冒険がしたい創造スキル持ちの転生者

Gai

文字の大きさ
957 / 1,083
連載

兄の物語[113]惜しまず使うべき

しおりを挟む
「ちゃちゃっと見つけちまいたいな!!」

二度目の探索時の朝、今日も元気に朝から朝食をモリモリと食べるバルガス。

「そうね。早く発見して、終わらせられるのに越したことはないわ。とはいえ、バジリスク以外の魔物にも注意しなければなさそうだけど」

「? なんかそういう話を耳にしたんか?」

「元々バジリスクは流れの魔物らしいのよ。それを考えると、この辺りで一番有名だった魔物が今だけは息を潜めている可能性があるのよ」

ペトラの情報共有を聞き、リーダーであるクライレット、そしてカルディアも同意するように頷く。

「魔物だったら、野性むき出しバチバチに戦り合うもんだろ」

「この虎と同意見ね~~。そんな軟弱なモンスターとかいる?」

「解りやすい例だと、通常種のゴブリンやスライムとかが軟弱の部類に入ると思うのだけど」

「…………」

本能的にペトラの言葉に反論してしまったジェリスだが、思考力と情報力を持つペトラにあっさりと返されてしまい、黙るしかなかった。

「話を戻すわ。確かに、ランク的に……もしくは実力的にはバジリスクと釣り合っている魔物が居たとしても、本能的に石化という能力に恐怖を感じる筈よ」

「あぁ~~~……なるほど、な。人間ですら結構困ってるのに、魔物が困らないはずねぇか」

「そういう事よ。毒に関しては耐性を持っている魔物もいるでしょう。魔物の回復力を考えれば、そのまま治すことも出来るかもしれない。けど、石化っていう状態異常は、根本的から毒とかとは違うのよ」

「ペトラの言う通りだぜ。食らえば、その体が石になっちまう。感触が無くなって、まるで自分の体じゃねぇみたいに感じる……らしいぜ」

「魔物からしたら、本当に混乱してしまう状態異常でしょうね」

自然界には魔物だけではなく、食べられるが毒が含まれている果実。
そして果実だけではなく毒草、毒花などがある。

元からそういった知識がなかったとしても、生きていく中で近づかない方が良い、これは食えないといった毒といった存在を認識するようになる。

だが、触れれば石化してしまう花や草、果実は基本的に存在せず、そういった超特殊な鉱石なども存在しない。

加えて、石化という状態異常攻撃を使用する魔物も非常に少ない。

「つまり、この街に到着する前に予想してた、バジリスクを討伐した後に、別の魔物が襲撃してくる可能性がそこそこあるってわけだな」

「理解が速いじゃない、バルガス。そういうことだから、バジリスクを討伐することが最優先ではあるけれど、何人かは奇襲に対応出来るように魔力を温存しておいた方が良いでしょうね」

「バジリスク相手に魔力を温存か~~……それって、ちょっとリスクがある感じだよね」

昇格試験に合格する為に討伐するBランク魔物。

当然、絶対に勝つ闘志は既に備わっており、イメージもある程度出来ている。
しかし……決して楽に勝てる相手ではない。

「そうなると、俺がある程度調整するべきだな」

「わ、私も上手く調節して、無駄に魔力を消費しない様にするね」

「二人ともありがとう」

クライレット、バルガス、メリル、ジェリスの四人は前衛として戦わなければならない。

四人もいるとはいえ、そう簡単に余裕をつくることは出来ない。
だが、後衛であるカルディアとミシェルは魔法をメインに使う後衛であるため、魔力の消費量は多いが、それでも前衛四人と比べて安全に魔力を回復出来るタイミングが多い。

「……やっぱり、私もそうすべきよね」

「いや、ペトラはバジリスクの妨害に魔力も惜しまず使うべきだ。前衛組の実力を疑っている訳ではないが、一人でも石化すれば、必ず隙が生まれる。それを妨害し続けるには、魔力も集中力も惜しまず使った方が良い」

「俺もカルディアと同じだな。余裕をもって動ける奴が大いに越したことはねぇが、それでバジリスクの討伐をしくったら元も子もねぇだろ」

「…………そうですね」

改めて、諸々の攻め方などが決まった。
後はバジリスクと遭遇し勝利を掴み……邪魔者がいれば、纏めて叩き潰すだけである。
しおりを挟む
感想 685

あなたにおすすめの小説

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る

マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息 三歳で婚約破棄され そのショックで前世の記憶が蘇る 前世でも貧乏だったのなんの問題なし なによりも魔法の世界 ワクワクが止まらない三歳児の 波瀾万丈

転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。 不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。 14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します

潮ノ海月@2025/11月新刊発売予定!
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる! トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。 領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。 アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。 だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう 完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。 果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!? これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。 《作者からのお知らせ!》 ※2025/11月中旬、  辺境領主の3巻が刊行となります。 今回は3巻はほぼ全編を書き下ろしとなっています。 【貧乏貴族の領地の話や魔導車オーディションなど、】連載にはないストーリーが盛りだくさん! ※また加筆によって新しい展開になったことに伴い、今まで投稿サイトに連載していた続話は、全て取り下げさせていただきます。何卒よろしくお願いいたします。

【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました

いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。 子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。 「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」 冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。 しかし、マリエールには秘密があった。 ――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。 未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。 「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。 物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立! 数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。 さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。 一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて―― 「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」 これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、 ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー! ※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。

ファンタジーは知らないけれど、何やら規格外みたいです 神から貰ったお詫びギフトは、無限に進化するチートスキルでした

渡琉兎
ファンタジー
『第3回次世代ファンタジーカップ』にて【優秀賞】を受賞! 2024/02/21(水)1巻発売! 2024/07/22(月)2巻発売!(コミカライズ企画進行中発表!) 2024/12/16(月)3巻発売! 2025/04/14(月)4巻発売! 応援してくださった皆様、誠にありがとうございます!! 刊行情報が出たことに合わせて02/01にて改題しました! 旧題『ファンタジーを知らないおじさんの異世界スローライフ ~見た目は子供で中身は三十路のギルド専属鑑定士は、何やら規格外みたいです~』 ===== 車に轢かれて死んでしまった佐鳥冬夜は、自分の死が女神の手違いだと知り涙する。 そんな女神からの提案で異世界へ転生することになったのだが、冬夜はファンタジー世界について全く知識を持たないおじさんだった。 女神から与えられるスキルも遠慮して鑑定スキルの上位ではなく、下位の鑑定眼を選択してしまう始末。 それでも冬夜は与えられた二度目の人生を、自分なりに生きていこうと転生先の世界――スフィアイズで自由を謳歌する。 ※05/12(金)21:00更新時にHOTランキング1位達成!ありがとうございます!

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。