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32.亀裂
992.番えなかった朝 (sideシバ)
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「私も…シバと番いたかったっ…」
ポツリっとバスターさんの呟きが漏れるとっ、背中に回された腕の力が強くなり俺の胸にバスターさんの顔がより深く埋もれていく
「番いたかったっ…シバと番いたかった。もう嫌なんだよぅ、あんな不安なのは…苦しぃのは嫌なんだよぅ…シバを誰にも奪われたくなっ…ふぅ、うっゔぅ…シバにずっと愛されてっいたっ…しばぁ…」
「はいっ!ずっと一緒ですから、ずっとずっと愛していますから、バスターさん、番いたいですね?俺もすごくすごく番いだいぃ」
やっとバスターさんが俺の胸で隠れていた気持ちを溢してくれた。きっとそれはバスターさんの中で大きなトゲが刺さったように、ずっと痛くて苦しんでた気持ちのようで
人狼は番ってしまえば気持ちに関係なく、番を求めてしまうから、バスターさんはずっと俺が誰かに奪われるのが不安でしかたなくて、だからこんなにも俺と番たがってくれていて…
バスターさんはそれを身勝手なワガママだと言うけど、そんなこと言い出したら本能だけでバスターさんを求めている俺なんて我儘以下だ、獣そのままだ!
『番いたかった。悲しい』
っと二人で朝方まで抱き合いながら泣いて、その後はずっと慰め合うようにキスをして、二人で沈むように眠りについていった。
==========
「うわぁぁ!!シバ!シバ!!ちょっと起きておくれ!お前の顔がすごいことになってるから、すぐにダークさんのところに行っておいで、シバ!!」
「ふはぁ~ふ、はふぁ、おはようございます。バスターさん、ふふっ…バスターさんも目が腫れちゃって、ちょっと面白可愛い顔ですよ?ふふっ…」
「ゔぅ、私のは…泣いたからで、しかたがないだろう?シバのは違うから!ほらっ…ずっと痛かっただろう?ごめんな…気づかなかった。」
促されるままに鏡の中の俺を見れば、確かにすごい顔になっている。目はパンパンに腫れて半分以上開いてないし、右の頬もパンパンに腫れてしまっている。めちゃ面白い顔に思わず笑ってしまうが、確かに熱を持ち出してジクジクと右頬が痛い
「ほらっ、診療所は土曜日の午前なら開いてているだろう?ダークさんがいるといいが…
それは回復士じゃないと無理だなっ、折れてしまってるな…」
痛々しそうにバスターさんが見てくる、確かに歯が2本バスターさんの項に噛みついたときに折れてしまった。防御力に阻まれて噛みつきが通らないのはわかるけど、歯が折れるまでいくとは思わなかったから、本当にびっくりしたけど…
「ごめんなっ、歯が折れるほど強く噛みつこうとしてくれてたんだなっ…なのに私のスキルがそれをっ、本当に…」
「ほらっ、そんな顔しないでくださいよ!俺は反対にバスターさんの強さに惚れ直しちゃいましたからね?俺の雌は本当に強いって!!さてと、バスターさんのご飯だけでも用意して…」
「簡単に自分で何か食べるからいいよ、シバは急いで診療所に電話をして行っておいで、シバはそんな歯じゃろくに食事もとれないだろ?ほらっ、早く私の可愛いシバに戻っておくれ…」
追い立てられるように用意をさせられて、家を出されてしまった。
本来なら番った後なら誠心誠意で雌の面倒は雄がみるのに…まぁ番えてないけど!
雌のお世話ができるという雄のファースト特権なのに…まぁ番えてないけど!
バスターさんの朝ご飯すら用意できなかったことに、ぐちぐちと少し卑屈な考えをしながらも、診療所に電話をかけていった。
ポツリっとバスターさんの呟きが漏れるとっ、背中に回された腕の力が強くなり俺の胸にバスターさんの顔がより深く埋もれていく
「番いたかったっ…シバと番いたかった。もう嫌なんだよぅ、あんな不安なのは…苦しぃのは嫌なんだよぅ…シバを誰にも奪われたくなっ…ふぅ、うっゔぅ…シバにずっと愛されてっいたっ…しばぁ…」
「はいっ!ずっと一緒ですから、ずっとずっと愛していますから、バスターさん、番いたいですね?俺もすごくすごく番いだいぃ」
やっとバスターさんが俺の胸で隠れていた気持ちを溢してくれた。きっとそれはバスターさんの中で大きなトゲが刺さったように、ずっと痛くて苦しんでた気持ちのようで
人狼は番ってしまえば気持ちに関係なく、番を求めてしまうから、バスターさんはずっと俺が誰かに奪われるのが不安でしかたなくて、だからこんなにも俺と番たがってくれていて…
バスターさんはそれを身勝手なワガママだと言うけど、そんなこと言い出したら本能だけでバスターさんを求めている俺なんて我儘以下だ、獣そのままだ!
『番いたかった。悲しい』
っと二人で朝方まで抱き合いながら泣いて、その後はずっと慰め合うようにキスをして、二人で沈むように眠りについていった。
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「うわぁぁ!!シバ!シバ!!ちょっと起きておくれ!お前の顔がすごいことになってるから、すぐにダークさんのところに行っておいで、シバ!!」
「ふはぁ~ふ、はふぁ、おはようございます。バスターさん、ふふっ…バスターさんも目が腫れちゃって、ちょっと面白可愛い顔ですよ?ふふっ…」
「ゔぅ、私のは…泣いたからで、しかたがないだろう?シバのは違うから!ほらっ…ずっと痛かっただろう?ごめんな…気づかなかった。」
促されるままに鏡の中の俺を見れば、確かにすごい顔になっている。目はパンパンに腫れて半分以上開いてないし、右の頬もパンパンに腫れてしまっている。めちゃ面白い顔に思わず笑ってしまうが、確かに熱を持ち出してジクジクと右頬が痛い
「ほらっ、診療所は土曜日の午前なら開いてているだろう?ダークさんがいるといいが…
それは回復士じゃないと無理だなっ、折れてしまってるな…」
痛々しそうにバスターさんが見てくる、確かに歯が2本バスターさんの項に噛みついたときに折れてしまった。防御力に阻まれて噛みつきが通らないのはわかるけど、歯が折れるまでいくとは思わなかったから、本当にびっくりしたけど…
「ごめんなっ、歯が折れるほど強く噛みつこうとしてくれてたんだなっ…なのに私のスキルがそれをっ、本当に…」
「ほらっ、そんな顔しないでくださいよ!俺は反対にバスターさんの強さに惚れ直しちゃいましたからね?俺の雌は本当に強いって!!さてと、バスターさんのご飯だけでも用意して…」
「簡単に自分で何か食べるからいいよ、シバは急いで診療所に電話をして行っておいで、シバはそんな歯じゃろくに食事もとれないだろ?ほらっ、早く私の可愛いシバに戻っておくれ…」
追い立てられるように用意をさせられて、家を出されてしまった。
本来なら番った後なら誠心誠意で雌の面倒は雄がみるのに…まぁ番えてないけど!
雌のお世話ができるという雄のファースト特権なのに…まぁ番えてないけど!
バスターさんの朝ご飯すら用意できなかったことに、ぐちぐちと少し卑屈な考えをしながらも、診療所に電話をかけていった。
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