万分の一の確率でパートナーが見つかるって、そんな事あるのか?

Gai

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寝た気がしない

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ロウレット公爵家当主の魔靴を造り始めてから三日。
ようやく依頼品が完成した。

材料として提供してもらった素材や魔核の質が良かったからというのもあるが、良い品が出来たと思う。
バイドシャークの牙も上手く活かせた事だしな。

あっ、一応使い方を書いておいた方が良さそうだな。

「あぁーーーーー。つっ、かれたーーーーー。この二日間、しっかりと睡眠時間を取ってはいたが、あんまり寝れた感じがしなかったからな」

「確かに寝起きのラガス坊ちゃまは普段と比べて少し生気が無かったですからね」

「そこまでヤバかったのか?」

「生気が無いってのもあったっすけど、何時も考え事をしている表情でした」

確かにシュラの言う通り下を向きながら魔靴の事を考えていた気がする。
訓練の最中は訓練に集中していたとは思うが、休憩時間は魔靴の事を考えていたしな。

やっぱり失敗できないってのは怖いな。
代理に使える素材や魔核を持っている訳でもないし。

「とりあえず、この魔靴を父さんに頼んで送っても貰わないとな」

「かしこまりました。まだ昼過ぎぐらいですが、森には行かれますか?」

昼過ぎって言っても、大体三時過ぎぐらいだよな。だったら今日は止めておこう。

「今日は止めておく。自由時間にするから、二人共好きに過ごしてくれ」

依頼品の魔靴は造り終わったが、父さんと母さんにカロウス兄さんの魔靴をどういった形で造るか考えないといけないからな。
今日の暇な時間はそれに使おう。


「二人でモンスターと戦うのは初めてかもしれないな」

「そうですね。前衛は任せても良いですか?」

「ああ。接近戦は任せてくれ。その代わり、後衛は頼む」

「安心してください。シュラが戦いやすいように援護しますから」

ラガスから自由時間を貰った二人だが、結局森の中へ入ってモンスターを狩る事になった。

「ここ最近のラガスは随分と気を張った表情をしていたよな」

「依頼主が依頼主ですからね。それに先払いとして送られて来た報酬も相当な物だったようですからね。私としてはラガス坊ちゃまに切り札が増えて嬉しく思いますが」

「それに関しては俺も嬉しいさ。報酬のアブスエンドを見せて貰ったが、見た目だけだったらそこまで珍しい物じゃない。吸収の効果を使わずに伸縮の効果だけを使うなら人前でも使える武器だろうからな。あいつは謙遜しているが、武器の腕は中々の物だ。大剣だけはこう・・・・・・特技的な部分で負けたくないが、他の武器に関しては全く」

「そうでしょうか? 確かに短剣の扱いに関しては私の方が上ですが、手斧や大斧、通常の槍などに関しては平均より上だと私は思いますよ。兵士の方々もシュラの腕前を褒めていたじゃないですか」

メリルからすればシュラの各武器の腕前は同年代より頭二つは抜けているように思えた。
だがシュラは自身の大剣以外の腕前はそこまで誇れるものでは無いと感じている。

「俺は鬼人族だから人族より力が上なのは当たり前の事だ。武器同士がぶつかった時は相手に俺の力を逃がされない様に上手くコントロール出来れば何とかなる」

力を逃がされない様にぶつける事自体がそう簡単に出来ない事。
メリルもそれが出来る程の技量はあっても、力が無いので実行する事が無い。寧ろ受けた力を逃がす方に力を入れている。

「あなたはラガス坊ちゃまが謙遜されていると言っていますが、シュラも中々に謙遜されているかと。おそらく、私達程考えながら訓練を行っている子供は殆どいないでしょう」

「それもそうか。そんなことやってるから、こいつら程度じゃ話にならないんだよな」

二人の眼前に五体のゴブリン。
ゴブリン達をシュラとメリルを獲物として捉えている様で、表情から全くもって緊張感が感じられない。

「はぁーーーーー、嘗められたもんだな」

溜息を一つ吐き、シュラは床に落ちている石を数個拾う。
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