762 / 1,040
七百三十二話 四人や五人じゃ足りない
しおりを挟む
「お前の相手は俺だ」
エルダーリッチがザハークの邪魔をしない様に、ソウスケは思いっきりエルダーリッチの意識を自分に向ける。
「私との戦闘に集中してもらいましょうか」
その考えはミレアナも同じく、開幕から弓による攻撃と攻撃魔法を同時に行う。
とはいえ、クリムゾンリビングナイトのお供であるエルダーリッチの実力は当たり前だが、決して低くない。
平気な顔で……顔と呼べそうな顔はないが、平然と動きながら攻撃魔法をバンバン撃ってくる。
五十層まで到達できる魔法使いなら同じことを出来るだろう。
ただ、エルダーリッチの魔力量と火力が非常に厄介であり、冒険者たちを苦しめる。
(ファイヤーランスを放ちながら、ロックバレットも並行して撃ってくる……話は聞いてたけど、ここまで遭遇した魔法がメインのモンスターと比べて非常に技量が高いな)
ひょいひょいっとエルダーリッチの攻撃魔法を躱すソウスケだが、その技量に感心していた。
違う攻撃魔法を同時に行使するのは、一流でも難しい。
エルダーリッチは一つの攻撃を放った瞬間に次の攻撃を速攻で行っているのではなく、違う攻撃を同時に発動している。
攻撃魔法の種類、属性も多く……今まで多くの冒険者たちを苦しめてきた。
魔力による感知力も優れており、凄腕の斥候が気配を殺して近づいたとしても、反応することも珍しくない。
(怒涛の魔法を掻い潜って、その体に強烈な攻撃をぶち込むのがベターな倒し方ってところか)
とはいえ、ツッコむことばかり気にしていては、地面からの攻撃や、いきなり現れる壁に激突する可能性もある。
(いやぁ~~~、こりゃ本当に四人や五人じゃ足りないんだろうな)
ソウスケが対峙しているエルダーリッチだけが優れているのではなく、この部屋に出現するエルダーリッチは全て優れた魔力量と魔法、技術を有している。
しかし、ソウスケの力であれば、攻撃魔法の相殺は難しくなく、脚の速さを活かせば回避することも容易い。
現在は使用していないが、武器で攻撃魔法を弾きながら魔法を発動し、他の攻撃魔法を相殺することも可能。
色々と出来るソウスケはエルダーリッチにとって、自身の強味を完全に潰される相手といえる。
魔法の面に関してはとても優れているエルダーリッチだが、四十八階層でソウスケが戦ったガルムの様な経験予測などのスキルは持っておらず、予測に優れたモンスターでもない。
故に……戦闘が始まってから数分が経つが、エルダーリッチは未だに一撃もソウスケに魔法を当てられていない。
ちなみに、ソウスケはザハークがクリムゾンリビングナイトとの戦いを絶対に長く楽しむと予想しているので、自分もなるべくエルダーリッチとの魔法合戦を楽しもうと決めていた。
(いやいや、本当に魔力が尽きないな、こいつ……でも、中級以上の攻撃魔法は撃ってこないんだな……いや、相手が俺だから撃てないのか)
相手の動きを読む力はないが、相手の性質や強味などを分析する知能はある。
エルダーリッチがソウスケと分析した結果……強力な攻撃魔法を放とうと、そちらに時間を割いた瞬間……絶対に殺されると判断。
その判断は間違っておらず、ソウスケがその気になれば……その一瞬に接近し、エルダーリッチを斬り裂くことも可能。
ただ、ソウスケに今のところそんなことをする考えはなく、ザハークの戦いが終わるまでエルダーリッチとの魔法合戦を楽しむ。
なので、エルダーリッチが強力な攻撃魔法の準備に移ったところで、それを邪魔しようとはしない。
しかし……強力な攻撃魔法が放たれれば、勿論相殺か回避は行う。
どちらにしろ、エルダーリッチに勝ち目がないという事実だけは変わらない。
それでもエルダーリッチは休むことなく攻撃魔法や妨害、拘束魔法などでソウスケを攻め続ける。
「ん? ガス欠か」
ソウスケがそう呟いた瞬間、エルダーリッチの視界からソウスケが消えた。
エルダーリッチがザハークの邪魔をしない様に、ソウスケは思いっきりエルダーリッチの意識を自分に向ける。
「私との戦闘に集中してもらいましょうか」
その考えはミレアナも同じく、開幕から弓による攻撃と攻撃魔法を同時に行う。
とはいえ、クリムゾンリビングナイトのお供であるエルダーリッチの実力は当たり前だが、決して低くない。
平気な顔で……顔と呼べそうな顔はないが、平然と動きながら攻撃魔法をバンバン撃ってくる。
五十層まで到達できる魔法使いなら同じことを出来るだろう。
ただ、エルダーリッチの魔力量と火力が非常に厄介であり、冒険者たちを苦しめる。
(ファイヤーランスを放ちながら、ロックバレットも並行して撃ってくる……話は聞いてたけど、ここまで遭遇した魔法がメインのモンスターと比べて非常に技量が高いな)
ひょいひょいっとエルダーリッチの攻撃魔法を躱すソウスケだが、その技量に感心していた。
違う攻撃魔法を同時に行使するのは、一流でも難しい。
エルダーリッチは一つの攻撃を放った瞬間に次の攻撃を速攻で行っているのではなく、違う攻撃を同時に発動している。
攻撃魔法の種類、属性も多く……今まで多くの冒険者たちを苦しめてきた。
魔力による感知力も優れており、凄腕の斥候が気配を殺して近づいたとしても、反応することも珍しくない。
(怒涛の魔法を掻い潜って、その体に強烈な攻撃をぶち込むのがベターな倒し方ってところか)
とはいえ、ツッコむことばかり気にしていては、地面からの攻撃や、いきなり現れる壁に激突する可能性もある。
(いやぁ~~~、こりゃ本当に四人や五人じゃ足りないんだろうな)
ソウスケが対峙しているエルダーリッチだけが優れているのではなく、この部屋に出現するエルダーリッチは全て優れた魔力量と魔法、技術を有している。
しかし、ソウスケの力であれば、攻撃魔法の相殺は難しくなく、脚の速さを活かせば回避することも容易い。
現在は使用していないが、武器で攻撃魔法を弾きながら魔法を発動し、他の攻撃魔法を相殺することも可能。
色々と出来るソウスケはエルダーリッチにとって、自身の強味を完全に潰される相手といえる。
魔法の面に関してはとても優れているエルダーリッチだが、四十八階層でソウスケが戦ったガルムの様な経験予測などのスキルは持っておらず、予測に優れたモンスターでもない。
故に……戦闘が始まってから数分が経つが、エルダーリッチは未だに一撃もソウスケに魔法を当てられていない。
ちなみに、ソウスケはザハークがクリムゾンリビングナイトとの戦いを絶対に長く楽しむと予想しているので、自分もなるべくエルダーリッチとの魔法合戦を楽しもうと決めていた。
(いやいや、本当に魔力が尽きないな、こいつ……でも、中級以上の攻撃魔法は撃ってこないんだな……いや、相手が俺だから撃てないのか)
相手の動きを読む力はないが、相手の性質や強味などを分析する知能はある。
エルダーリッチがソウスケと分析した結果……強力な攻撃魔法を放とうと、そちらに時間を割いた瞬間……絶対に殺されると判断。
その判断は間違っておらず、ソウスケがその気になれば……その一瞬に接近し、エルダーリッチを斬り裂くことも可能。
ただ、ソウスケに今のところそんなことをする考えはなく、ザハークの戦いが終わるまでエルダーリッチとの魔法合戦を楽しむ。
なので、エルダーリッチが強力な攻撃魔法の準備に移ったところで、それを邪魔しようとはしない。
しかし……強力な攻撃魔法が放たれれば、勿論相殺か回避は行う。
どちらにしろ、エルダーリッチに勝ち目がないという事実だけは変わらない。
それでもエルダーリッチは休むことなく攻撃魔法や妨害、拘束魔法などでソウスケを攻め続ける。
「ん? ガス欠か」
ソウスケがそう呟いた瞬間、エルダーリッチの視界からソウスケが消えた。
応援ありがとうございます!
44
お気に入りに追加
4,650
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる