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付き合って発生した悩み

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= 凛太郎 =

その日は朝から忠次ただつぐと一緒に寮へと帰った。
琢磨と和馬には何があったか根掘り葉掘り聞かれて昨日以上に疲れてしまった。

それから数日経って委員長は自主退学になったらしい。
俺がなぜ学校でぶりっこしていたかについては忠次にも洗いざらい話した。

「そうだったんですか」
「おう。だから学校では今まで通りのキャラで行くけど、引かないでほしい」
「ふふ。今更そんなことで引きませんよ。でも……君の義父さんには一度挨拶をしておきたいな」
「え? 挨拶? そんなのしなくていいけど」
「でも付き合うことになったのだし。まぁ、すぐにとは言いません。頭の隅にでも置いておいてください」
「……うーん、分かった」


そんな感じで忠次は俺のキャラについて受け入れてくれたのだが、忠次と付き合えることになって俺には一つ悩みが出来た。
人と人とが交際をするにあたって、その……することがあるだろ。

忠次はかっこいいし、かわいいし。
でも俺の方が年下だし、忠次は俺の女装かわいいって言ってたし。
……多分俺が下だろ。
正直、忠次が俺としたいと言ってくれるならどっちでもいいんだ俺は。

まだキスもしたこともないうちから悩むのは早いかもしれないが心の準備ってものが必要だと思う。いや、断じてビビっているわけではない。




= 忠次 =

私のことを好きになってほしいと願っていたのに、すぐに告白されあっさりと願いは叶ってしまった。
告白された時は寝起きで頭が追いつかなくて一回振ってしまいそうになったけど、ちゃんと思いも伝えられたし、私たちの交際はきっと順調に進むだろう。

市原組の息子は自主退学させたと父から連絡があった。
それから凛太郎はなぜあんなにぶりっこしていたのかを教えてくれた。
凛太郎の言う嫌われタスクなるものをどうにかやめさせてやりたい。
だから一回挨拶に行って凛太郎の養父と話してみたいと思った。
凛太郎はあまり乗り気じゃなかったけど、会わせてもらえるのを待つつもりだ。


そして凛太郎と付き合えることになって私は一つ決意した。
ここは男子校というのもあって、男同士のやり方については結構生々しいところまで聞いたことがある。どちらが上をやるか下をやるか明確に決まっているカップルもいれば、その争いで喧嘩になるカップルもいるらしい。

凛太郎は私よりも強い。
かわいいけど、男らしいし、かっこいい。

だから多分、私が下になるんだろう。
凛太郎とこんなことで喧嘩になるなんて考えたくもない。
そして私たちは男子高校生なのだ。付き合っている人がいるのにしない何てことは100パーセントない。
だから私が下なのは決定事項として動こう。

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