15 / 21
第15話 灰色のマントの男たち
しおりを挟む
イーリスは、そのあとの薬屋の仕事を淡々とこなした。
シヴァンと顔を合わせるのを避けている。どのように話をすればいいのかわからない。
食事をするときも、先に食べ終わらせてから席を立った。
「よかったら、一緒にココアを飲みませんか?」
スレーが誘ってくれた。嬉しい。彼のいれてくれるココアは格別においしいから。同じように作ってもスレーのような味にはならない。
「飲みたいです」
「ちょっと待っててくださいね」
そう言って、スレーはキッチンに行く。
ココアは好きだ。甘くてまろやかで。とくに寒い夜はミルクたっぷりで飲みたくなる。
数分後に、スレーが湯気のたつココアを持ってきてくれた。
「どうぞ。熱いから気をつけてください」
「ありがとうございます」
お礼を言って、受け取る。カップの持ち手も少し熱い。ふうふうしてから一口飲むと、胸が暖かくなり、ほんのりした甘さが広がる。
(なんだか胸の苦しみと中和する感じ……)
スレーもココアを飲んだ。少し落ち着いてから話し出す。
「……店長はキツく言うので誤解されがちですが、あとで言い過ぎたと後悔している人なんですよ」
つきあいが長いと相手の考えがわかるのだろうか。
仕事中に、スレーがイーリスの顔をちらちらと見てきたのは、喧嘩を聞いていたのかもしれない。
それで、イーリスの気持ちを落ち着けようとお茶を誘ってくれたんだ。
「そうなのかな……?」
信じられない。シヴァンがあとで後悔しているようには思えなかった。ずっと俺さまに違いない。
「後悔している姿を見せていないだけですよ。どうか店長を信じてあげてください……なんて僕が言ったら、無駄なこと言ったなって怒られそうですけれど」
「そんなことない。無駄ではないわ。シヴァンにもシヴァンの言い分があって、間違っているとは思えないもの。わたしが意固地になっているだけ」
「イーリスさん……」
スレーが心配げに見つめてくる。
シヴァンと仲直りするには、ちょっと時間が必要だ。イーリスが素直になるための。
「ごちそうさまでした。おいしかったです」
イーリスは飲み終わったココアを静かに置いた。
* * *
ベッドに入ったものの、ちっとも眠くならない。外は満月で月の光がカーテンからもれてくる。眠れないのは月の光だけが原因ではない。
起き上がったイーリスは、机の上に置いたブローチを見つめる。なにか映し出されるかもしれないと期待をこめて。
(どうか、お父さんの姿を見せて)
なにも変わらない。すがるようにじっと見つめても、暗くぼんやりとした自分の顔が見えるだけだった。
あのとき、父親の姿が見えたのは偶然だったんだ。そう思ったとき。
――イーリス、どこへ行ったんだ……!
父親の叫ぶ様子が映し出された。家の机に突っ伏して、腕には酒瓶を抱えて。持病があるからと最近はお酒を控えていたのに。
ブローチをぎゅっと握りしめる。すると、父親が心配になって、気持ちがおさえられなくなってきた。
(こうしてはいられない。今すぐ行かなくちゃ)
シヴァンから止められていたことだけど、すっかりと忘れていた。朝だから、まだ寝ぼけているのだろうか。
パジャマからワンピースに着替えて、髪の毛にリボンを結ぶ。なぜかリボンを結んでも、気持ちが引き締まらない。
自分の部屋のドアをそっと閉めた。まだ早朝で、シヴァンとスレーは寝ているらしく、物音はまったくしない。
階段をそろりと降りて、店内へ。
フクロウの横を通り過ぎる。目が合うかな、と心配したが、今は目をぎゅっと閉じて寝ているようだった。
気を良くして、足音を立てずに歩いて入り口まで行った。
入り口の鍵を開けて外へ。そっと扉をしめた。
朝でも真っ暗だ。闇通りには日が登ることはない。
真っ暗な道でも、ずっと暮らしていれば目が慣れて、どれだけ歩けば目的地に行けるのかわかる。
闇通りの終着点。トンネルの前に立つと、イーリスはつばを飲み込んだ。
「……行こう」
暗いトンネルは怖いから、一気に走り抜ける。明るい外に出て足をとめると、息がはあはあした。息を整えながら早足で歩いていく。
外の光は刺激が強い。まぶしいのを覚悟していたけれど、まだ日は出ていなくて薄暗い景色だった。
朝も早すぎるようで、市場には品出ししている人はいない。
道の角を曲がると、急に灰色のマントを着た男たちに取り囲まれた。
「なぜ、道をふさぐの? わたしは先を急いでいるの!」
ハッと口をふさぐ。言ってから気づいた。まずい。
灰色の男たちに目を合わせてはいけないはずだったのに、バッチリと目を合わせてしまった。亡くなった母との約束だったのに。
「おや、意外な収穫があった。君は魔法使いなんだね」
聞いたことのある低い声。そう、闇の薬屋に客として来た――。
灰色のマントの男たちが、一斉に左右に動いて道を開ける。
現れたのは青年ロマニオだった。
「わたし、魔法なんて使えないわ」
「君は魔法使いさ。本当に自覚がないの?」
そう言われても、まったく身に覚えがない。
「ないわ」
「そうか……では、教えてあげよう。この灰色の男たちは魔法使いにしか見えないんだよ」
「えっ……そんなこと」
魔法使い。スレーのように変身できるわけでもないし、手から水を生み出すことも、口から炎を出すこともできない。
訳のわからないうちに、ロマニオは一人で「そうかそうか」と納得したようだった。
「王宮の決まりで、君を捕まえないといけない」
「んん……!」
イーリスは口元に白い布をあてられた。ツンとしたにおいがする。息を止めようとしても、強いにおいで頭がくらりとする。
白い布をはがそうともがく。しかし、ロマニオの力が強くてびくともしない。
灰色のマントの男たちは、任務完了したと言わんばかりに、各所に散らばる。
(そうか。魔法使いのあぶり出しのために、灰色のマントの男たちが存在したんだわ……。お母さんが目を合わせないでと言っていたのはそういうこと……)
点と点が線で繋がっていく。そうしているうちに、意識が途切れた。
眠ったイーリスをロマニオは抱き上げた。
その拍子に、イーリスの髪の毛をまとめていたリボンがほどけて、地面に落ちる。彼女の茶色の髪の毛が広がり、風になびいた。
それには気づかずに、ロマニオは歩いていく。
「さあ、行こうか」
不敵に笑って、歩き去った。
バサッ!
ロマニオがその場からいなくなると、フクロウが木の幹から飛んできた。密かにイーリスを尾行していたのだ。
薬屋の入り口の扉を開けて出ていくのは、このフクロウには簡単なことだ。
「ホーホー」
小さく鳴いて、地面に降り立つ。
フクロウはリボンをくちばしで拾い上げると、イーリスの危機を伝えるべく薬屋へ向かって飛び立った。
シヴァンと顔を合わせるのを避けている。どのように話をすればいいのかわからない。
食事をするときも、先に食べ終わらせてから席を立った。
「よかったら、一緒にココアを飲みませんか?」
スレーが誘ってくれた。嬉しい。彼のいれてくれるココアは格別においしいから。同じように作ってもスレーのような味にはならない。
「飲みたいです」
「ちょっと待っててくださいね」
そう言って、スレーはキッチンに行く。
ココアは好きだ。甘くてまろやかで。とくに寒い夜はミルクたっぷりで飲みたくなる。
数分後に、スレーが湯気のたつココアを持ってきてくれた。
「どうぞ。熱いから気をつけてください」
「ありがとうございます」
お礼を言って、受け取る。カップの持ち手も少し熱い。ふうふうしてから一口飲むと、胸が暖かくなり、ほんのりした甘さが広がる。
(なんだか胸の苦しみと中和する感じ……)
スレーもココアを飲んだ。少し落ち着いてから話し出す。
「……店長はキツく言うので誤解されがちですが、あとで言い過ぎたと後悔している人なんですよ」
つきあいが長いと相手の考えがわかるのだろうか。
仕事中に、スレーがイーリスの顔をちらちらと見てきたのは、喧嘩を聞いていたのかもしれない。
それで、イーリスの気持ちを落ち着けようとお茶を誘ってくれたんだ。
「そうなのかな……?」
信じられない。シヴァンがあとで後悔しているようには思えなかった。ずっと俺さまに違いない。
「後悔している姿を見せていないだけですよ。どうか店長を信じてあげてください……なんて僕が言ったら、無駄なこと言ったなって怒られそうですけれど」
「そんなことない。無駄ではないわ。シヴァンにもシヴァンの言い分があって、間違っているとは思えないもの。わたしが意固地になっているだけ」
「イーリスさん……」
スレーが心配げに見つめてくる。
シヴァンと仲直りするには、ちょっと時間が必要だ。イーリスが素直になるための。
「ごちそうさまでした。おいしかったです」
イーリスは飲み終わったココアを静かに置いた。
* * *
ベッドに入ったものの、ちっとも眠くならない。外は満月で月の光がカーテンからもれてくる。眠れないのは月の光だけが原因ではない。
起き上がったイーリスは、机の上に置いたブローチを見つめる。なにか映し出されるかもしれないと期待をこめて。
(どうか、お父さんの姿を見せて)
なにも変わらない。すがるようにじっと見つめても、暗くぼんやりとした自分の顔が見えるだけだった。
あのとき、父親の姿が見えたのは偶然だったんだ。そう思ったとき。
――イーリス、どこへ行ったんだ……!
父親の叫ぶ様子が映し出された。家の机に突っ伏して、腕には酒瓶を抱えて。持病があるからと最近はお酒を控えていたのに。
ブローチをぎゅっと握りしめる。すると、父親が心配になって、気持ちがおさえられなくなってきた。
(こうしてはいられない。今すぐ行かなくちゃ)
シヴァンから止められていたことだけど、すっかりと忘れていた。朝だから、まだ寝ぼけているのだろうか。
パジャマからワンピースに着替えて、髪の毛にリボンを結ぶ。なぜかリボンを結んでも、気持ちが引き締まらない。
自分の部屋のドアをそっと閉めた。まだ早朝で、シヴァンとスレーは寝ているらしく、物音はまったくしない。
階段をそろりと降りて、店内へ。
フクロウの横を通り過ぎる。目が合うかな、と心配したが、今は目をぎゅっと閉じて寝ているようだった。
気を良くして、足音を立てずに歩いて入り口まで行った。
入り口の鍵を開けて外へ。そっと扉をしめた。
朝でも真っ暗だ。闇通りには日が登ることはない。
真っ暗な道でも、ずっと暮らしていれば目が慣れて、どれだけ歩けば目的地に行けるのかわかる。
闇通りの終着点。トンネルの前に立つと、イーリスはつばを飲み込んだ。
「……行こう」
暗いトンネルは怖いから、一気に走り抜ける。明るい外に出て足をとめると、息がはあはあした。息を整えながら早足で歩いていく。
外の光は刺激が強い。まぶしいのを覚悟していたけれど、まだ日は出ていなくて薄暗い景色だった。
朝も早すぎるようで、市場には品出ししている人はいない。
道の角を曲がると、急に灰色のマントを着た男たちに取り囲まれた。
「なぜ、道をふさぐの? わたしは先を急いでいるの!」
ハッと口をふさぐ。言ってから気づいた。まずい。
灰色の男たちに目を合わせてはいけないはずだったのに、バッチリと目を合わせてしまった。亡くなった母との約束だったのに。
「おや、意外な収穫があった。君は魔法使いなんだね」
聞いたことのある低い声。そう、闇の薬屋に客として来た――。
灰色のマントの男たちが、一斉に左右に動いて道を開ける。
現れたのは青年ロマニオだった。
「わたし、魔法なんて使えないわ」
「君は魔法使いさ。本当に自覚がないの?」
そう言われても、まったく身に覚えがない。
「ないわ」
「そうか……では、教えてあげよう。この灰色の男たちは魔法使いにしか見えないんだよ」
「えっ……そんなこと」
魔法使い。スレーのように変身できるわけでもないし、手から水を生み出すことも、口から炎を出すこともできない。
訳のわからないうちに、ロマニオは一人で「そうかそうか」と納得したようだった。
「王宮の決まりで、君を捕まえないといけない」
「んん……!」
イーリスは口元に白い布をあてられた。ツンとしたにおいがする。息を止めようとしても、強いにおいで頭がくらりとする。
白い布をはがそうともがく。しかし、ロマニオの力が強くてびくともしない。
灰色のマントの男たちは、任務完了したと言わんばかりに、各所に散らばる。
(そうか。魔法使いのあぶり出しのために、灰色のマントの男たちが存在したんだわ……。お母さんが目を合わせないでと言っていたのはそういうこと……)
点と点が線で繋がっていく。そうしているうちに、意識が途切れた。
眠ったイーリスをロマニオは抱き上げた。
その拍子に、イーリスの髪の毛をまとめていたリボンがほどけて、地面に落ちる。彼女の茶色の髪の毛が広がり、風になびいた。
それには気づかずに、ロマニオは歩いていく。
「さあ、行こうか」
不敵に笑って、歩き去った。
バサッ!
ロマニオがその場からいなくなると、フクロウが木の幹から飛んできた。密かにイーリスを尾行していたのだ。
薬屋の入り口の扉を開けて出ていくのは、このフクロウには簡単なことだ。
「ホーホー」
小さく鳴いて、地面に降り立つ。
フクロウはリボンをくちばしで拾い上げると、イーリスの危機を伝えるべく薬屋へ向かって飛び立った。
8
あなたにおすすめの小説
9日間
柏木みのり
児童書・童話
サマーキャンプから友達の健太と一緒に隣の世界に迷い込んだ竜(リョウ)は文武両道の11歳。魔法との出会い。人々との出会い。初めて経験する様々な気持ち。そして究極の選択——夢か友情か。
(also @ なろう)
星降る夜に落ちた子
千東風子
児童書・童話
あたしは、いらなかった?
ねえ、お父さん、お母さん。
ずっと心で泣いている女の子がいました。
名前は世羅。
いつもいつも弟ばかり。
何か買うのも出かけるのも、弟の言うことを聞いて。
ハイキングなんて、来たくなかった!
世羅が怒りながら歩いていると、急に体が浮きました。足を滑らせたのです。その先は、とても急な坂。
世羅は滑るように落ち、気を失いました。
そして、目が覚めたらそこは。
住んでいた所とはまるで違う、見知らぬ世界だったのです。
気が強いけれど寂しがり屋の女の子と、ワケ有りでいつも諦めることに慣れてしまった綺麗な男の子。
二人がお互いの心に寄り添い、成長するお話です。
全年齢ですが、けがをしたり、命を狙われたりする描写と「死」の表現があります。
苦手な方は回れ右をお願いいたします。
よろしくお願いいたします。
私が子どもの頃から温めてきたお話のひとつで、小説家になろうの冬の童話際2022に参加した作品です。
石河 翠さまが開催されている個人アワード『石河翠プレゼンツ勝手に冬童話大賞2022』で大賞をいただきまして、イラストはその副賞に相内 充希さまよりいただいたファンアートです。ありがとうございます(^-^)!
こちらは他サイトにも掲載しています。
生まれたばかりですが、早速赤ちゃんセラピー?始めます!
mabu
児童書・童話
超ラッキーな環境での転生と思っていたのにママさんの体調が危ないんじゃぁないの?
ママさんが大好きそうなパパさんを闇落ちさせない様に赤ちゃんセラピーで頑張ります。
力を使って魔力を増やして大きくなったらチートになる!
ちょっと赤ちゃん系に挑戦してみたくてチャレンジしてみました。
読みにくいかもしれませんが宜しくお願いします。
誤字や意味がわからない時は皆様の感性で受け捉えてもらえると助かります。
流れでどうなるかは未定なので一応R15にしております。
現在投稿中の作品と共に地道にマイペースで進めていきますので宜しくお願いします🙇
此方でも感想やご指摘等への返答は致しませんので宜しくお願いします。
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
児童書・童話
毒親の父が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い、残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
連載時、HOT 1位ありがとうございました!
その他、多数投稿しています。
こちらもよろしくお願いします!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394
極甘独占欲持ち王子様は、優しくて甘すぎて。
猫菜こん
児童書・童話
私は人より目立たずに、ひっそりと生きていたい。
だから大きな伊達眼鏡で、毎日を静かに過ごしていたのに――……。
「それじゃあこの子は、俺がもらうよ。」
優しく引き寄せられ、“王子様”の腕の中に閉じ込められ。
……これは一体どういう状況なんですか!?
静かな場所が好きで大人しめな地味子ちゃん
できるだけ目立たないように過ごしたい
湖宮結衣(こみやゆい)
×
文武両道な学園の王子様
実は、好きな子を誰よりも独り占めしたがり……?
氷堂秦斗(ひょうどうかなと)
最初は【仮】のはずだった。
「結衣さん……って呼んでもいい?
だから、俺のことも名前で呼んでほしいな。」
「さっきので嫉妬したから、ちょっとだけ抱きしめられてて。」
「俺は前から結衣さんのことが好きだったし、
今もどうしようもないくらい好きなんだ。」
……でもいつの間にか、どうしようもないくらい溺れていた。
ローズお姉さまのドレス
有沢真尋
児童書・童話
*「第3回きずな児童書大賞」エントリー中です*
最近のルイーゼは少しおかしい。
いつも丈の合わない、ローズお姉さまのドレスを着ている。
話し方もお姉さまそっくり。
わたしと同じ年なのに、ずいぶん年上のように振舞う。
表紙はかんたん表紙メーカーさまで作成
こちら第二編集部!
月芝
児童書・童話
かつては全国でも有数の生徒数を誇ったマンモス小学校も、
いまや少子化の波に押されて、かつての勢いはない。
生徒数も全盛期の三分の一にまで減ってしまった。
そんな小学校には、ふたつの校内新聞がある。
第一編集部が発行している「パンダ通信」
第二編集部が発行している「エリマキトカゲ通信」
片やカジュアルでおしゃれで今時のトレンドにも敏感にて、
主に女生徒たちから絶大な支持をえている。
片や手堅い紙面造りが仇となり、保護者らと一部のマニアには
熱烈に支持されているものの、もはや風前の灯……。
編集部の規模、人員、発行部数も人気も雲泥の差にて、このままでは廃刊もありうる。
この危機的状況を打破すべく、第二編集部は起死回生の企画を立ち上げた。
それは――
廃刊の危機を回避すべく、立ち上がった弱小第二編集部の面々。
これは企画を押しつけ……げふんげふん、もといまかされた女子部員たちが、
取材絡みでちょっと不思議なことを体験する物語である。
先祖返りの姫王子
春紫苑
児童書・童話
小国フェルドナレンに王族として生まれたトニトルスとミコーは、双子の兄妹であり、人と獣人の混血種族。
人で生まれたトニトルスは、先祖返りのため狼で生まれた妹のミコーをとても愛し、可愛がっていた。
平和に暮らしていたある日、国王夫妻が不慮の事故により他界。
トニトルスは王位を継承する準備に追われていたのだけれど、馬車での移動中に襲撃を受け――。
決死の逃亡劇は、二人を離れ離れにしてしまった。
命からがら逃げ延びた兄王子と、王宮に残され、兄の替え玉にされた妹姫が、互いのために必死で挑む国の奪還物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる