾った彼は、美しいだろう。


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