万分の一の確率でパートナーが見つかるって、そんな事あるのか?

Gai

文字の大きさ
315 / 1,103

何故タッグを組んだのか

しおりを挟む
「……おっさんや酔っ払いじゃなくて、学生もどんちゃん騒ぎは好きなんだな」

大会は残すところ団体戦のみ。
そして団体戦に関しては各学校一チームのみ。あと総当たり戦。

絶対に一日で終わる。団体戦が終われば表彰式が行われ……ようやく大会関連が全て終了する。

「ちょっと外に行こっと」

どんちゃん騒ぎが始まってからたらふく食って飲んで話したからちょっと疲れた。
前と同じように誰もいないベランダ? に出て夜風に当たる。

「あっ、珍しいじゃん」

「……ラガスか。食いつかれたのか?」

「そんなところだな」

俺の兄であるアリクが飲み物が入ったグラスを片手に黄昏ていた。
そういえば、アリクもリース会長とタッグを組んで優勝したんだったな。

「優勝おめでと、アリク」

「おう、そっちも優勝おめでとう。つか……シングルスのトップワンツーが組んでるんだから、負ける訳無いか」

「それはこっちのセリフだな」

アリクとリース会長のペアも俺達と同じだ。
まっ、アリクは俺達より接近戦寄りだが、それでも遠距離攻撃が出来ない訳じゃない。

戦う者としての完成度は他の生徒と比べて高いことに変わりない。

「というか……なんでリース会長となんだ? サルネさんと組めば良かったのに」

「……最初は俺もそう考えていた。だが、先にもうクレアと組んでたんだよ」

「あぁ~~、なるほどね。それは御愁傷様」

多分、今回に関しては嫌がらせとかじゃなく、単純に相性で組もうとしたんだろうな。
サルネさんが前衛でクレア姉さんが後衛。

しかもお互いに大きな弱点が無い。
前衛と後衛の理想のコンビとも言える。

それが解ってるから、アリクも駄々をこねる事は無かったんだろうな。

「サルネと組めないならぶっちゃけダブルスはどうでも良いと思っていたんだよ。シングルスに出るのは決めてたからな。それに団体戦には元々声を掛けられていた」

「……ダブルスに関しては、中途半端な奴と組むぐらいなら出る必要は無いって事か」

「そういう事だ。だから出る事は無いと思っていたんだが……急に声を掛けられてな」

「びっくりした?」

「当たり前だろ。はっきり言って……リースの強さは群を抜いている」

「……それは否定出来ないな」

確かに強い。既に学生という枠を超えた強さを持っているだろうな。
ただ、それをアリクが言ったら大勢の生徒から不満の声が出るだろ。

お前もお前で、凡な才と平均的な努力しか積んでない奴からすれば絶対に追いつけない位置に立ってるんだし。

「正直、お前と似た感覚がある。まぁ、手札はお前の方が多いだろうけどな」

「さぁ? それはどうだろうな。それで、二つ返事で答えたのか?」

「いいや、普通に迷った……というか、迷うのが普通なんだよ。リースは一年と二年の頃はダブルスに出ていなかったからな」

「そうなんだ? ……あれじゃないか、学校のお偉いさん達に頼まれたんだろ」

「かもしれないな。そもそもな話、俺はリースと殆ど関りを持っていない。クレアは交流があるだろうが、俺は学園内ですれ違ったら挨拶をする程度だ」

アリクが学園内でどうやって過ごしてきたのか知らないけど、まともになってるから……あんまり他の生徒と関わらず青春を送ってきたのか?
いや、でもサルネさんの事を好きになったりそういう青春はちゃっかりしてるし……今度ゆっくり聞いてみるか。

「なら、最初は断ったのか?」

「即答しなかっただけで、その要望には応えたに決まってるだろ。リースからダブルスのパートナーとして指名されたって時点で目立つだろうが、それを断ったら悪い意味で目立つかもしれないからな」

「あぁーー……ははは、なるほどね。そりゃそうか」

というか、アリクの場合は色んな意味で元から目立ってると思うが……確かに悪目立ちするのはアリクといても避けたいところか。

「それで一応タッグを組んだ訳だが……あれだ、お前がシングルスで戦った口の悪い氷魔法使いと、ダブルスで戦った槍使いを混ぜた様な感じだ」

……超強いって事だな。それは俺も戦いぶりを見ていたから解る。
アリク程の実力を持っていても、群を抜いているって言葉が出ても仕方が無いぐらいには強い。
しおりを挟む
感想 128

あなたにおすすめの小説

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。 不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。 14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。

幼馴染みの婚約者が「学生時代は愛する恋人と過ごさせてくれ」と言ってきたので、秒で婚約解消を宣言した令嬢の前世が、社畜のおっさんだった件。

灯乃
ファンタジー
子爵家の総領娘である令嬢の前に、巨乳美少女と腕を組んだ婚約者がやってきた。 曰く、「学生時代くらいは、心から愛する恋人と自由に過ごしたい。それくらい、黙って許容しろ」と。 婚約者を甘やかし過ぎていたことに気付いた彼女は、その場で婚約解消を宣言する。 前半はたぶん普通の令嬢もの、後半はおっさんコメディーです。

転生したみたいなので異世界生活を楽しみます

さっちさん
ファンタジー
又々、題名変更しました。 内容がどんどんかけ離れていくので… 沢山のコメントありがとうございます。対応出来なくてすいません。 誤字脱字申し訳ございません。気がついたら直していきます。 感傷的表現は無しでお願いしたいと思います😢 ↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓ ありきたりな転生ものの予定です。 主人公は30代後半で病死した、天涯孤独の女性が幼女になって冒険する。 一応、転生特典でスキルは貰ったけど、大丈夫か。私。 まっ、なんとかなるっしょ。

転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです

NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた

婚約破棄から50年後

あんど もあ
ファンタジー
王立学園の卒業パーティーで、王子が婚約者に婚約破棄を宣言した。王子は真に愛する女性と結ばれ、めでたしめでたし。 そして50年後、王子の孫の王子は、婚約破棄された女性の孫と婚約する事に。そこで明かされた婚約破棄の真実とは。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

処理中です...