冒険がしたい創造スキル持ちの転生者

Gai

文字の大きさ
788 / 1,083
連載

少年期[945]金金金

しおりを挟む
「それじゃ、数日後に取りに来ます」

「分かりました」

情報の提供が終わり、後日また地図回収。

「おかえり、ゼルート」

「ただいま……飯だ飯」

部屋に戻っている二人にそう告げ、直ぐに食堂へ戻る。

幸いにもまだ食堂の時間は終っておらず、人が少ないこともあって速いペースで料理が運ばれてくる。

「職員の反応はどうだった?」

「死ぬほど驚いてたな。まっ、情報が情報なだけに当然だろうけど」

ダンジョンが発見された。
しかも、その階層は十層や二十層程度の階層数ではなく……全部で四十層。

そんなダンジョンから手に入る資源を考えれば、ギルド職員だけではなく商人やラルフロンを収める領主としても、涎が止まらない状態となる。

とはいえ、まだまだ問題が山積みなのは事実。

「後、フォーシックタートルの強さとか、ボス部屋の状況を伝えたけど、結構絶望してたな」

「あぁ~~~~、まぁそうなるわよね」

そもそもボスがAランクの魔物というだけで討伐困難であるため、仮にボスがフォーシックタートルであっても、どちらにしろ絶望感は感じる。

その分、手に入る素材や宝箱には期待出来るが、無事に帰ってこれる可能性は決して高くない。
たった三人だけで討伐したゼルートたちだけが異常なだけ。

「フォーシックタートルも絶望する強さを持っているが、一番の問題は海中ダンジョンに辿り着く為の海中路? じゃないのか」

「その通りだな。でも、海中専用のマジックアイテムの量産が進めば、そこら辺の問題は多少解決するだろうな」

「それはまた時間のかかる話ね。けど……普段以上に海中で動けるようになっても、やっぱり海中モンスターたちの速さは厄介よ」

「だよな……音を発するマジックアイテムとかあれば、少しはダンジョンに到着するまで楽になるだろうけど」

「音? なんで音なの?」

ゼルートの考えに対して、ルウナは当然としてアレナも頭の上にはてなマークが浮かんでいた。

「……例えば、金属に爪で引っ搔いたら、凄い嫌な音とがするだろ」

「そ、そうね」

リアルに想像してしまったルウナは、嫌悪感のあまり身震いした。

「俺たち人間に深いな音がある様に、モンスター達に対しても深いな音ってのがあると思うんだよ」

「そう言われると……そうね。納得出来る考えだわ」

今まで考えたことがなかった内容ではあるが、不思議とすんなりと二人の頭に入った。

「それに、音は地上よりも水中の方が伝わるのが速いみたいだしな」

「えっ、そうなの?」

「そうらしいぞ」

漫画で得た知識であるため、詳しい原理を説明することが出来ない。

創造でそういった本を創り出せば説明できるが、面倒なので特に詳しい説明はしなかった。
二人もゼルートがそういった嘘を付くような性格ではないと把握してるため、深く追求することはなかった。

「音を出すマジックアイテムなら、造るのはそこまで難しくないだろ」

「専門外ではあるけど、そんなに難しくはなさそうね」

「問題はどういった素材を組み合わせれば、海中に生息するモンスターが嫌がるのか。最悪、モンスターの種類ごとによって、その音を変えなければならないかもしれない」

新たなマジックアイテムを造り出すことは容易ではなく、今回ゼルートが考えた様な、比較的制作難易度が高くないマジックアイテムであっても、確かな結果を出すためには多くのトライ&エラーが必要。

当然、自己鍛錬などではないので、多くの時間だけではなく金と素材が必要になる。
そして今回のマジックアイテムに関しては……本当に効果があるのか実験するために、命を危険にさらす必要がある。

その点に関しては冒険者たちに依頼することになるだろうが、それはそれでまたお金がかかってしまう。

(場合によっては今後需要が爆発するであろうマジックアイテムだから、投資する人たちはいるだろうけど……金は湯水の如く湧く訳じゃないからな)

ゼルートはそのマジックアイテムの開発に協力するつもりは、毛頭なかった。
しおりを挟む
感想 685

あなたにおすすめの小説

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます

六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。 彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。 優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。 それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。 その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。 しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。 ※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。 詳細は近況ボードをご覧ください。

転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。 不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。 14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します

潮ノ海月@2025/11月新刊発売予定!
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる! トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。 領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。 アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。 だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう 完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。 果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!? これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。 《作者からのお知らせ!》 ※2025/11月中旬、  辺境領主の3巻が刊行となります。 今回は3巻はほぼ全編を書き下ろしとなっています。 【貧乏貴族の領地の話や魔導車オーディションなど、】連載にはないストーリーが盛りだくさん! ※また加筆によって新しい展開になったことに伴い、今まで投稿サイトに連載していた続話は、全て取り下げさせていただきます。何卒よろしくお願いいたします。

【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました

いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。 子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。 「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」 冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。 しかし、マリエールには秘密があった。 ――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。 未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。 「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。 物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立! 数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。 さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。 一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて―― 「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」 これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、 ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー! ※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。

ファンタジーは知らないけれど、何やら規格外みたいです 神から貰ったお詫びギフトは、無限に進化するチートスキルでした

渡琉兎
ファンタジー
『第3回次世代ファンタジーカップ』にて【優秀賞】を受賞! 2024/02/21(水)1巻発売! 2024/07/22(月)2巻発売!(コミカライズ企画進行中発表!) 2024/12/16(月)3巻発売! 2025/04/14(月)4巻発売! 応援してくださった皆様、誠にありがとうございます!! 刊行情報が出たことに合わせて02/01にて改題しました! 旧題『ファンタジーを知らないおじさんの異世界スローライフ ~見た目は子供で中身は三十路のギルド専属鑑定士は、何やら規格外みたいです~』 ===== 車に轢かれて死んでしまった佐鳥冬夜は、自分の死が女神の手違いだと知り涙する。 そんな女神からの提案で異世界へ転生することになったのだが、冬夜はファンタジー世界について全く知識を持たないおじさんだった。 女神から与えられるスキルも遠慮して鑑定スキルの上位ではなく、下位の鑑定眼を選択してしまう始末。 それでも冬夜は与えられた二度目の人生を、自分なりに生きていこうと転生先の世界――スフィアイズで自由を謳歌する。 ※05/12(金)21:00更新時にHOTランキング1位達成!ありがとうございます!

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。