万分の一の確率でパートナーが見つかるって、そんな事あるのか?

Gai

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ただの魔弾では無く……

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「どうだった、ラガスの実力は」

「驚異的だな。あれでまだ一年生なのだろう。サルネ君は三年生の中でもトップクラスの実力だ。接近戦……素手での戦闘ならトップだろう。それをああまで完封するとは……やはりリゼード家の子供は別格だな」

だよな。卒業生のあの三人も学生時代から周りと比べて頭二つか三つ抜けた実力を持っていた。
三年生のアリクとクレアも戦い慣れし過ぎている。

「だが、アリク君やクレア君に卒業したあいつらと比べても、ラガス君の実力は異常でしょう。まだまだ本気を出していない、にも関わらずあれ程とは……私達が教えることは無いのでは?」

「俺もそう思った。せいぜい模擬戦の相手をしてやれるぐらいだろう」

「私に至っては魔法専門だからな。本当に教えられることが少ない」

「でもあいつは魔法科の授業も受けているんだろう? ならお前が教えられることも少なからずあるはずだ」

目的はどんな攻撃魔法があるかを知るため、そんなところだろうな。
詠唱のワードだけでどんな魔法か分かれば対処もしやすい。

それに本気の速度はサルネ以上って事を考えると……中級並みの魔法でも当たらない可能性が高いな。

「あそこまで対人戦の経験があるなら、並み以下の魔法職では彼に一撃も加えられずノックアウトするのは目に見えている。相手の目線を見ればどこを狙っているかなどラガス君には容易に解る筈……反射系の魔道具を身に着けていなければ十秒も持たずに負けるのは確実」

「というか、学生の中でラガスに勝てる魔法職なんてそうそういないだろ。それにあいつは素手だけじゃなく、武器だって結構腕が立つみたいじゃないか。そして、遠距離攻撃も問題無い」

「そうだな。拳に魔力を纏い、パンチの速度を乗せて放つ弾丸。拳弾だったか? あれをやるにはある程度の訓練を積むか、器用さが無ければ上手くスピードを乗せることが不可能だ」

あの技能は接近戦が主なタイプにとっては普通の魔弾に加えて必須の遠距離攻撃だ。
だからこそ、ずっと気になっている事がある。

「ウェル、ラガスがあの模擬戦で使った魔弾を覚えているか」

「あぁ、ジーク・ナーガルスとの模擬戦だろう。しっかりと覚えているぞ。普通の魔弾では無いと思ったがな」

「やっぱりお前もそう思っていたか」

普通の魔弾はアビリティによる技では無く、魔力操作の延長線上に存在する技。
だからいちいち魔弾と口に出す必要は無い。

「おそらく魔弾というアビリティを習得しているのでしょう」

「初めて聞くアビリティだな。もしかしてこの世にラガスしか習得していないって可能性は……」

「あるでしょうね」

はっはっは、それが本当だとすればラガスに弱点らしき弱点は無いって訳だ!!!
もしアビリティなら、ただ魔力の弾丸を放つだけが能な訳が無い。

「それならばだ、ラガスがあの模擬戦で魔弾とわざわざ口に出したのはフェイクか?」

「だと思われます。ラガス君ほどの実力者が自身の長所を伸ばさない筈がありません。しかし、能力を隠して倒せるならそれに越したことは無いということでしょう」

「子供のくせに良く考えんな。・・・・・・飛び級させるか」

正直、あいつは現時点でこの学園で学べることが殆ど無い。
あいつの目標はハンターになる事なんだから基本的な座学は必要ないだろうから受ける必要は……それはそれで他の生徒から批判が飛ぶから却下だな。

それでもなるべく早く卒業できる方があいつの為になる。

「私もそれは考えたが、無理だと思いますよ」

「何故だ? 前例がない訳では無いだろ」

「それは確かにそうですが、ラガス君にはセルシア・ロウレットというパートナーがいるのを忘れたのですか」

……うん、完全に忘れていた。
確かにパートナーがいるなら簡単に飛び級させるわけにはいかないか。

「それにラガス君には同学年の友人がいるようですし、無理に飛び級させる必要は無いのでは?」

「……そうだったな。俺の考えが浅かった」

学生だからこそ楽しい期間がある。
それを考えれば三年間、のんびりと過ごすのもラガスのためか。

「それはそうと、数日後には行われるであろうラガス君の模擬戦は観戦しますか?」

「はっ? あいつまた誰かと模擬戦を・・・・・・あぁ~~~、なるほどね。そりゃ数日後では無く後日だろ」

確かにそうだな。ラガスが望んでいなくてもあいつが勝負を挑んでくるのは必然か。
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