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応用した結果
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「ふんッ!!!」
投げられた数個の石ころは空を切り、弾丸と化してゴブリンに迫る。
目の前の角が生えた人間が拾った石を投げた。それはゴブリン達も理解出来た。
だが、その石ころを目で追えた訳では無い。
「グギャッ!!??」
「ギャッ!!??」
「ギャギャッ!!??」
「ッ―――・・・・・・」
腕を抉られ、腹に穴を空けられ、足の骨を折られ、頭の風穴を空けられた。
力任せに適当に投げられた石ころを場所がバラバラとはいえ、ゴブリン達に甚大ダメージを与えた。
そしてシュラはソウスケから預かっているアイテムポーチから木刀を取り出す。
「お前らには、これで十分だろ」
不遜な表情。
それだけでゴブリン達はさっきまでとは逆に、自分達が嘗められていると解る。
木刀に魔力を纏い、襲い掛かるシュラにゴブリンは怒りを燃やす。
燃やすのだが、素の身体能力でシュラより劣るゴブリンが出来る事は無い。
「一、二」
首を斬り落とし、胴に蹴りを喰らわせて木に激突させる。
「三」
そしてシュラに対応しようと構えるよりも先にシュラの上段からの一撃で頭が大きく凹む。
「四」
三体目のゴブリンが落としかけた石槍を素早く広い、腹部に目掛けて投擲。
当然ゴブリンにその投擲が躱せる事は無い。
ただ、少しだけシュラの狙いよりズレてしまった。
「多少は反応出来たって事か。ただ、その怪我じゃ出血多量で死ぬな」
まだ意識はあるものの、立っているのがやっとの状態のゴブリンに反撃の術は無く、シュラに恐れをなして体を引きずって逃げようとする。
だが、二人の視界から消える前に前のめりに倒れて絶命。
「ギャッ!!!???」
地上の五匹のゴブリンをシュラが倒し終えたところで、メリルが枝で隠れている木の上部を狙って短剣を投げる。
「やはりホブ・ゴブリンでしたか」
「逃げようとしていたのか?」
「シュラがあっという間にゴブリンを倒してしまうのを見て退散しようとしたのでしょう」
五体目のゴブリンが腹を貫かれた時点で逃げればもしかしたら、は無い。
しかしその時点では本能の部分に伝わる恐怖がホブ・ゴブリンの体を縛っていた。
そして慌てて逃げようとしたが、メリルの投擲の前では完全に無力だった。
「そういえば、あの糸生産と糸操作だったか。結構使いやすいのか?」
「使い勝手の良いスキルと言えるでしょう。それに、私の毒魔法とは相性が良い」
「・・・・・・お前がどういった攻撃方法を考えているのか何となく解った」
「あら、そうですか。なら感想は?」
シュラは予想出来た攻撃方法を苦い顔をしながら答える。
「エグイ。広範囲の遠距離を持たない者にとっては恐怖だろう」
「でしょうね。こうやって」
指先から紫色の糸を出したメリルはそれを木に巻き付ける。
そして木から柴糸を離すと、巻かれた部分が腐っていた。
「体に毒を染み込ませる事も出来ますし、応用が出来れば更に使い勝手が良くなるでしょう。それで、シュラの方はどうなのですか?」
「最初は完全に防御用のアビリティだと思っていた。けど、ラガスからの言葉でその認識が変わった」
ラガスからの一言で城壁はただ仲間を守るだけのアビリティでは無い。
その実演をするため、シュラは城壁を発動する。
すると地面から岩の壁が現れる。
そして岩の壁は徐々に形を変え、シュラの腕にドリル状となって纏う。
「よっと」
軽くストレートを放つと、岩のドリルがすっぽ抜け、木々に風穴を空けながらどんどん前へ前へ進む。
「攻撃は最大の防御、それなら防御は最大の攻撃にもなるんじゃないのかってな。最初は良く解らんかったが、ラガスが造る魔靴を思い出したら何となく出来た」
「何となくであれですか。人にとってもモンスターにとってもかなりの脅威ですね。さて、シュラの今の攻撃で何かが釣れたようですね」
投げられた数個の石ころは空を切り、弾丸と化してゴブリンに迫る。
目の前の角が生えた人間が拾った石を投げた。それはゴブリン達も理解出来た。
だが、その石ころを目で追えた訳では無い。
「グギャッ!!??」
「ギャッ!!??」
「ギャギャッ!!??」
「ッ―――・・・・・・」
腕を抉られ、腹に穴を空けられ、足の骨を折られ、頭の風穴を空けられた。
力任せに適当に投げられた石ころを場所がバラバラとはいえ、ゴブリン達に甚大ダメージを与えた。
そしてシュラはソウスケから預かっているアイテムポーチから木刀を取り出す。
「お前らには、これで十分だろ」
不遜な表情。
それだけでゴブリン達はさっきまでとは逆に、自分達が嘗められていると解る。
木刀に魔力を纏い、襲い掛かるシュラにゴブリンは怒りを燃やす。
燃やすのだが、素の身体能力でシュラより劣るゴブリンが出来る事は無い。
「一、二」
首を斬り落とし、胴に蹴りを喰らわせて木に激突させる。
「三」
そしてシュラに対応しようと構えるよりも先にシュラの上段からの一撃で頭が大きく凹む。
「四」
三体目のゴブリンが落としかけた石槍を素早く広い、腹部に目掛けて投擲。
当然ゴブリンにその投擲が躱せる事は無い。
ただ、少しだけシュラの狙いよりズレてしまった。
「多少は反応出来たって事か。ただ、その怪我じゃ出血多量で死ぬな」
まだ意識はあるものの、立っているのがやっとの状態のゴブリンに反撃の術は無く、シュラに恐れをなして体を引きずって逃げようとする。
だが、二人の視界から消える前に前のめりに倒れて絶命。
「ギャッ!!!???」
地上の五匹のゴブリンをシュラが倒し終えたところで、メリルが枝で隠れている木の上部を狙って短剣を投げる。
「やはりホブ・ゴブリンでしたか」
「逃げようとしていたのか?」
「シュラがあっという間にゴブリンを倒してしまうのを見て退散しようとしたのでしょう」
五体目のゴブリンが腹を貫かれた時点で逃げればもしかしたら、は無い。
しかしその時点では本能の部分に伝わる恐怖がホブ・ゴブリンの体を縛っていた。
そして慌てて逃げようとしたが、メリルの投擲の前では完全に無力だった。
「そういえば、あの糸生産と糸操作だったか。結構使いやすいのか?」
「使い勝手の良いスキルと言えるでしょう。それに、私の毒魔法とは相性が良い」
「・・・・・・お前がどういった攻撃方法を考えているのか何となく解った」
「あら、そうですか。なら感想は?」
シュラは予想出来た攻撃方法を苦い顔をしながら答える。
「エグイ。広範囲の遠距離を持たない者にとっては恐怖だろう」
「でしょうね。こうやって」
指先から紫色の糸を出したメリルはそれを木に巻き付ける。
そして木から柴糸を離すと、巻かれた部分が腐っていた。
「体に毒を染み込ませる事も出来ますし、応用が出来れば更に使い勝手が良くなるでしょう。それで、シュラの方はどうなのですか?」
「最初は完全に防御用のアビリティだと思っていた。けど、ラガスからの言葉でその認識が変わった」
ラガスからの一言で城壁はただ仲間を守るだけのアビリティでは無い。
その実演をするため、シュラは城壁を発動する。
すると地面から岩の壁が現れる。
そして岩の壁は徐々に形を変え、シュラの腕にドリル状となって纏う。
「よっと」
軽くストレートを放つと、岩のドリルがすっぽ抜け、木々に風穴を空けながらどんどん前へ前へ進む。
「攻撃は最大の防御、それなら防御は最大の攻撃にもなるんじゃないのかってな。最初は良く解らんかったが、ラガスが造る魔靴を思い出したら何となく出来た」
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