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ずれてゆくこわれてゆく-優紀の章-
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「……大丈夫か?」
-目を開けると、心配そうな顔をした和巳が僕を見下ろしていた。
「……ここ…?」
それより僕は、部屋の中の様子が違う事が気になり、周りを見回す。
それを僕が不安に感じているからと思ったからか、和巳はにっこり笑って口を開いた。
「大丈夫。ここは俺の部屋だから、アイツらもここまでは来られないよ」
その言葉に、僕はベッドから勢いよく起き上がる。
「………え?どうしたの?」
「……帰る」
「…え…え?…帰るって…え?…何処へ?」
「あのマンションに帰る」
僕の言葉に吃驚している和巳をそのままに、ベッドから下りる。
「…バ…ッ!!…何、言ってんだ!!」
着せられていた服を脱ごうとした僕の手を、和巳は慌てて掴む。
「…離して…っ!!僕はあの部屋で眞司を待つんだから…っ!!」
「帰せる訳、ないだろ!!心配したんだからな!学校に来ないと思ったら、いつの間にか辞めてるし…眞司に聞いても知らないって言うし…」
「放っておいて!!…帰る…帰らせて!!」
「…放っておけるわけないだろ!!…いいか?よく聞け。眞司はあの部屋には戻って来ない」
「嘘だ…っ!!」
「嘘じゃない!!…いいか…よく聞け。眞司は今、付き合っているヤツがいる」
「…嘘…っ!!」
「嘘じゃない!いいから、聞け!!…眞司は今、ソイツと一緒に住んでいるんだ」
「…嘘だ…嘘だ…っ!!…信じない…」
「嘘じゃない。2人で仲良く歩いている姿を何人もが見ているし…オレも見たし…紹介もされた」
…ナカヨくアルいているスガタ…。
…ショウカイ…。
何………?
それ………。
「…オレの前で…今…1番大切な人だって…紹介…されたんだ…」
イマ…イチバン…タイセツなヒト…。
その言葉に僕の中の何かが崩れおち…割れていった…。
-目を開けると、心配そうな顔をした和巳が僕を見下ろしていた。
「……ここ…?」
それより僕は、部屋の中の様子が違う事が気になり、周りを見回す。
それを僕が不安に感じているからと思ったからか、和巳はにっこり笑って口を開いた。
「大丈夫。ここは俺の部屋だから、アイツらもここまでは来られないよ」
その言葉に、僕はベッドから勢いよく起き上がる。
「………え?どうしたの?」
「……帰る」
「…え…え?…帰るって…え?…何処へ?」
「あのマンションに帰る」
僕の言葉に吃驚している和巳をそのままに、ベッドから下りる。
「…バ…ッ!!…何、言ってんだ!!」
着せられていた服を脱ごうとした僕の手を、和巳は慌てて掴む。
「…離して…っ!!僕はあの部屋で眞司を待つんだから…っ!!」
「帰せる訳、ないだろ!!心配したんだからな!学校に来ないと思ったら、いつの間にか辞めてるし…眞司に聞いても知らないって言うし…」
「放っておいて!!…帰る…帰らせて!!」
「…放っておけるわけないだろ!!…いいか?よく聞け。眞司はあの部屋には戻って来ない」
「嘘だ…っ!!」
「嘘じゃない!!…いいか…よく聞け。眞司は今、付き合っているヤツがいる」
「…嘘…っ!!」
「嘘じゃない!いいから、聞け!!…眞司は今、ソイツと一緒に住んでいるんだ」
「…嘘だ…嘘だ…っ!!…信じない…」
「嘘じゃない。2人で仲良く歩いている姿を何人もが見ているし…オレも見たし…紹介もされた」
…ナカヨくアルいているスガタ…。
…ショウカイ…。
何………?
それ………。
「…オレの前で…今…1番大切な人だって…紹介…されたんだ…」
イマ…イチバン…タイセツなヒト…。
その言葉に僕の中の何かが崩れおち…割れていった…。
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