蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉（BL）

コンプレックス恋人達編4

  涼也.英士side

涼也マンション

涼也.英士｢は？｣

風｢…僕ね、二人が、僕自身の事見てくれて、分かってくれたのが嬉しくて… 『好きだ』って言われて嬉しくて… ふ、二人とし、しちゃったの。それって二股っ、て事でしょ？僕二人に酷い事とした… だからもう二人とは…｣

英士(何を言い出すかと思えば… この純朴少年が)

涼也(俺とね、英士さんの間では、暗黙の了解なワケよ)

　思わず英士さんと顔を見合わせて

　思わずリョウと顔を見合わせて

　考える事は…

涼也｢デスヨネ｣
　
英士｢ダヨナ｣

風｢リョウくん？、エイシセンセぇ？｣

涼也｢風ちゃん、俺達互いに好き合ってんだもん。離れたくないよね？｣

風｢離れたくないよぉ｣

英士｢風？離れられないなら、離れなきゃいい｡オイラ達トライアングルで… さ｣

風｢トライアングル… うん｣

　涼也.英士(… ここ最近ずっと思ってた事)

涼也｢良く今まで無事で、オオカミ野郎ドモの群れの中生きて来たね｣

英士｢良く今まで無事で、オオカミ野郎ドモの群れの中生きて来たな｣

英士｢冴多の奴『風ちゃんの笑顔を引き出してあげる事が出来なかった』って言ってたけど｣

心紀『倫さんに、どうやって思いを伝えたらいいか、分かんない』

　以外と不器用なアイツに、ああいうタイプは正攻法で行けって、これからもアドバイスしてやろうかな？

涼也｢冴多くん、風ちゃんを、狼の群れから守る役をしてくれてたんだ｣

　カラカウノ辞めて(笑)、兄貴との恋の応援してやろっかな？兄貴にも幸せになって貰いたいし…

涼也｢って!風ちゃん寝てんじゃん!｣

英士｢マジか!風!｣
　
　涼也.英士(気づいたらソファーセットで横になってウトウトている風ちゃん… (風))

涼也｢綺麗ですね…｣

英士｢綺麗だな…｣


ー寝室ー

風｢ぇ？リョウくん？エイシセンセ？な、何？｣

涼也｢何はこっちのセリフですよ？3人で幸せになるって決めたじゃないですか？｣

風｢本当にそれで良いのかな？｣

英士｢良いに決まってんだろ？３人で幸せになるんだよ！｣

風｢３人で幸せになりたい…｣



　リョウに抱き締められながら、綺麗な蕾にアイツを迎え入れ愛されているのに、泣いているフウ

　泣いちゃ駄目。って言うように必死に嗚咽を耐えながら… 静かに泣いているフウが堪らなく愛しいんだ

英士｢フウ泣くな…｣