管理人さんといっしょ。

桜庭かなめ

文字の大きさ
219 / 251
特別編8

プロローグ『喜び包まれる教室にあの人が来ない』

しおりを挟む
特別編8



 6月24日、月曜日。
 今日も起きたときから雨がシトシトと降っている。2週間ほど前に梅雨入りしてからはこういう天候の日が多い。
 梅雨入り直後は涼しかったけど、日にちが経つにつれて蒸し暑く感じる日の方が多くなってきた。その蒸し暑さも日に日にキツくなってきて。あと1週間で7月になるのも納得だ。
 月曜日でしかも蒸し暑い気候だと気怠くなりやすい。ただ、幸いにも俺・桐生由弦きりゅうゆづるは、1学年上の恋人の白鳥美優しらとりみゆ先輩と一緒に住んでいる。しかも、住まいのあるアパート・あけぼの荘は通学する私立陽出学院ひでがくいん高等学校まで徒歩数分ほどの近さ。高校の校舎も全館エアコンが効いていて快適な環境。そのため、週が明けても嫌な気持ちは全然ない。

「ごちそうさま。由弦君が作った玉子焼きと味噌汁美味しかったよ」
「良かったです。ありがとうございます」
「こちらこそありがとうだよ。じゃあ、後片付けは私がやっておくね。その間に由弦君は学校に行く準備をしてて」
「分かりました」

 朝ご飯をしっかりと食べたし、俺の作った玉子焼きと味噌汁を褒めてもらえたから、今日だけでなく今週の学校生活も頑張れそうだ。
 寝室に戻り、忘れ物がないかどうか。勉強机に置いてある鏡を見て、制服や髪に乱れがないかどうかを確認する。

「大丈夫だな」

 必要なものはバッグに入っているし、服装や髪も特に問題ない。これなら今日も平穏な学校生活を送れるだろう。
 普段、登校するときは、隣の部屋の住人で俺のクラスメイトの姫宮風花ひめみやふうかと、美優先輩の親友・花柳瑠衣はなやぎるい先輩がインターホンを鳴らしてくれる。そのときが来るまで、俺と美優先輩はゆっくりとした時間を過ごす。俺の淹れた温かい日本茶をすすりながら。外は蒸し暑いけど、リビングはエアコンで涼しくなっている。なので、温かい飲み物もいいなと思う。
 そして、朝食を食べ終わってから20分ほど。
 ――ピンポーン。
 インターホンが鳴った。この時間帯からして、風花と花柳先輩だろう。
 美優先輩は食卓の椅子から立ち上がり、廊下に出る扉の側にあるインターホンのところに向かい、応対する。

「すぐに行くね。……瑠衣ちゃんと風花ちゃんだよ」
「そうですか。では、行きましょうか」
「うんっ」

 俺達は寝室にあるスクールバッグを持って、玄関へ向かう。
 ローファーを履いて、玄関の扉を開ける直前、

「いってきます、先輩」
「うん。いってきます、由弦君」

 そう言葉を交わして、俺から美優先輩にいってきますのキスをする。最近は登校時に家を出る際、こうしてキスすることが多くなってきた。
 唇を離すと、すぐ目の前にはニコッと笑う美優先輩の顔が。そんな先輩を見ていると、今日も頑張ろうって思える。
 美優先輩が玄関を開けると、そこには制服姿の風花と花柳先輩が立っていた。
 おはよう、と笑顔で挨拶を交わし、4人で陽出学院高校に向かって歩き出す。雨が降っているので、俺は美優先輩と相合い傘をして。空気は蒸しているけど、手や腕から伝わってくる先輩の温もりは心地いい。

「風花ちゃん。体調はどう? 疲れは残っていない?」

 優しい声で風花にそう問いかける美優先輩。
 なぜ、美優先輩が風花に今のような問いかけをするのか。なぜなら、先週末に開催された水泳の都大会に風花が出場したからだ。風花は100m自由形、400m個人メドレー、学校対抗の400mメドレーリレーの自由形の選手として出場し、その全てで関東大会の進出を決めた。
 美優先輩達と一緒に応援しに行ったけど、風花は頑張って泳いでいたな。泳いでいる姿はもちろんのこと、泳いだ後に俺達へ見せる笑顔はとても素敵だった。

「元気ですよ! 昨日はぐっすり寝たので!」

 ハキハキとした声で風花はそう答える。今の言葉に嘘偽りないと証明するかのように、風花の顔には持ち前の明るい笑みが浮かんでいて。

「元気なら良かった。その様子なら大丈夫そうだね」
「ええ。レースも楽しかったですし、関東大会に進出できて、とても気分のいい中で眠れましたから! 元気いっぱいです!」
「いつも以上に元気よね、風花ちゃん。そんな風花ちゃんを見ていると、元気をお裾分けしてもらっている感覚になるわ」

 そう話す花柳先輩の笑顔はいつもより明るく感じられる。花柳先輩も俺達と一緒に風花を応援して、風花が関東大会に出場したのが決まったときにはとても喜んでいた。その喜びも今の明るさに繋がっているのかもしれない。

「これから関東大会に向けて頑張るぞ……といきたいところですけど、その前に期末試験を頑張らないといけないですね。中間試験ではあまり良くなかった教科もありましたし。それに、今日から試験前期間で部活動も禁止ですから」
「……そうだねー、風花ちゃん」

 花柳先輩はさっきよりも小声でそう言い、「はあっ」とため息をついている。期末試験が近づいている現実を目の当たりにし、風花からお裾分けしてもらった元気が吹き飛んでしまったのだろうか。
 陽出学院高校は来週の月曜日から5日間かけて期末試験が行なわれる。校則により、試験1日目の1週間前から、部活動は原則禁止となっている。つまり、今日から活動ができなくなるのだ。

「風花ちゃんの言う通りだね。前に話したかもしれないけど、もし期末試験で赤点を取って、1学期の評定でも赤点だったときには、夏休みに特別課題を出されたり、補習に参加せられたりするからね。成績が酷いと、部活やバイトも禁止させられちゃうし」
「水泳部の先輩からも同じようなことを言われました、美優先輩。不安な教科もありますし、中間試験のときのように美優先輩達と一緒に勉強会したいです」
「あたしも風花ちゃんに賛成。不安な教科は美優に教えてほしいわ」

 そう言い、右手を軽く挙げる花柳先輩。
 中間試験のときは、試験前と試験期間中は美優先輩と俺の家で、この4人で試験勉強をすることが恒例だった。俺達に加えて、あけぼの荘の住人達や俺と風花の友人達とも一緒に勉強したことも多かったな。

「俺も勉強会に賛成です。中間試験のときは、勉強会をして捗りましたから」

 美優先輩から分からないところを教えてもらったり、風花や友人達に勉強を教えたりするのもいい勉強になったから。勉強会をしたのもあって、中間試験ではいい点数を取ることができたと考えている。

「みんなで勉強するのっていいよね。不安な教科がある子もいるし、今回の試験でも放課後や休日にはみんなで勉強会をしようか」

 美優先輩はいつもの優しい笑みを浮かべながらそう言った。先輩の今の言葉を受け、風花と花柳先輩は嬉しそうにしている。中間試験での勉強会では風花は俺、花柳先輩は美優先輩に質問することが結構多かったからなぁ。
 期末試験でも美優先輩達と一緒に勉強して、高得点を取っていきたい。来年も特待生でいられるためにも。
 その後も、週末の都大会や期末試験の話をしながら歩き、陽出学院高校に登校した。
 昇降口に入ると、エアコンがかかっていて涼しい。中学までは職員室とパソコン室くらいしかエアコンがなかったので快適さが雲泥の差である。東京の私立高校は凄いって何度思ったことか。
 いつも通り、4人で階段を上がっていき、俺と風花のクラス・1年3組の教室がある4階で美優先輩と花柳先輩と別れた。
 風花と駄弁りながら1年3組の教室を入ると、

「おっ、桐生と姫宮。おはよう」
「おはよう、風花ちゃん、桐生君」

 俺達と特に親しいクラスメイトの加藤潤かとうじゅん橋本奏はしもとかなでさんが挨拶をしてくれる。ただ、2人ともいつもよりもいい笑顔をしているような。

「あと、風花ちゃんは水泳の関東大会進出おめでとう!」

 さっきよりも大きな声でそう言うと、橋本さんはこちらに駆け寄ってきて、風花のことをぎゅっと抱きしめた。加藤も「おめでとう」と言い、拍手をしながら俺達のところにやってきた。なるほど。2人がいい笑顔だったのは、風花の関東大会出場をお祝いするためだったのか。
 橋本さんと加藤から祝福の言葉をもらったからか、風花はとても嬉しそうな表情になり、

「2人ともありがとう! 1ヶ月後の関東大会も頑張るよ!」

 元気のいい声で、お礼と今後の抱負を話していた。
 その後も女子中心にクラスメイトの多くが風花のところにやってきて、風花に関東大会出場を祝福する言葉をかけられていた。中にはお祝いに飴やグミをあげる女子生徒もいて。風花はクラスメイト達にたくさん「ありがとう」と言っていた。そんな光景を見ていると俺まで嬉しくなってくるなぁ。
 朝礼まであと2、3分になったところで、ようやく風花は自分の席に辿り着いた。ちなみに、風花の席は俺の一つ前の席である。

「教室に来てから自分の席に着くまで、こんなに時間がかかったのは初めてだよ」

 ニッコリと笑みを浮かべながらそう話す風花。

「たくさん祝ってもらえたな」
「うんっ! 昨日の夜に、奏ちゃんとか何人かの友達に関東大会行けるってメッセージを送ったんだ。たぶん、そこから広まったんだと思う」
「そうだったんだな」
「みんなから祝ってもらえたし、ますます関東大会を頑張ろうって思えたよ」
「そうか」

 きっと、風花ならみんなからの祝福を糧にして、関東大会に挑むことができると思う。俺も自分のできることで、風花のことを応援していきたい。
 風花とは前後の席なので、雑談しながら担任の霧嶋一佳きりしまいちか先生が来るのを待つ。先生も一緒に都大会を応援したし、朝礼のときに風花のことを話すかもしれないなぁ。
 風花と喋りながら、たまに教室の中を見渡す。風花のこともあってか、普段よりも教室の中の雰囲気がいいなぁ。何人かの生徒は風花のことを見ているし。
 ――キーンコーンカーンコーン。
 やがて、朝礼を知らせるチャイムが鳴る。もうすぐ霧嶋先生が来るだろう。そう思いながら、風花と喋り続ける。しかし、

「遅くない? 一佳先生」
「……そうだな」

 チャイムが鳴ってから数分ほど。霧嶋先生は一向に現れない。いつもなら、遅くとも鳴ってから2、3分経てば来るのに。俺達と同じようなことを考える生徒がいるのか、

「どうしたんだろう?」
「一佳先生、何かあったのかな」

 といった心配の声が聞こえてくる。朝の職員会議が長引いているのか。それとも、先生は学校に来ていないのか。
 ――ガラガラッ。
 教室がザワザワする中、前方の扉が開く音が聞こえる。廊下から入ってきたのは霧嶋先生……ではなく、数学Ⅰを担当している男性教師だった。

「みなさん。霧嶋先生は体調不良でお休みします。なので、今日の朝礼と終礼は僕が担当します」

 数学の先生のその言葉に、クラスメイトの「えー」とか「まじかぁ」という落胆の声が聞こえてくる。

「一佳先生、お休みなんだ……」

 心配そうな様子でそう言う風花。一昨日も昨日も、霧嶋先生は都大会の会場で風花達を元気よく応援していたからなぁ。
 霧嶋先生が欠勤するのはこれが初めて。だから、いつもとは違う学校生活が始まるのであった。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

まずはお嫁さんからお願いします。

桜庭かなめ
恋愛
 高校3年生の長瀬和真のクラスには、有栖川優奈という女子生徒がいる。優奈は成績優秀で容姿端麗、温厚な性格と誰にでも敬語で話すことから、学年や性別を問わず人気を集めている。和真は優奈とはこの2年間で挨拶や、バイト先のドーナッツ屋で接客する程度の関わりだった。  4月の終わり頃。バイト中に店舗の入口前の掃除をしているとき、和真は老齢の男性のスマホを見つける。その男性は優奈の祖父であり、日本有数の企業グループである有栖川グループの会長・有栖川総一郎だった。  総一郎は自分のスマホを見つけてくれた和真をとても気に入り、孫娘の優奈とクラスメイトであること、優奈も和真も18歳であることから優奈との結婚を申し出る。  いきなりの結婚打診に和真は困惑する。ただ、有栖川家の説得や、優奈が和真の印象が良く「結婚していい」「いつかは両親や祖父母のような好き合える夫婦になりたい」と思っていることを知り、和真は結婚を受け入れる。  デート、学校生活、新居での2人での新婚生活などを経て、和真と優奈の距離が近づいていく。交際なしで結婚した高校生の男女が、好き合える夫婦になるまでの温かくて甘いラブコメディ!  ※特別編6が完結しました!(2025.11.25)  ※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。  ※お気に入り登録、感想をお待ちしております。

サクラブストーリー

桜庭かなめ
恋愛
 高校1年生の速水大輝には、桜井文香という同い年の幼馴染の女の子がいる。美人でクールなので、高校では人気のある生徒だ。幼稚園のときからよく遊んだり、お互いの家に泊まったりする仲。大輝は小学生のときからずっと文香に好意を抱いている。  しかし、中学2年生のときに友人からかわれた際に放った言葉で文香を傷つけ、彼女とは疎遠になってしまう。高校生になった今、挨拶したり、軽く話したりするようになったが、かつてのような関係には戻れていなかった。  桜も咲く1年生の修了式の日、大輝は文香が親の転勤を理由に、翌日に自分の家に引っ越してくることを知る。そのことに驚く大輝だが、同居をきっかけに文香と仲直りし、恋人として付き合えるように頑張ろうと決意する。大好物を作ってくれたり、バイトから帰るとおかえりと言ってくれたりと、同居生活を送る中で文香との距離を少しずつ縮めていく。甘くて温かな春の同居&学園青春ラブストーリー。  ※特別編8-お泊まり女子会編-が完結しました!(2025.6.17)  ※お気に入り登録や感想をお待ちしております。

俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。

true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。 それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。 これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。 日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。 彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。 ※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。 ※内部進行完結済みです。毎日連載です。

桜庭かなめ
恋愛
 高校1年生の逢坂玲人は入学時から髪を金色に染め、無愛想なため一匹狼として高校生活を送っている。  入学して間もないある日の放課後、玲人は2年生の生徒会長・如月沙奈にロープで拘束されてしまう。それを解く鍵は彼女を抱きしめると約束することだった。ただ、玲人は上手く言いくるめて彼女から逃げることに成功する。そんな中、銀髪の美少女のアリス・ユメミールと出会い、お互いに好きな猫のことなどを通じて彼女と交流を深めていく。  しかし、沙奈も一度の失敗で諦めるような女の子ではない。玲人は沙奈に追いかけられる日々が始まる。  抱きしめて。生徒会に入って。口づけして。ヤンデレな沙奈からの様々な我が儘を通して見えてくるものは何なのか。見えた先には何があるのか。沙奈の好意が非常に強くも温かい青春ラブストーリー。  ※タイトルは「むげん」と読みます。  ※完結しました!(2020.7.29)

クラスメイトの王子様系女子をナンパから助けたら。

桜庭かなめ
恋愛
 高校2年生の白石洋平のクラスには、藤原千弦という女子生徒がいる。千弦は美人でスタイルが良く、凛々しく落ち着いた雰囲気もあるため「王子様」と言われて人気が高い。千弦とは教室で挨拶したり、バイト先で接客したりする程度の関わりだった。  とある日の放課後。バイトから帰る洋平は、駅前で男2人にナンパされている千弦を見つける。普段は落ち着いている千弦が脚を震わせていることに気付き、洋平は千弦をナンパから助けた。そのときに洋平に見せた笑顔は普段みんなに見せる美しいものではなく、とても可愛らしいものだった。  ナンパから助けたことをきっかけに、洋平は千弦との関わりが増えていく。  お礼にと放課後にアイスを食べたり、昼休みに一緒にお昼ご飯を食べたり、お互いの家に遊びに行ったり。クラスメイトの王子様系女子との温かくて甘い青春ラブコメディ!  ※特別編3が完結しました!(2025.12.18)  ※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。  ※お気に入り登録、いいね、感想などお待ちしております。

元おっさんの幼馴染育成計画

みずがめ
恋愛
独身貴族のおっさんが逆行転生してしまった。結婚願望がなかったわけじゃない、むしろ強く思っていた。今度こそ人並みのささやかな夢を叶えるために彼女を作るのだ。 だけど結婚どころか彼女すらできたことのないような日陰ものの自分にそんなことができるのだろうか? 軟派なことをできる自信がない。ならば幼馴染の女の子を作ってそのままゴールインすればいい。という考えのもと始まる元おっさんの幼馴染育成計画。 ※この作品は小説家になろうにも掲載しています。 ※【挿絵あり】の話にはいただいたイラストを載せています。表紙はチャーコさんが依頼して、まるぶち銀河さんに描いていただきました。

10年ぶりに再会した幼馴染と、10年間一緒にいる幼馴染との青春ラブコメ

桜庭かなめ
恋愛
 高校生の麻丘涼我には同い年の幼馴染の女の子が2人いる。1人は小学1年の5月末から涼我の隣の家に住み始め、約10年間ずっと一緒にいる穏やかで可愛らしい香川愛実。もう1人は幼稚園の年長組の1年間一緒にいて、卒園直後に引っ越してしまった明るく活発な桐山あおい。涼我は愛実ともあおいとも楽しい思い出をたくさん作ってきた。  あおいとの別れから10年。高校1年の春休みに、あおいが涼我の家の隣に引っ越してくる。涼我はあおいと10年ぶりの再会を果たす。あおいは昔の中性的な雰囲気から、清楚な美少女へと変わっていた。  3人で一緒に遊んだり、学校生活を送ったり、愛実とあおいが涼我のバイト先に来たり。春休みや新年度の日々を通じて、一度離れてしまったあおいとはもちろんのこと、ずっと一緒にいる愛実との距離も縮まっていく。  出会った早さか。それとも、一緒にいる長さか。両隣の家に住む幼馴染2人との温かくて甘いダブルヒロイン学園青春ラブコメディ!  ※特別編5が完結しました!(2025.7.6)  ※小説家になろう(N9714HQ)とカクヨムでも公開しています。  ※お気に入り登録や感想をお待ちしております。

天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】

田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。 俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。 「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」 そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。 「あの...相手の人の名前は?」 「...汐崎真凛様...という方ですね」 その名前には心当たりがあった。 天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。 こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。

処理中です...